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円安のいまだから!輸出ビジネスで稼ぐ、越境ECの始め方と成功のポイント

多くの企業がECサイト運営に力を入れ始めています。中でも新しい市場として注目されているのが、国や地域をまたいだオンライン商取引「越境EC」です。特に、円安のいまは、輸出ビジネスに最適。良いモノを安く買いたい!という気持ちは、世界共通ですよね。
これまで「良いけど高い!」と思われていた日本製品ですが、ここにきて「良いし安い!」に変わってきています。円安のいまだからこそ、越境ECビジネスに参入するチャンスと言えるかもしれません。
そこで今回は、越境ECの始め方や成功させるためのポイントなどを詳しく紹介していきます!

越境ECとは?

EC(イーシー)とはElectronic Commerce(エレクトロニック コマース)の略で、日本語では『電子商取引』の意味を持ちます。越境ECは、インターネット通販を活用し、国内の商品を海外ユーザーに届ける取引のことを指します。
海外向けとなる越境ECサイトは、外国語海外通貨表示に対応する点が、国内向けと大きな違いです。
国内で販売するよりもビジネス規模が大きく広がるため、新しいお客の獲得が期待できるほか、海外に実店舗を構えてビジネスを行うのに比べてコストやリスクも抑えることができます。

越境ECを始めるためのパターン

越境ECを始めるには、大きく分けて3つのパターンがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

①海外対応の国内プラットフォームに出店

1つ目は、日本国内で越境 EC に対応したモールなどのプラットフォーム(例:楽天・Qoo10・Amazon)へ出店するモデルです。最も手軽で簡単に始められるため、初心者にはうってつけの方法と言えます。
もともと国内向けとしてオンラインショップを出店していた延長線として、海外のお客に向けて販売ページを用意するイメージなので、特に複雑なことをする必要はなく、出店しているモール内で海外販売機能の申し込みをするだけで良い場合がほとんどです。
ただし、現地にある海外ECモールなどと比べて集客力の点で劣ることや、海外への配送料が高くなってしまったり、手数料が通常より高いというデメリットもあります。

②海外プラットフォームに出店

2つ目は、進出したい海外のECモールなどに出店するモデルです。すでに集客力があるプラットフォームを活用することで、集客力の課題を下げることができます。
国内プラットフォームを利用した場合と同様に手数料がかかったり、申込みをすべて現地語や英語などで対応しなければいけなかったり、サポートも気軽には受けられないといったデメリットがあります。ノウハウがない場合は、専門の代行会社によるサポートを受けた方がいいでしょう。
しかし、多少の手間はあっても、一度出店すると①よりは集客力があるため注文もある程度は見込めます。自社の商品がどの国と相性が良いのかを確認するテストマーケティングの場としても最適です。

海外のECモールなどに出店する場合、保税区を活用して輸送費や配送期間を圧縮する方法もあります。当社も、中国では一時期、「天猫国際」に出店し、保税区を利用していました。(天猫国際のエピソードはこちら)保税区に指定された地域の倉庫にあらかじめ販売したい商品を輸送しておき、受注後保税倉庫から配送するやり方で、進出先の国の保税区の倉庫から発送されるため、消費者が負担する輸送費が少なくて済むほか、配送期間が短いというメリットがあります。

③自社越境ECサイトの作成

3つ目の方法は、越境ECの自社サイトを構えるモデルです。国内外のサーバーを使い、自社の越境ECサイトを構築します。
自社のブランドイメージを崩さないWebサイトを作ることができるため、ブランドの長期的資産形成につながります。
昨今ではshopifyなどグローバル対応に強いECサイトの開設サービスが増えています。制作には専門的なノウハウが必要でコストもかかりますが、自社商品に自信がある場合は、一番オススメです。
しかし、上記①②に比べると、圧倒的に集客力が少ないのが課題です。いかにして、無名の自社ブランドを現地の人たちに知ってもらうか、マーケティング費用に資金を投入する覚悟が必要です。
当社も、アメリカではこちらを利用していますが、昨今は主にSNSで大きな影響力をもつ「インフルエンサー」にブランドの製品やサービスを紹介してもらうインフルエンサーマーケティングが主流で、そこそこ費用も掛かります。しかし、薄利多売ではなく、きちんと良い商品を長期的に売っていく場合は、最終的にこちらに移行されるブランドが多いように感じます。

オススメ海外プラットフォームは?

以下に代表的なプラットフォームをご紹介します。

Amazon【世界各国】

GAFAの一角に数えられるAmazonは、本社を置くアメリカ以外にもイギリス、ドイツ、オーストラリア、インド、ブラジル、メキシコ、サウジアラビアなど、世界各国で運営されています。現地展開している国は2022年現在、日本を除くと20カ国に及びます。
Amazonはユーザー層も幅広く、あらゆるターゲットにリーチすることができますが、配送スピードや価格での競争力も求められます。出店の際は、英語もしくは現地語の理解が必要となり、現地倉庫に在庫を置いた方が有利です。

天猫国際(Tmall Global)【中国】

アリババが運営している中国最大のECモールです。中国EC市場のうち60%近くのシェアを占めていて、集客力がとても高いモールと言えます。
天猫(T-mall)が中国国内の法人向けであるのに対し、天猫国際(T-mall Global)は海外法人向けという棲み分けで、ブランド商品や高級商材も含め、7000店近くが出店しています。
非正規品や偽物対策などから厳しい出展基準がもうけれられていますが、その分顧客からの信頼も厚いモールです。

eBay【欧米など】

eBayは、欧米を中心に190カ国以上で展開している越境ECモール。欧米での認知度が高いのが特徴です。
決済機能としてPaypalと連携しているため、代金未回収のリスクもありません。手続きは英語ですが、eBayJapanで日本語のサポートを受けられるというメリットもあります。
1カ国だけでなく、複数国に展開したい場合などにおすすめです。

