もうそこにはいないの
いけばなには『流派』というものがあります
なにごともそういう側面があると思うんだけど
目的地が同じでもそこへ至る道はいろいろあって
いけばなのいちばんの目的である
『はなを飾っておもてなしをする』は一緒だけど
考え方、いけかたは多種多様にあります
それを『流派』と呼ぶ
ざっくりの説明だとこういうことです
わたしは『草月流』に所属してます
創流してまだ100年経ってない
若い新参者の流派です
芍薬をつぼみの状態でいけました
「いけばなやってみませんか」とお誘いすると
もうお耳に巨大なタコができるくらい
「正座できません着物持ってません」
それを聞くたび邪悪な心の中で
「古っ古いって」と思ってます
いけばなはもう床の間にはいません
(いることもあるけど)
ほとんどが床の間から飛び出して
いろんなところに飾られてます
最初に草月流は100年経ってないと説明したけど
もうちょっとで100年になります
その約100年前に草月を創った
勅使川原蒼風は
『いけばなは時代に合っていなければならない』と
床の間の外にでるいけばなを始めました
床の間のお外?
説明しようではあ~~りませんか
もう一度見てね
これ正面
これが床の間状態
真正面から見て美しければOKね
でもいろんなところに飾ると
いろんな角度から見られることになるよね
なので左右どちらから見られても
大丈夫なようにいけます
アレンジメントとの大きな違いは
アレンジはどこから見ても表情が一緒
変化が乏しい
いけばなは見る角度によって
表情が大きく変わる
見る方は全員身長が一緒
ということはあり得ないし
大人も子どもも見るわけだから
目線を上から下から
上下左右縦横無尽に確認します
ということは
体を大きく動かしていけなくちゃ、なので
動きやすいように立っていけます
いけばなを床の間のものと思い
着物着て正座していける
そう言う方々
華道家全員はそう思ってないけど
根性が悪いワタスは真っ黒な心の中で
「古いぞー時代遅れだぞー」と思います
いけばなは床の間にはいない
もうそこにはいないのであります
床の間から一番最初に飛び出した草月流
今日から展覧会が開催されます
夢の入場無料なので
ぜひともお運びくださいなのなのです
そして草月と聞くとあるあるの
「おばあちゃん、おかあさんがやってた(過去形)」
「お友達がやってた(過去形)」
じゃなくて
「よしやろう」ということばお待ちしてるであります
※会期が飛び飛びなのでお気をつけくださいね
🐇
いけばな教室 西宮
へなうさ工房:甲子園球場そば
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