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悲劇のテンプレート

ふと、思ったことはないだろうか?ニュースを見ていて難民となってしまった方の写真や、戦争・紛争に関する映像に既視感を覚えることが。次の様な感想をたびたび耳にする。「なんでこんなことばっかりするんだろう」「おんなじ写真ばっかり」「この写真(映像)の子供、きれいな目をしてるなあ!」
一度として同じ争いはなく、一人として同じ人はいない。しかし“同じような”ことは幾度となく繰り返されている。この一連のパターンを私は『悲劇のテンプレート化』と言っている。私は、難民問題の様な悲劇をテンプレート化してはならない、そろそろやめなければならないと感じている。だが日々、いつの世も繰り返され続けている。
そこで、私からもし金銭的・権力的にゆとりがある方々へメッセージをお伝えするとしたらと思考想像してみた。
・紛争によって引き裂かれた家族がおります。『一家族』でも多過ぎます。
・寄付は施しではございません。当たり前の生活に戻ってもらうためのお手伝いなのです。
・故郷を追われ、ある日突然難民と呼ばれるようになった彼らに必要なもの、それは水然り、食糧然り、衣類然り。家族もそうでしょう。サンテグジュ=ペリは星の王子様にこう喋らせております。「大切なものは目には見えない」と。彼らに最も必要なものは『尊厳』です。人間としての尊厳を守るための水であり、食糧であり、衣服なのです。
・『三銃士』は「一人はみんなのために、みんなは一人のために」ですが、難民支援は「一人はみんなのために、みんなはみんなのために」でございます。皆様お一人お一人にお声かけさせて頂いております。
・寄付は彼・彼女等を癒す力となります。他の国々が助けてくれている。「自分達は見捨てられたわけではないんだ」という心の支えになります。突き刺さる様な彼・彼女等の傷みに、心をお砕き頂きたいのです。
・ご想像ください。もし水や食べ物が不足していたら、どうお思いになりますか?ご想像ください。もしご自身が難民になってしまったら、どうお思いになりますか?ご想像ください。もしご自身の兄弟・恋人・親族が難民になってしまったら……。「助けてほしい」とお思いになる筈です。本人の努力不足という意見もあるでしょう。しかし努力ではどうにもならないこともあると、お知りいただきたいのです。
・皆様はテントで約20年間お暮しになれますか?私は無理でございます!
・特に得にはなりませんが徳にはなります!
・お手をお貸しください、肩をお貸しください、お心をお寄せください、お気持ちをお預けください。
・世界には様々な人がいます。傷つける人。傷つけられる人。傷つけた人を更に傷つける人。如何でしょう?傷つけられた人の傷口に1日でも早く絆創膏を貼るお手伝いをするというのは。
・支援の手が、日々増え続ける難民の方々への痛み止めになります。家族を失った痛み、家や財産を一瞬にして失った痛み、逃げ延びても毛布や食料を手にすることのできない痛みを、どうぞ和らげてお手伝いをしてください。難民の方々が絶望する前に、『絶望予防』にお力をお借しください。

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