オリンピック

リオのオリンピックボランティアが見直しされたことについて

スポーツのいたる場面で、運営を支えるスタッフがいる。オリンピックのようなビッグイベントにおいてはより顕著で、そこには「オリンピックボランティア」と呼ばれる力が不可欠となっている。その人数は増加傾向にあり、ロンドン大会(2012)では7万人の募集枠に、およそ20万人の応募があったという。(夏季の大会しか情報を得られていないが、夏季は暑く冬季は寒い。過酷な現場だろう。)

8月に開催されるリオデジャネイロオリンピックでは、人数を削減するというニュースが組織委員会から届いた。理由は、経費削減のためらしい。

7万人→5万人へ削減することで、ユニフォームや食事、輸送などの費用を抑えるねらいだが、果たしてどれくらいの効果があるのか。他には、車両や会場の観客席なども経費削減の対象にするそうだ。

オリンピックの参加国・地域数は増加し続け、開催国の負担は大会の度膨らんでいることが考えられる。BRICsのひとつであるブラジルは、その経済の成長を期待されたが、現在の財政状況やインフレを見ると、開催国が決定した7年前からオリンピックイヤーに向かって徐々に下降する…だいたいの国が歩んだ道を辿っているように写る。

>>グラフの出所:モーニングスター

実際、サッカーのワールドカップ・ブラジル大会(2014)でも開催準備は遅れ、その計画の甘さを露呈している。それでも「活動のための人数は足りてる。」と強気の姿勢だ。確かに、オリンピックボランティアの中にも、清掃や来場者案内などの短期と医療や今話題が広がっているドーピングチェックなどの中・長期に分かれているらしく、優先順位はつけたうえでの削減を実施することと思われる。

それでも、スポーツを「する・みる・ささえる」人たちが少しでも減ってしまう今回のニュースは、とても残念だ。

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