新薬の開発事情 誰のために開発するのか?
最近ちょっと闇々言い過ぎてたのでちょっと自重しようと思っているじゅにーです。
今回のテーマはぶった斬り系です。良ければお付き合い下さいませ。
新薬は誰のために
勿論、患者さんのため!……ではないですね。言うまでもなく製薬会社の利益のためです。
百歩譲って、良い薬を作った対価として報酬を払う必要はあるわけで、そこは何とか認めてやらないこともないでもない。
では企業にとって理想の薬は何でしょうか。
企業の求める薬とは?
服用している間だけ良い効果をもたらし、服用し続けて貰える薬ですね。
高血圧や脂質異常症などが代表格ですね。生活の乱れによる弊害を薬でごまかし続ける。
ある意味win-winなのかもしれませんが。
しかし、患者さんが本当に求めているのはそうではないと思います。
患者さんの求める薬とは?
服用することで病気が治り、それっきり服用する必要がない薬です。
私の専門分野、感染に対する薬である「抗生物質」は西洋医学としては珍しくそれを可能とする薬です。
ただ、良いことばかりではないのでご注意下さい。
さて、この抗生剤ですが、近年めっきり開発されていません。
理由は一つ、全く儲からないからです。
そのため私の専門知識はここのところ殆ど増えていきません。
最近の創薬
近年の創薬の流れは、既存の薬をほんの少し強力にしただけなのに値段を吊り上げてみた薬や、金を積み上げて怪しい成果を上げた抗がん剤などが主流です。
今の世の中はありとあらゆる所に不健康に向かう落とし穴が仕掛けられており、ハマった人に手を差し伸べるかのように薬漬けにして、暴利を貪っていきます。
そういった流れにおいて、創薬すべきものはやはり服用し続けるモノ。
抗ガン剤もガンがなくなればそれでよいのではなく、再発しないためにと言いくるめて服用させ続けるのです。
それが毒となり新たな弊害を招くことを企業側は重々理解していながら…。
最後に
今回の記事は、耐性菌がどんどん溢れていく現代において、あまりにも抗生剤の開発が進まないことに対する「私の壮大な愚痴」です。
RPGで例えると、敵はどんどん強くなるのにずっと棍棒で戦い続けることを強要されているようなものです。
しかも棍棒は使えば使うほど壊れていくという。
だれか、私に銅の剣くらいは装備させておくれ!
…と、心の中で叫びながら日々病院で戦っております、ええ。
それでは、今回はこの辺りで。
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