小さな庭の物語～おばちゃん、上高地へ～

ママ～
なんか　すずしいねえ。お空の雲さんの色　寒そうだよ。

そうねえ。あ　あの色、もう少し明るかったら　ロイヤルブルーだね。
パパが好きだった外国の空のいろ。
いつか教えてくれたよ。きれいなんだよ
深いんだって。
ほら　みて。きれいねえ。。

ママ～
また　パパに会いたくなったねえ。。声　聴きたいねえ。
おじいちゃんも　いつも言ってるね。おばあちゃんと
また　お散歩したいなって。

そうね。
おじいちゃん　おばあちゃんといつもお話ししてたもんね。
山にも　一緒に登って　小さなガスバーナーで紅茶沸かして
飲んでたね。おばあちゃんは　珈琲。くるくる　かき回してね。

ここのおじちゃん
同じだね

そうそう
今度　おじいちゃんちに行こうね。また　探検に連れて行ってもらおうね。

うん。。おじいちゃん　おにぎり作るの　すごく上手だから　お昼に行こうね。ママ。ぼく　畑で遊んでるよ、ミミズくんたちとね。

そうね。そうしよう。おばちゃんにお願いして　連れて行ってもらおうね。

そうだね。
あ
そうそう、ママ　今日　おばちゃん　木戸のところで会ったらね
言ってたよ。
　「ぼうや　今度の土曜日からお留守にするよ、大丈夫？」って。
ぼく　大丈夫だよ、ママがいるもんってお返事したよ。えらいでしょ。

うん
えらい、えらい。

ふふ。おばちゃんたち　ここのお兄ちゃんが大好きなお山に行くんだって。
台風が来るみたいだけど　行くんだって。毎日　お山のお天気みててね。
大丈夫？ママ。。

大丈夫でしょ。行きたいところに行かなきゃ、、、ね。

ママ
おさるさんもいるんだよね。
雨　降らなきゃいいね。おそら　いっぱい　お星さまが見えたらいいね。パパもいるよ、きっと。お月様もね。

そうね。ぼうやは　あのおそらいっぱいのお星さま　まだみてなかったね。
もう　降ってくるみたいに　いっぱい固まってるの。大きいのや小さいのやね。

ママ
きっときれいなんだろうねえ。どんないろ？
今度　見に行こ。特急信濃に乗って行くんだよって
おじいちゃん　言ってた。

そうよ。
川の底が見えてね。梓川っていうの。　山の緑が映って　風まで緑でね。
今度は　どんなちっちゃなドラマが聴けるかな。また　聴こうね。
ねこさんが帰ってきたらいいんだけど　どっか行ったきりだね。
ねこさん
どこいったんだろ。こたちゃんの母さんに　ねこが帰ってくるおまじないを
教えてもらったから　やってみようね。

うん。

そろそろおねんねしようか。。

うん。
ママ　おやすみなさい。
あしたは　黄色いお花で色水遊びするよ。
そうそう
お隣りのおじいちゃん　いつも　おいぼうやって言ってくれたのに
救急車に運ばれたきりだね。さみしいね。じゃ　ママ　おやすみなさい。

---

やはり
主は　決行するようです。上高地、高山の旅。どうか　面白い旅になりますよう。お天気がにこにこしてくれますように。

また　みなさまに　お話会でお会いできますように。

　　では　みなさま　おやすみなさい。

帰っておいで。