「酔うと化け物になる父がつらい」はホラー漫画より怖い
いやー・・・・この本は読んでてつらいです。お父さんが化け物になるということですが、ホラー漫画より怖い化け物になります。衝撃的すぎて夢にでてきそうです。
この本を手にとった理由は、身内がアルコール依存症を患っているいて困っていたからです。ヒントになることがあればと思い購入しました。
アルコール依存症の家族を抱えている方が読んだら私と同じように読むのがつらいかもしれません。作画タッチがおだやかな印象なので、余計に主人公のつらさがきわだちます。
映画化もされているんですね。こちらも視聴したいです。
リアルだと思ったポイント
このシーンは主人公、つまり作者の真理子さんのお父さんの友人が真理子さんにひどいことを言ったシーンです。お父さんはただ何も言わずに見てみないふりです。
なんでもないシーンのように感じますが、私にとってはアルコール依存症を抱えた身内にとても似ていてショックでした。
アルコール依存症にかかる人って、外交的でいつも夜遊びしてるイメージだったんですが、実際には自分の言いたいことを言えないおとなしい人が多いのではないかと思います。
お酒を飲んでる瞬間は何でも言えて、強くなった気になれるので、その快感がやめられなくて依存するんだと思います。
このシーンもため息の連続でした・・・・。私も同じ体験をしているので、色々なことを思い出しました。この本はフィクションではなく本当に起こった出来事なんだと感じる場面です。
読者として主人公の苦しい体験をする意味
あまりネタバレすることを書かない方が良いと思うので、詳細は控えますが、作中にスーパーマンでもスパイダーマンでも登場して、主人公を助けて欲しいと思うことばかりです。
現実は映画やドラマのようにスーパーマンが助けてくれず、苦しいことも少なくありません。解決しない問題の方が多いのかもしれません。
この本を読んで「自分だけではないんだ」むしろ「自分より苦しい人がいるんだ」と知って、深い同情の気持ちが心に広がりました。
どうか今、作者の真理子さんが幸せでいてほしいと思いました。
今もきっと、この本のように苦しんでいるご家族がいます。世間にも恥ずかしくて言えないので孤独に戦っています。そんな人にこの本や映画を見てもらいたいなと強く思いました。
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