愛し美しき少女たち
先日、小さいお友だちからちょっと緊張するお誘いがありました。
「小学生活最後のバスケの試合だから観に来てほしい。」と。
会場まで車だとわりとすぐ着いてしまうので、あえて電車で遠回り。
コトンコトンと揺られながら、知らない町をポツポツと歩きながら、成長をゆっくりと思い浮かべて彼女のもとへ向かうと、わたしの感傷をよそにいつもどおりのはしゃぎっぷり。拍子抜けしちゃう。
おおきくなったなぁ。
あの頃はちいさくて、かわいくて。
心配ばかりかけて、かわいくて。
だんだん生意気になって、かわいくて。
もう少ししたら背も抜かれる。うれしく、想う。
絶好調に勝ち進んでいた試合は、焦りが焦りを呼び、やがてトラブルを招いた。押し殺した泣き声が、体育館に響いていた。
つめたくて、チクチクする涙は、わるいことばかりじゃないよ。
どうかどうか、その涙がいつか、あたたかな宝物になっていきますように。
わたしの愛する小さな友人と、その仲間たち。
戦う姿の、なんと美しいことよ。
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