この恋を手放すと決めて
クリスマス前。ど年末に、失恋を自覚した。
決定打を打つ言葉のやりとりがあったわけではない。
でも、察した。
「わたしから気持ちが離れているんだなあ」と思った。
熱心に口説いてくれていたのに、大事そうにみつめてくれていたのに、急にどうして?と、とつぜん終わってしまった恋について、ひとりでグルグル考え込んだ。
思いつく理由なんてあげればキリがないし、ほとんどがきっと、わたしが作り出しているネガティブな妄想にすぎない。
あれこれ考えたって、意味はない。
本音は、彼にしかわからないのだから。
(極論、彼自身でさえわからないこともあると思う。)
それに、ふたりのあいだに起こったことだけが、恋の結末を決定づけるわけじゃない。大人になれば、いろいろある。
仕事が忙しくて恋愛どころじゃない、とか、
ふと先の人生設計を考えた時にハッとした、とか、
はたまた、ほかに心に決めた人ができた、とか。
外的要因によって、相手の世界から、押し出されることだってある。
反対に、自分の世界から押し出すことも。
そういった「いろいろ」を飛び越えてでも、お互いを認めあい、一緒にいたいと思うかどうか、なんだよな。
でも、たったひとつ、身も蓋もないことを言えば、
うまくいくときは、うまくいくし、
うまくいかないときは、うまくいかない。
ただ、それだけのことだよね。
流れには逆らえない。
きっと男の人のほうが「本命をつくる」ってことに対して、残酷なくらい冷静に判断してるんだと思う。30歳を超えれば、なおのこと。だって、生涯をともにするかもしれないんだもん。そりゃ、慎重にもなる。
「ほんとうに、この子でいいのか。間違いないか。」
そのジャッジをしたときに、きっちり理由を告げてお別れしようとしてくれる人もいるだろうけど、それはほとんど、お付き合いしてたケースに限られるんじゃないかな。
お付き合いに至っていない相手であれば、大抵はきっと、言葉はなく、行動だけで示すと思う。
たとえば、ふたりで会うのをやめることかもしれない。
たとえば、急にフッと連絡を断つことかもしれない。
伝え方は人それぞれだけど、何かしら「察してね」の合図がある。
なんでもかんでも話し合って解決したい私たち女子は、こういう男性特有のセンシティブな行動に、どうしても気が狂いそうになるよね。
「付き合えると思ってたのに、なんで!」とか、「わたしを騙したの!?」とかさ、言いたくもなるよね。わかる。
でもね、わたしは今回の恋について、1ミリも悪いようには考えなかったんです。
なぜなら、彼を信じていたから。
「彼はきっと、短い間だとしても、わたしをすきでいてくれた。」
根拠はないけど、自信を持って言える。
「遊ばれたんじゃない?」とか、他人を傷つけるだけのことを言ってくる人もいるけど、別にそれが本当か嘘かなんて誰にもわかんないんだし、勝手に思っとく分にはいいんだよ(笑)
女には、根拠のない自信が大事なんだ!!!
それに、彼と一緒にいたのは、わたしなんだもん。
彼のことを知らない誰かより、わたしのほうが彼をわかってるって、自惚れたっていいやんね。
「しんみは、もっと男を疑ったほうがいい。」
これは、恋愛話になったときに、わたしがよく言われる言葉なんだけど。
わたしだって、なにも考えてないわけじゃないんだよ?
もともとすごく臆病で、嫉妬深くて、不安になりやすいタイプ。
そんな自分が原因で、ダメになった恋愛もあった。
そういう経験をした上で「誰だって、自分を心から信用してくれる人のもとにいたいんじゃないか」「自分を手放しで信じてくれている人を、裏切れる人はいないんじゃないか」って思うようになったの。
だからね、わたしは、自分がすきだと思った人を、疑いたくない。
もしも疑ってしまうような相手なら、すきでいるのをやめる努力をすると思う。
すきな人のことを、やさしい気持ちで信じていられるわたしでいたい。
すきな人にとって、帰りたいと思える居場所になりたい。
わたしにとっては「わたしがどうしたいか」がいちばん大事で。
まわりの評判とか、アドバイスよりも、
まずは、わたしの目でしっかり、彼がどんな人なのか。見極めていたい。
そのときはじめて、いい男か、ダメな男か、判断したい。
(って突っ走った後、評判やアドバイスが正しかったってオチも経験してるんだけどさ。なので、ちゃんと相手を見るようにはしています。)
わたしが見た彼は、とってもステキな人だった。
どんなところがよかったか、なんて無粋なことは書かないでおくけど、
とにかく、だいすきだった。
結果論として「信じすぎだったのかな?」って思いかけることもあるんだけど。でも、恋愛中、彼のことを信じてよかったと清々してるの。恨めしく疑ってばかりいたなら、いまこんな気持ちには、なれていないはずだから。
彼がどういう心意でわたしのもとを去っていったのかは、わからない。
けど、わたしが彼を信じていた気持ちは消えない。
それは、胸を張って言える、まぎれもない事実。
信じていたからこそ、失恋しても、胸がズキズキしている最中でも、前向きでいられるのです。
とはいえ実際のところ、年末じゃなかったら、まだまだ泣き暮らしていたかもしれないなあ。
だってさー、ど年末に失恋だよ!?
