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夜風に吹かれて

僕はお腹を出してベットに横たわっていた。

いつもは寝付きが早いのに今日は違った。

何とか寝ようと目を閉じて、妄想を思い描いていた。


5年後の僕はNew Yorkにいた。

エンジニアのジョンとスタジオにいて、見知らぬ人から曲作りの依頼が来る。

指定された場所に行くとそこには何もない。

少し待つとリムジンが着いた。

僕とジョンは乗って目的に向かった。

リムジンの中は数人のSPがいた。

SPについて運転手に聞くと「貴方たちを守っています。」と。

恐怖が全身を襲う。

ジョンの顔は青ざめていた。

目的地に着くと、それは宇宙産業を手掛ける有名会社のビルだった。

そしてエレベーターで地下の会議室に通された。

会議室には依頼主であるBig Bossがいた。

彼はこの会社のスポンサー。

元々、世界中を飛び回っていたミュージシャン。

宇宙での演奏をしたいと思い、この会社に自らの夢の実現と引き換えにスポンサー契約をしたと。

宇宙で演奏するシステムは完成し、お客さんも宇宙で鑑賞することが出来る。 

しかもアーティストもお客さんも無料なのだと。

もちろんVRなどの技術は使わない。

彼からある言葉が切り出された。

「君に最初の演奏者になって欲しい」

選んだ理由は.....。


ここで僕の目は開いた。

喉が乾いたみたいで目が覚めた。

水を飲もうとしたがなかった。

面倒くさがりの僕はそのままベットに横たわる。

エアコンの風が嫌になり、消して窓を開けた。

夜空にはが見えた。

星なんて久々に見たな。

空を気にして見ることはないので、得した気持ちになった。

今日は夜風に吹かれて寝るとしよう。

                     END


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