アルファベットで呪文を唱える旅行業界
はじめて旅行業界に足を踏み入れた時、そこはブラック企業でした。
終わらない仕事、切られるタイムカード、パワハラの数々。
同時期に私を含めて3人採用されましたが、1週間と3か月でそれぞれ離脱。
でも渡される課題(押し付けられる業務?)は意外と楽しくて、若いからこそまっすぐ闘えたんだと思います。
今は無理かな…
そんな戦闘真っただ中、上司に言われた
「このリファレンス調べて」
からの、呪文。
「エイブルロジャーキングナンシーイチバンジャック….」
誰がわかるねん……!
心の中で突っ込みながら、とにかくカタカナでメモをして、そして調べる毎日でした。この暗号とは、アルファベットのこと。
今見ても呪文すぎる!
ちなみに私が一番覚えられなかったのは「エクスレイ(エックスレイ)」でした。数字はややこしいので「番」を後につけることが多くて、先ほどの呪文を翻訳するとこのようなことに。
「エイブルロジャーキングナンシーイチバンジャック….」
=ARKN1J
やりとりとしては以下が例文です。
航空会社「お客様のリファレンスとお名前をお願いします」
わたし 「はい。エイブルロジャーキングナンシイチバンジャク、キングからかゆみちゃん 様です」
お客様の名前も間違いやすいので、よくアルファベットを使用していました。例えばカマダさんなのかハマダさんなのか、ということです。そういう場合はキング(K)から始まるカマダさんだよ、と伝えたりします。
・
旅行会社を離れましたが、これは一生忘れない気がします。
そして、業界人同士の友だちとアルファベットのやりとりをするときはこの知識があればミスなくスムーズに伝達できるんですよね。
聞いている方は業界用語を離している鬱陶しいやつ、に見えると思いますが。笑
私も思います、Mはマクドナルドの方が分かりやすい。って。
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