つるべ落としの。
声尽きてコンクリ—トに横たわる終(つい)の日陰の安らけし朝
灼熱の空に響ける鳴き声の誰を呼ぶのか声を限りに
蝉しぐれ降らなくなれば夕暮れてつるべ落としの田畑かそけし
この想い分かちあいたきひとのありぼっちだねって右側に居て
あれほど鳴き通したセミ。涼しい風が ふと吹く頃 コンクリートの日陰にその姿があります。触ると 僅かに震え さよならをいう時間をありがたいと思える朝があります。
そうして つるべ落としのように 夕暮れが足早に来ます。
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