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『看護師の労災認定求める:裁判勝利へ市民集会=北海道医労連=』

12/20付「しんぶん赤旗」4面掲載記事

 北海道医労連は16日、新人看護師村山譲さんに対するパワハラ自死事件の裁判で来年1月31日の控訴審に向けて「裁判勝利をめざす市民集会」を行いました。

 ジャーナリストの小林美希さんが「看護師が燃え尽きないために、今できること」と題し講演。
 コロナ禍で看護師に強いられた労働環境の変化や、慢性的な看護師不足の下で〝看護ができない〟看護の質よりも効率が優先されることに対する葛藤など現場の声を紹介しました。 

 また〝看護師確保法〟施工30年に当たり看護師自らが立ち上がり白衣を着ての街頭行動(ナースウエーブ)などから「看護の日」が制定されるなど、当事者が声を上げることの重要性や、労働組合が要求を束ね運動に市民が参加することで一緒に前進してきた歴史を振り返りました。
 看護はロボットやAIにはできない心通う看護のために自己犠牲であってはいけない。「看護師を守ろう」と呼びかけました。

 譲さんの写真を手に両親があいさつ。
 看護師である母の百合子さんは、譲さんが通っていた釧路市の日赤病院から受けた数々の不誠実な対応を告発。被害者は譲さんだけではないと「新人の看護師が安全に安心して看護ができる現場になってほしいとの思いでこの10年たたかってきた」父の豊作さんは「息子のような犠牲者がこれ以上出ないように根底を変えたい。息子の仇を取りたい一心です。なんとしても勝ち取りたい」と協力を呼びかけました。

 担当の尾林芳匡弁護士が東京から駆け付け「譲さんが書き残した遺書を基に、病院が組織的にパワハラを隠ぺいするために他の看護師や職員に口裏合わせをした事実は明らかである」   
 現場で新人に対し丁寧で余裕のある指導育成ができない今日の医療現場の問題が凝縮された事件であると報告し、当時一緒に働いていた看護師など証言をしてくる人や情報提供者を捜すことや、1筆でも多く署名を集め来年1月31日の控訴審判決への関心を呼びかけました。

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