見出し画像

恋のゆくえ



「可愛いワンちゃんですね」

僕が彼女にやっとの思いでそう声をかけると、

「私、トイプードル好きなんですよね」

彼女はつぶらな瞳のトイプードルに目をやる。

そう、優しい眼差しで。

穏やかで優しい時間。

もう少しこのままで…

「じゃあ」と彼女は僕に声をかけると、


僕の前からゆっくり通りすぎて行った。

こうして僕は彼女と束の間ではあったけど、何とか

彼女に声をかけることができた。


まだ心臓がドキドキしてる。

彼女とひと言会話を交わしただけなのに、それでも

僕はなんだか幸せな気分。

ああ、少しでも話せて良かった!

僕はそう思った。

彼女もこの辺りに住んでるのかな?

また会えるといいけど。

そんなことを考えながら僕は家路に向かった。

それもそう、軽い足取りで。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?