Shopee【東南アジア・台湾】

EC市場の成長著しい東南アジア・台湾で最大級のシェアを占める、シンガポール発の越境ECモールです。
シンガポール、台湾、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンの6カ国への販売ができます。日本からは無印良品や資生堂、ダイソーなどの大手企業も出店しています。
Shopeeでは初期費用・維持費用ゼロが特徴で、他の越境ECサイトにはない料金体系と言えます。(2022年10月現在 / 日本越境セラー限定)

Gmarket【韓国】

Gmarketは、eBay Koreaが運営する韓国最大のECです。韓国語のほかに、英語、中国にも対応しているため、韓国以外の国にもアプローチできます。
また、カスタマーサポートはeBay Japanが対応してくれるほか、楽天市場と連携できるメリットもあります。

越境ECの始め方

それでは、越境ECを始めるにはどのような準備が必要となるのでしょうか。

ⅰ集客方法などの決定

越境ECは、出品するだけで商品が売れる……といったものではありません。始める際には、どのようなお客に、どうやって商品の魅力を伝えるのか、販売ターゲットを明確にしておくことが大切です。
また、プロダクト戦略やマーケティング戦略の立案、為替変動についても把握しておきましょう。

ⅱ海外の市場調査と商品選定

販売ターゲットが決まれば、進出国の市場調査を行います。進出する国によって、活用できる越境ECのプラットフォームも異なります。
販売したい商材のニーズがある地域はどこか、進出先の国のECモールではどのようなものが売れているのか、自社商品に似たものが販売されているのかなどをチェックしましょう。
世界のEC市場は、中国とアメリカの2カ国で全世界の市場の約半数を占めています。
越境ECでの売れ筋商品は、アパレルやホビー、腕時計、化粧品などが挙げられますが、経験的に、非常に日本的な商品は、③自社越境ECサイトの作成がオススメです。

ⅲ法規制や関税、配送方法の確認

国によっては、輸入が禁止されている商品やカテゴリーがあるため、自社の商品がそれに当てはまらないかを事前に調べておく必要があります。
輸入禁止品以外にも、許可や申請が必要な商品もり、例えばアメリカでは化粧品や医薬品に制限があり、食品の場合はFDAの事前申告番号(PNC#)を取得しなくてはならなかったりします。
日本郵便のサイトから、万国郵便条約に基づく禁制品などをチェックすることができますが、個別の商品については教えてくれません。
参考:日本郵便『万国郵便条約に基づく禁制品』

8click海外配送サービスであれば、輸出できるかどうか無料で調べてくれ、さらにFDAの事前申告番号(PNC#)の代行申請も可能です。
「無料見積もり依頼」をクリックすると、輸出可否や送料見積依頼ができ、専門のコンシェルジュが個別にメールで対応してくれます。

8click海外配送

また、関税や海外への発送に関するルールも把握しておきましょう。海外配送は基本的に国内よりも料金が高くなり、日数も多くかかります。
こちらに関しても、8click海外配送サービスであれば、事前に送料の見積もりが取れ、発送のルールの共有、納期確認はもちろん、税関や荷受人とのやりとりや、税関で必要な書類(invoice、packing list等)、運送状(waybill)の作成を専門スタッフが行うため、初めての輸出でも安心です。
これらの代行費用と送料を含めてもEMSの約半額です!

8click海外配送 料金イメージ

安さの秘密は、大手国際輸送会社と提携し、8click ユーザーの商品をとりまとめて海外配送することで、常に格安料金で荷物を送れる仕組みを構築していること。石川のものづくり輸出企業から生まれた、日本のものづくり企業のためのサービスですが、小口荷物にも対応しているので、越境EC配送にもおすすめです。

ⅳ出店方法や決済方法の決定

商品が決まったら越境ECの手法を選び、決済方法を検討しましょう。
ECモールに出店するならサービスに含まれている場合もありますが、自分でWebサイトを立ち上げる場合には何日で送れるのか、いくら位のコストがかかるのかなども確認しておく必要があります。また、代金の未回収やクレジットカードの不正利用といったトラブルを避けるためにも、決済方法やセキュリティ対策についても十分に検討しておきましょう。

越境ECを成功させるためのポイント

最後に、越境ECを成功させるためのポイントを3つ紹介します。

集客施策を講じる

越境ECでは、様々な販売チャンネルを活用し、集客施策を講じることが成功への第一歩です。
国内での集客方法と越境ECでは国民性やニーズが異なるため、国内と同じ手法では集客に失敗してしまう可能性があります。
例えば、中国ではGoogleが使用できないことから、検索エンジンからの流入は期待できません。その代わり、広告を積極的に活用するなど、他の手段で認知を広げる必要があります。

多言語対応にする

越境ECのターゲットは、言うまでもなく海外ユーザーです。そのため、自社の商品説明などを海外向けに翻訳する必要があります。
英語への対応は必須ですが、その他の言語への対応が求められるケースもあります。

物流体制を整える

越境ECも国内ECと同様に、物流の仕組みを整えておくことが大切です。
配送遅延が発生した場合は、すぐに対応できるようにお問い合わせ窓口を設定しておきましょう。商品の破損トラブルについては、配送業者の保証を活用する方法があります。

8clickでは、ユーザー企業様の海外進出を支援するさまざまなサービスを展開しております。海外でのビジネスをご検討される際にはぜひお問い合わせください。

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