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ハンステインヒラタクワガタ(亜種プロスティ) 飼育記#1

ハンステインヒラタクワガタ(Dorcus hansteini prosti)

産地 マレーシア ケランタン
サイズ ♂64mm(2023年8月羽化) ♀30mm(同年 5月羽化)
累代 CBF1

2023年9月16日 飼育開始



ペアで並んで
ギャランドゥ生えてます
こっちもギャランドゥ

ハンステインヒラタクワガタ(亜種プロスティ) 飼育記録#1

はじめに

これまでは「ライヒヒラタ」の亜種という位置付けだったようですが、最近になってこのグループの分類が見直され、インドネシアやマレーに生息する個体群は種名が「ハンステインヒラタ」と改められました。

今までネシア便で入荷し、よく格安で売られていたいわゆるあの「ライヒ」はハンステインだったわけですね。実は別種だったと。

ちなみに「BE-KUWA 76号」では海外の図鑑(Stag Beetles of Chinaのシリーズ)を踏襲して「ハンステインヒラタ」として掲載しており、現状では恐らくその図鑑から引用した情報が一番新しいと思われるため、自分もこれに倣います。

業者によっては今も「ライヒ」として販売している場合はありますが、だからといってわざわざハンステイン警察をやる必要はないかと。
一応、その業者さんが何に準拠して表記しているかにもよりますし、何せライヒ系はまだ曖昧な部分が多いので下手な事言えないよね、こちらは所詮素人だし。

もちろん、本種の情報を把握して「ハンステインヒラタ(スマトラライヒ)」などと表記されているショップや出品者の方もおられます。
知らない人にも通じやすい(かつ検索にもヒットしやすい)書き方だと思うので、個人的にはこれがベターかなぁと思います。

なお、ハンステインヒラタはスマトラ産が原名亜種。マレー産とボルネオ産はprostiという亜種とのことです。
じゃあ本来のライヒはどこなのか?というと、ネパール、インド北部、ブータン、中国(チベット自治区)に分布しているそうな(BE-KUWA 76号より)。
流通しているイメージがほとんど無いので、個人的には一気にレアな虫になってしまいました。

そしてこのライヒ系グループ、今後も分類が大きく変わっていく可能性は高いと思います。この辺は注視していきたいところ。

さて、話をハンステイン(prosti)の事に戻すと、例によってヤフオクでペアを落札しました。
届いたらまずその大きさに感動しましたね。(いわゆる)ライヒの見た目でこの重厚感は良い意味で違和感がある。本種は「マレーライヒ」とも言われていて、いわゆる「デカくなるライヒ」として扱われていたのがこれです。

オスの64mmはなんと飼育レコード(65.2mm)一歩手前という。メスの30mmはどうなんでしょう?最大で30半ばとかになるのかな?サイズ感を知らずに落札してしまったけど、少なくともオスはかなりデカいと後から知ってたまげた。

なお自分が着払いの仕様を失念していたせいで入金がギリギリになってしまい、出品者さんには迷惑をかけてしまい本当に申し訳なかったです。Xで晒されてるの見ちゃったし多分ブラックリスト入ったわね

オスはまだ餌を食べてないぐらいなのでペアリングは早くて12月とかですかね。メスは到着してからずっとゼリーに頭突っ込んでます。


11/19 ペアリング…

ペアリング用のケース。オスがよく転ぶのでこの後転倒防止用の樹皮を入れました。

オスは大人しいから大丈夫だろうと思い、アゴも縛らず同居させていましたが、同居から1週間ほど経った辺りで「真っ二つ」でした…

普段から餌を切らさないようにケース内の確認はしていましたが、見てる限りどうもメスのスイッチが入らなかったようで、痺れを切らしたオスが…という感じだと思われます。

しかし今はメスにやる気が無くても寿命的にはまだまだ余裕がありましたし、焦らず来年に回しても良かったわけなのでこれは致命的な判断ミスでした。引くことを覚えろカス

なまじスマトラオオヒラタで同居ペアリングが上手く行き過ぎたので完全に油断していましたね。加えてハンステイン自体は活発ではあるものの、オオヒラタのような積極的な攻撃性を見せる虫では無いので尚更。

ただ嘆いても命は戻ってこないのでとにかく猛省し、今後に活かしていかなければ…

メスが見つかれば再開したいですが、見つかるかなぁ…
もし次やる時は流石に顎を縛った方が良さそう。


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