つらすぎでしょ!!!って、最初はすっごいうんざりしてたんだよ(泣)
楽しいイベントも、一緒に過ごせるのかな!?ってワクワクしてたし、来年はふたりでどんなことしようかな〜?なんて妄想して夢みてたし。
最初はほんと、地獄か!!!!!ってくらいどん底だった_| ̄|○
でもね、そんな極限の精神状態でも、忘年会やなんやと年末の予定は毎日のように入ってて。考えすぎで朝まで眠れなかろうが、泣きすぎて目がパンパンに腫れていようが、でかけなきゃいけなくて。
「1週間くらい部屋にこもって気が晴れるまで泣きたいのにーー!!!」って思っても、ぜんっぜん無理。ドタキャンとかも、できない性分だし。
そんなウジウジ根暗モードなわたしだったけど、いざ集まりに顔を出してみると、会う人会う人みんな「どうした!?」って気にかけてくれるわけよ。
さすがにたくさん人が集まる場所で、落ち込んでる素振り全開にしたり、あれこれ話したりはしないけどさ。
かるーく「失恋したのーーー泣」って話すと、みーんな、よしよししてくれて、元気だそうぜー!って笑ってくれて。なんなら酒のアテにしたがる輩とかもでてきて(笑)
ほんと、人のやさしさに助けられるって、こういうことだなあ〜〜って思った。
あと、なかよしの女友達には、すごく感謝してる。
ギュッとしてくれた子。
一晩中、一緒にいてくれた子。
会えないけど聞かせてって連絡してくれた子。
さみしくないようにって、何ヶ月も先までお誘いしてくれた子。
ぜんぶ書いてたらキリがないんだけど、ほんとーーにみんな、やさしくてあったかくて。来年も、この子たちを大事にしよう!って思ったよ。
同じように、男の先輩や友達にも、とっても感謝。
失恋してるヒマあったら、飲むぞ!とか、
お前がしあわせになるのを見届けるのが、俺の役目!とか、
カラオケでブルーハーツ熱唱や!!とかさ(笑)
みんな慰め方が独特で、笑っちゃったよ。ありがとね。
あとひとつ、めちゃくちゃうれしかったのがね、
みんな「はるなは、いい恋をしたんだね〜。」って、言ってくれたの。
一時、「わたしは、愛される価値のない人間なのか!?」って、地の果てまで落ちた自己肯定感が、みんなにそう言ってもらえるたびに、少しずつ回復していきました。
正直なところ、いまでも夢に彼がでてきて起き抜けにしょんぼりしたり、「いま何してるのかな〜」って考えてしまったりもするんだけどさ。
でも、たくさんの友達に元気付けてもらったおかげで、ちゃんと立ち直って、生活してます。ありがとう。
改めて思い返すと、彼と過ごした時間、とってもしあわせだった!!!
だからこそ、いつまでも泣き暮らしていないで、もらったもの全部もって、次に行かなきゃいけない。しあわせだった時間に感謝して、彼への気持ちを手放す努力をしよう。そう思えたんです。
失恋に特効薬なんかないんだけど、ひとりでガーッと気持ちに向き合い吐き出す時間と、べつに詳細を話す必要はないけど「すきだったのーーー!」って人に聞いてもらう時間を持つことで、ハイスピードで思考と気持ちの整理がされていくのだな、と我ながら感心した。
わたしさ、ふだんから欲がなさすぎて「マリア様かよ!!!」とか言われちゃうことがあるんだけど(笑)めずらしく「この人の、彼女になりたい。」と思ったんだよね。すごく久々のことでした。
「じゃあ、もっとアプローチすればいいじゃん!」って思う人もいるかもしれないけど、わたしに言わせれば、手に入らないものにぐずぐず執着し続けることが、ほんとにすきってことではない。
彼のことはすきだけど、それは恋愛として、男性としてだけでなく、人間としてもすきだったから。べつに、そばにいるのがわたしじゃなくっても、元気で笑って生きてくれていたら、それでいいって、思うの。
またどこかで偶然会えたとき、彼がほめてくれた笑顔で、すなおな気持ちで笑いかけられるように。いまは、この恋を手放して、前を向いて行く。そう決めたのです。
とりとめもなく思ったことガーッと書いてきたけど、
書きたいこと、いったん、ぜんぶ書けた気がする。
書き足りなければ、また書いちゃうかもしれないけどさ。そのときは、よろしく(笑)
あ、そうだ。さいごにひとつだけ、言っとこ。
はーーー、めっちゃいい恋した!!!!!!!
(こんなど年末に、長々とした失恋記事、読んでくれてありがとう。感謝です!!!)
さいごまで読んでくれてありがとう!うれしいです!🌷