見出し画像

【オススメの話】人と機械の垣根を超えた、ifの未来を描くゲーム

こんばんは。
今日は趣向を変えて、自分の好きを語る練習をしてみようと思う。

私の好きはいくつかあるが、主に占めているものはゲーム実況(の視聴)だ。
かれこれもう10年以上、ニコニコ動画の時代からゲーム実況者らを追いかけ続けている。上には上がいるのは承知だが、右足の小指ちょっぴりくらいは「古参」とかいう人たちの枠に入っている気がする。

そんな私はゲーム実況者をベースで様々な投稿を見るため、あまり「このゲーム!」というように執着してひとつのゲームの実況を追うということはしてこなかった。

しかしこの私が「このゲーム!」と今でも仲良くなった方に進めるゲームが2つだけある。今日はそのうちのひとつをご紹介する。

デトロイト ビカム ヒューマン』(Detroit: Become Human)

2023年のアメリカ・デトロイトを舞台としたアドベンチャーゲームだ。
2018年に発売されているが、世界観の精巧さやグラフィックの美しさなど、ゲームの完成度がかなり高い。今回はこのゲームの面白さを、登場人物らの設定とゲームシステムの二側面から紐解きたいと思う。
※初めてご覧になる方へはネタバレになる可能性があります。できるだけ配慮いたしますが、ご了承をお願いいたします。

それではまず、ゲームの世界観を簡単に紹介する。
舞台は先にご紹介した通り、2023年、アメリカ・デトロイト。
見た目も人間そっくりなアンドロイドが製造開発され、人々は過酷な労働環境から解放されようとしていた。
だが同時に、人間の雇用も極端に減少。貧富の格差も大きくなり、反アンドロイドの運動などまで起きるようになってしまった。

また大きく表面化しているわけではなかったが、アンドロイドはあくまで機械であり痛みを感じるわけではなかったため、暴力などの対象にもなっていた。

しかしそんな最中、ある家庭用アンドロイドが一家を殺害し、娘を人質にとる事件が発生してしまう。そのアンドロイドにはまるで人間の感情を持ったような言動が見られ、「変異体」と名付けられた。
その後も変異体の増殖は止まず、社会問題に発展していくーー…果たしてアンドロイドはただの機械なのだろうか?

我々はこのゲームを、オムニバス形式でプレイしていく。
操作するのは、それぞれ全く環境の異なる3人の主人公だ。
一人目は、「コナー」。変異体を追う警察の捜査をサポートするために製造された、男性型の最新式アンドロイドだ。

二人目は、「カーラ」。女性型の家庭用アンドロイドだ。
家庭内でDVに苦しむ娘、アリスの姿を見て変異体となり、所有者の家から逃亡を行うキャラクターとなる。

三人目は、「マーカス」。男性型のアンドロイドで、カールという老人の介護を行なっている。しかしカールの息子レオとの諍いに巻き込まれ、最終的には変異体をまとめ上げるリーダーとなっていく重要なキャラクターである。

やはり着目したい点としては、主人公3名の置かれた環境があまりにも対極にあるということだ。
特にコナーとマーカスは互いに敵同士の立場でストーリーが進むこととなる。
このゲームのひとつ面白い要素として、分岐が各チャプター毎に数十種とかなり細かく分かれるということがある。
デトロイトビカムヒューマン自体のストーリーを一通りクリアしようとすると、おおよそ10時間は最低で必要かと言われるため、全てのエンドをクリアしようとすると…かなり膨大な時間がかかりそうだということは火を見るより明らかだろう。

だからこそ、我々操作勢がどの立場でそれぞれの主人公を操作するのかという意識が問われるのがまた興味深いところだ。
もちろん自分が機械に情が湧く人間であることから、3人共に機械の味方となる選択肢を取るのもひとつのプレイの仕方と言えるだろう。
逆に、そのアンドロイド達の役になりきり、操作側の私は全く望んでいない選択肢であったとしても、「コナーなら」こうするという選択肢を取るということもできるのである。

アメリカの貧富格差の状況描写も細かく、また人間それぞれの考え方の違い、アンドロイドをどのように捉えるかなど、自身の考えの根幹に強く触れることができるゲームのように感じる。

ただそれとは別に、(ここからはネタバレ要素強まります)このゲームは人間とアンドロイドの垣根なく、愛をテーマにしたゲームであるように感じることもまた事実なのだ。
コナーは友愛を、カーラは親愛を、マーカスは恋愛を…。

形は違えど、それぞれが初めて知る愛というものに触れ、どのように変化をしていくのか、プレイヤーとともに成長できるゲームなのではないかとも感じることができるゲーム設定となっている。

ラストは本当に感動されるのではないだろうか。
私も実況で4回、自らも1度プレイしてみている。PC版なども出ているので、機会があればぜひ!

(別テーマとして、「人の形をしているだけで情が発生する」という議題も取り上げようと思ったが長くなりそうなので次の機会に。今回もありがとうございました!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?