第4話 【コマのようなもの】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-
ここは100年後の蚤の市。
古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。
その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。
ふと、パーツのような形をした“不思議なモノ”に目が留まる。
これは一体、何に使うものだろう?
店主に訊ねるも、ニヤリとするばかりで教えてくれない。
なんだ、これ…
「こんにちは!」「よう!」
互いにちょこっと手を挙げながら挨拶を交わす。
こういう蚤の市で馴染みの客になるっていうのは、“ツウ”という感じがして誇らしい。
「今