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不妊治療の費用まとめ

はじめに

この記事では、約2年半の不妊治療に必要だった金額(総額・助成金)についてまとめています。様々な検査、タイミング法数回、人工授精6回(途中で断念した周期のぞく)、顕微授精1回を行いました。あくまで我が家の場合、この自治体の場合であることを前提に、どなたかのご参考になればとざっくりですが公開します。あわせて各病院の通院期間も併記しておきます。

治療の内容や転院の経緯などはこちらの記事をご覧ください。

本記事内容まとめ

・全負担額は100万円程度、うち50万円程度は助成金による補助あり
・体外受精に踏み切ると費用面での負担が跳ね上がる
・助成金の適用範囲は各自治体に要確認

大学病院D

通院:9ヶ月
内容:染色体検査・タイミング法(投薬あり)
費用:¥66,000

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「不妊治療」として大学病院を選ぶカップル、染色体検査の必要があるカップルはそんなに多くないと思いますが、参考までに。染色体検査は、夫婦で4万円弱(保険適用)でした。染色体検査では「異常なし」でしたので、「不妊の原因がハッキリしない」ことが分かりました。
あくまで私の印象ですが、不妊治療とは「ハッキリしないということがハッキリする」ことの繰り返しです。

クリニックE

通院:4ヶ月
内容:卵管造影・人工授精(3回)
費用:¥94,000

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通院当時は割と安定して排卵していたことと、私が薬を飲むことを嫌がったことから、ここでは薬代の費用が抑えられています。「検査」は主に卵管造影ですが、こちらも保険適用で、数千円です。「人工授精」には、精子処理や実際に注入する費用が含まれます。排卵のタイミングを知る診察は「診察」に入っています。タイミング法を試みる場合は、ほぼここから「人工授精」を抜いた金額であると言えますが、一般的には「薬」にかかる費用がもう少し大きくなるケースが多いと思います。

クリニックF

通院:13ヶ月
内容:血液検査(ホルモン値など)・人工授精(3周期)・体外受精(顕微、採卵1回・移植1回)
費用:¥767,000

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通院期間13ヶ月のうち、おおよそ前半8ヶ月が人工授精、後半5ヶ月が体外受精です。いかに体外受精にチャレンジすることで、費用面の負担が大きくなるかがわかると思います。
体外受精を試みた期間の内訳は以下、
・意思決定~採卵:2ヶ月
・採卵~移植:1ヶ月(採卵の次周期に移植)
・移植~卒業:2ヶ月
意思決定から採卵までの2ヶ月は、「卵巣を休ませる」期間だと説明を受けました。翌周期で効率よく採卵するために有効だそうです。一方で不妊治療中の1周期とは果てしなく長く感じるもので、その間になにかできることはないのかとヤキモキしました。仕事をされていると少しでも先々の予定を決めておきたいと思いますので、クリニックで治療方針を確認しておくことをおすすめします。採卵し、授精させた卵子を凍結保存することも一般的だと思いますので、移植する周期は比較的自分で決めることができます。採卵から移植の間に、旅行に行かれるカップルも多いようです。

費用の内訳として、「体外受精」には『体外受精をする』と決めてからの診察・投薬すべて含みます。つまり採卵のための注射、ホルモン剤、移植後に妊娠陽性反応が出てから維持するため、等の、ありとあらゆる薬も含みます。なお、私は自己注射をしていたので、その分やや金額が抑えられています。(自己注射は希望すれば誰でも可能です。私は医療に関わったことはありません)
「移植」には凍結卵の解凍も含みます。

「人工授精」の費用については上述の通りです。8ヶ月人工授精で妊娠を試みていましたが、3周期しか実施できませんでした。卵子の発育が悪く、排卵に至らないことが多かったためです。よって、通院期間や診察費に対して、人工授精にかかった費用は少なめです。

全費用合計

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3つの病院で負担した費用の内訳です。約2年半通院し、体外受精にチャレンジしたのは5ヶ月ですが、費用だけ見ると半分以上です。

黒い網掛け部が助成金により補助されるイメージです。あくまでイメージで、正式なものではありません。治療が保険適用か否か、自治体からの助成金の対象の治療か否かは、病院によって線引きがまちまちでした。これは統一してもらわないと、「思ってたより高い」「思ってたより返ってこない」状況に陥ります。(陥りました)

体外受精については、あくまでこの自治体に関してですが、「体外受精」は全額自己負担、「採卵~移植」あるいは「凍結卵を使った移植」には1回につき一定金額が助成されます(所得・回数・年齢制限あり)。対象外のカップルは一気に負担が大きくなります(採卵~凍結・移植の網掛け部が全額自己負担となる)。所得制限は、まぁ正社員共働きならまず間違いなく超えるくらいで、しかも前年の所得ですので、退職してから1年は自己負担です。

我が家の場合、体外受精にチャレンジしたのが所得制限外れてからのタイミングだったこと、1回の採卵・移植で妊娠に至ったことから、費用負担は結果的に全費用の半額程度で済みました。上述から分かるように、全費用は100万円弱、実質負担は50万円程度です。これが高額かどうか、助成が十分かどうかは人によりますが、個人的には、いざ振り返ると「こんなもんだったのか」という印象です。もっと負担が大きかったと思っていました。

助成金の振込は、申請するタイミングにもよりますが、最長で1年以上かかります。よって、先立つ資金は必要ですし、忘れた頃に返ってくると思っていたほうが良いです。実際、通知を見るたび「なんだっけこれ?」状態でした。

まとめ

振り返って改めて感じますが、体外受精にチャレンジすることは精神的・体力的・金銭的に消耗が激しいです。助成金は助かりますが、それは全負担に対して本当にごく一部の補助です。助成金を申請したり条件があったり…等等面倒なこともややこしいこともたくさんあります。早く全治療保険適用になることを望みます。(不妊治療が保険適用になるからって妊娠を「まだいいか」と先延ばしにする人はいないと思う)
また、妊娠自体が「しようと思えばできる人」がいる一方で、そうでない人はとことんそうではないです。本当に思い通りにならず予定も計画もサッパリです。そんな状況で人生計画や予算管理などあってないようなものになります。費用面での負担、仕事との両立、周囲の理解など、壁はたくさんありました。
結果的に私は現在妊娠中で経過も安定しており、こうやって治療歴を振り返ってみる精神的余裕がうまれましたが、治療中は、どれだけの時間やお金をかけているのか考えたくもありませんでした。

これから不妊治療に向き合うカップル、体外受精にステップアップしようか悩んでいるカップルの方々の、少しでも参考になればと願います。

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不妊治療の経緯はこちらの記事をご覧ください。

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