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オーバーウォッチ2は良いぞ!

先日開催されたBlizzCon2019で『オーバーウォッチ2』が発表されました。BlizzConはアメリカのゲーム会社、ブリザード・エンターテイメントが自社開催しているイベントで、ブリザードの新作ゲームが毎年お披露目されています。

ブリザード・エンターテイメントの代表作は、『ウォークラフト』シリーズ、『ディアブロ』シリーズ、『スタークラフト』シリーズ、『ハースストーン』、そして『オーバーウォッチ』があります。

『オーバーウォッチ』は対戦型アクションシューティングというジャンルのゲームで、日本でもよく知られている同ジャンルのゲームで言えば『スプラトゥーン』が近いと思います。余談ですが、『スプラトゥーン』が2015年5月発売で、『オーバーウォッチ』は2016年5月発売のゲームなので、ほぼ同級生みたいなものです。

私個人の『オーバーウォッチ』との付き合いは、(競技性が高いゲームの対人戦が苦手なので)端的に言うとエアプの一言に尽きるのですが、プレイ動画や試合観戦が好きでよく見ています。洗練されたビジュアル、世界観、キャラクター、そしてストーリーが特に好きです。

そんな私ですが、2の発表は大変良かったです。理由は『ストーリーが好きだから』『アプローチが理にかなっている(と思う)』の2点です。

オーバーウォッチのストーリー

ざっくり言うと、過去に世界を救ったヒーロー達が、再び起きた危機に対して再起するといったものです。各キャラは大戦時の英雄たる所以として様々な背景を持ちます。大体悲惨なもので、それを乗り越えてきた、これから乗り越えていく……という王道的なものなので、そういうのが好きな人にはお勧めできます。『アベンジャーズ』に似てるかも。映像作品としても非常に完成度が高いので、これだけでもお勧めです。

これまで発表されてきた『オーバーウォッチ』の短編アニメーションをリミックスして、前日譚に仕上げてあるムービーがこちらです。遺伝子改良で生まれた人語を話す天才バイオゴリラのウィンストンが主人公格として描かれています。

そしてこちらが先日発表された『オーバーウォッチ2』のシネマティック・トレーラーです。特に発表では触れられていないというか、新モードであるPvE(対AI戦)向けなのかもしれませんが、シールドを連結したり、アルティメットを組み合わせる要素などは前作には無かったのでワクワクします。

このトレーラーでは、作中における組織としてのオーバーウォッチが再結成された瞬間が描かれています。実は前作『オーバーウォッチ』では、各キャラのオリジンを紹介するアニメーションやコミックはありますが、再結成してからのストーリーらしいストーリーはありませんでした(多分)。

たまに期間限定モードでストーリー付きのPvEモードを実装するといった試みは行われていましたが、ストーリー性を重視したゲームモードが常設で実装されるのは2が初というわけです。

めっちゃやりたい。協力プレイだから怖くない。嬉しい。

PvEの拡張

まず前提として説明すると、『オーバーウォッチ』の主コンテンツはPvP(対人戦)です。そのためストーリーは抑え気味になっており、設定上での味方と敵が入り乱れてチームで戦うというカオスなものになっています。ゲームルールも、チェックポイントを確保したり、護衛対象をゴールまでエスコートしたりと、重厚な設定や背景が予感させるものとは違い、競技然としたものになっています。

既存のプレイヤーがブリザードに要求する『オーバーウォッチ2』の内容は、現在の『オーバーウォッチ』に対する不満点の解消とゲーム体験の向上に寄るのは当然で、『あのキャラクターを強くして欲しい』とか『この要素をなくして欲しい』といった内容が大半を占めるのではないでしょうか。

それが2と銘打って、PvPではなくPvE、加えてストーリー性の拡張を目玉とした発表をしてきたので少し驚きました。

一点補足しておくと、一応『オーバーウォッチ』にも対AI戦はありましたが、敵が強くないトレーニングモードのオマケ的なもので、大規模な物は、期間限定イベントでした。

新規層狙い

『オーバーウォッチ』というコンテンツを長く支えていくためには、ストーリー性や対人戦に馴染みのないプレイヤーという新規層を狙うのは良いアプローチだと思います。対戦ゲームである以上、対戦相手が居ないとそもそも成立しませんので、対戦相手は多ければ多いほど良いですし。

