介護施設の接遇のはなし②

言葉遣いは伝染する。
基本的には立場が上の人から下の人に伝染する。そして悪い言葉遣いは上から下に伝染していくときに濃度が濃くなっていく。
なぜなら大半の人が言葉遣いを丁寧にするより、タメ口の方が楽だからである。
さらに、タメ口の方が楽だから良い言葉遣いは上から下に伝染していくときに濃度が薄くなっていく。
だから悪い言葉遣いの職員が多数派になって結果的に良い言葉遣いの職員が少数派になり多数派に飲み込まれていく。
そうならないために防波堤的な役割の人を何人か決めとく主任・副主任は勿論だが、防波堤役の職員は出来るだけ現場の中にいる人が良い。
私の場合は他の接遇委員のパートさんを選出した。
防波堤役の職員は別に他の職員を注意する必要はない。ただ自分自身だけは良い言葉遣いを曲げないようにすれば良い。
そうすることによって、良い言葉遣いをする職員の最低限の数は確保される。そこからじんわり良い言葉遣いを伝染させていくイメージだ。
もちろん、それでも言葉遣いの悪い職員は0にはならない。1人か2人はアダ名とタメ口で話す職員はいる。
もはや、その人のポリシーなんじゃないかと思うくらい頑なにアダ名とタメ口で話す。
こういう人はどうすることも出来ない。むしろ、その人にこだわったら先に進めなくなる。
なので、そういった人たちはダメな例として反面教師として扱うのが良い。あわよくば、居づらくなって辞めていくかもしれない。
なので現場の言葉遣いが悪いなと思ったら上の立場の人から攻めていこう。
そして現場の中に防波堤となる職員を選出して、じわじわと良い言葉遣いを伝染させていこう。
正直、時間も手間も掛かるが既に浸透しているものを変えるので一朝一夕にはいかないのである。

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