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彫刻の森美術館

2021年 4/18
ゼミの友人とともに箱根の彫刻の森美術館に行ってきた。

ロダン、ヘンリー・ムーア、岡本太郎。
誰もが一度は聞いたことはあろう名だたる芸術家の作品が、広大な箱根の森の中に点在している。

上京する前から必ず来訪すると決めていたこの彫刻の森美術館は日本最初の野外美術館として1969年に開館した。

日本有数の景勝地である箱根の山々と近現代の彫刻作品の数々が同時に味わえるのは野外美術館の特権と言えましょう。

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岡本太郎,1971,樹人

彫刻という作品の特性上、鑑賞には3次元的なロケーションが要求される。また、作品のスケール感も大小様々であるから、彫刻の鑑賞の場の提供は厄介なものなのである。
そんな彫刻芸術を楽しむ上で野外美術館ほど適した場所はないのではないか。(こんなご時世だからこそのメリットもあるのでは)

長々と書き連ねてしまったが、展示作品について少し備忘録的に残しておきたいと思う。

翼のあるキメーラ

入場を終え、シェルターへと飛び込んでいくようなエスカレーター降りてまず目に飛び込むのは、マルチェロ・マスケリーニ作「翼のあるキメーラ」である。

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Marcello Mascherini , 1963, Chimera con Ali

ギリシア神話に登場するキマイラ(一般にライオンの頭、山羊の胴、毒蛇の尾を持つとされる)とは少々異なる外見をしているが、女性的な丸みを帯びた造形と凛とした立ち姿は、これから待ち受ける作品の数々の期待を膨らませると同時に、この彫刻のようにスッと背筋が伸びる様な気がした。

人間とペガサス

トンネルを抜け、屋外へと飛び出すとかの有名なカール・ミレス作「人間とペガサス」。早稲田大学所沢キャンパスに設置されているものと同じものがここ彫刻の森美術館でも見ることができる。

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Carl Milles , 1949, Man and Pegasus

彫刻作品(特にブロンズ像の作品)は鋳造により製作される事が多く、全く同じ作品を複数個作成できる。
同じ作品を異なる場所で鑑賞できるのも彫刻の魅力ではないだろうか。野外に設置される彫刻作品は天気、環境、また設置からの経過時間によって様々に表情を変える。
もう一度早稲田大学所沢キャンパスを訪れ先日との違いを確かめたい。

鑑賞した作品全てを紹介したいところではあるが、100点以上あるのでここからはハイライト的に紹介したい。

ピカソ館

かねてより彫刻の森美術館に訪れたいと思っていた1番の理由であるピカソ館。陶芸作品188点を中心に様々な技法で彩られた作品が展示されている。
キュビズムの創始をはじめ絵画のイメージが強いピカソであるが、その生涯の中での芸術に対する熱意は凄まじく、表現技法は多岐にわたる。

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ピカソ館と私
建物は両国国技館などの設計を務めた今里隆が設計

館内は撮影禁止の為写真は残っていないのが残念であるが、心にしっかりと留めておいたので問題ない。

最後に

心洗われる体験をするのにこんなにも適した場所はないのではないかと思ってしまうほどに良い体験ができた。アートなんてわからないなんて言わずに(そう言う自分もよくわかっていないが。)足湯に行きたいから、丘陵を散歩したいから。そんな気軽な気持ちで訪れてみてほしい。
きっと心惹かれる”何か”に出会えるだろう。

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