根拠としては『スプラトゥーン』にあったPvEモードがそれです。アドベンチャー仕立てのヒーローモードは、世界観に浸りたい層や対AI戦で練習したい層に対するアプローチとして良いものであったと考えています。

個人的には1のヒーローモードはやや冗長でしたが、2はステージギミックが増えて面白くなりました。さらにその発展版とも言えるオクトは、世界観を拡張するストーリー性の高い物だったため、大変良いコンテンツでした。

対戦相手は多ければ多いほど良いと重ねて言いますが、特に『適切な対戦相手』というのは重要で、これはマッチングシステムの改善だけでは解決できません。マッチングシステムが意図した通りに機能したとしても、人が居なければ適切でなくてもマッチングせざるを得ないからです。

この問題の根本的な解決には『プレイヤー人口を増やす』か『限りなく人に近いAIを開発する(疑似的にプレイヤー人口を増やす)』かのどちらかが必要です。よって、前者の要素として挙げられる『新規層を狙ったストーリー性の拡張』と、後者の要素として挙げられる『ある程度の要求を満たす対戦相手としてのAIの開発』が両輪で行われるのはかなり素直です。

この二つを組み合わせると『ストーリー性のあるPvE』というコンテンツが想像できます。それが『オーバーウォッチ2』が目玉としている『ストーリー任務』と『ヒーロー任務』という2種類のPvEコンテンツの開発に繋がっていると考えているので、理にかなったアプローチだなと思うわけです。

まとめ

既存プレイヤーと新規プレイヤーの両方に対応していくのは大変なことだと思いますし、この発表したブリザードは凄いと思います。

プロリーグを実施しているゲームは、プロプレイヤー基準でゲームバランスを調整するためにシビアな調整が求められます。『初心者が極端に扱いづらいキャラ』や、逆に『プロプレイヤーが扱うと手が付けられないくらい強いキャラ』にならないようにするために、かなりの調整コストを割いているはずです。

ゲームモードでキャラクターの性能を分けるというのは単純かつ効果的なアプローチに思えますが、キャラクターに関するプログラムの変更が起きた場合、両モードに変更を加える必要がある上、複数のバランスを管理しないといけなくなるため調整コストが高く、現実的にはそう簡単ではありません。

PvEを入れるというのは更に調整コストが上乗せされるということでもあり、かなり強気の展開だと思います。今後も課題は色々あると思いますが、一人のファン(エアプ)として、『オーバーウォッチ2』が『オーバーウォッチ』とそのファンにとっての福音になったら良いなと思っています。

余談

PvPモードを『オーバーウォッチ』と『オーバーウォッチ2』でクロス対戦にすることでマッチング人口を減らさない、というのも随分と厳ついアプローチで来たな!と笑っています。凄いです。

PvEモードで実装したオリジナルスキルとかキャラ性能を、PvP側にフィードバックしたりも出来そうで、アクションの面白さは跳ね上がるだろうなと妄想してます。竜神剣からビームが出てるよ!合体アルティメットもあったら最高に面白いだろうなと思うので実装して欲しいです。

ゲンジ

サイボーグ忍者のゲンジが推しなので貼っておきます。figmaやねんどろいどでフィギュアが出ていたりと、日本でもそれなりに知名度が高いキャラクターだと思います。ちなみに動画のサムネイルのヒゲは兄のハンゾーです。

アナ

声が良すぎる(CV.榊原良子)伝説のスナイパーおばあちゃん。一生声を聴いていられる。

というか

『オーバーウォッチ』のヒーロー達は声優が豪華すぎる。ゲーム中の反応や掛け合いもかっこいい上に自然なので素敵です。

公式サイトに色々と動画があるので興味がある人は見てみてください。特に短編アニメーションはどれも良いのでお勧めです。



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