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【40】暮らしを作る 風呂と障子 12/12~12/16(237日目~251日目)

近未来風呂

引っ越し先の古民家の風呂は、薪釜式で土間に浴槽が置かれている。
大家さんに尋ねたところ、昔は木の枠だっような…と。
この家は、大家さんのご両親が50年近く前に建てた家で、元々大家さんたちが子どもの頃は別の建物だったらしい。
それより前の実態については、記憶の中のことだし、家も増築したり修繕したりされているので、よく見るとあちこちに昔の面影があって、宝探しのようで興味が尽きない。

風呂場が置かれている場所は、元々はもっと簡素な作りだったのかもしれない。現状は、土間周りに壁と扉があるものの、風呂場を囲う壁がない。
ガス給湯器もないので、薪釜一択。

さあ、どうする

山暮らしを極めるならこのままでもいいのだが、養蜂を生業にしようとしている以上、養蜂に集中できる環境作りのためにも、暮らしの中で便利にできるところは便利にしたい。というわけで、給湯器を設置することにした。

地元のガス屋さんに依頼すると、昨今の給湯器品薄の中、新品で発注したら高額&半年待ちという悪状況の中、なんと中古の給湯器を貸し出してくれることに。そして、師走の忙しい中超特急の速さで工事を進めてくれた。

工夫を凝らす
おしゃべりが面白い

現代の家では、風呂場はユニットになっていることが多くて、完成された風呂そのものを取り付けたりするらしい。
しかしながら、そんな大がかりな工事、予算的に手が届かない。
そんな中でも、
「お湯がすぐに使えるシャワーが欲しい!」
という無茶な願いを聞き入れていただいた結果、何とも近未来的。

配管を室内にする。

この辺の冬は極寒で、配水管が凍って破裂してしまうので、少しでも凍らないように工夫してくれたのだ。
設備は整った。
さあ、壁はどうする??

湯沸し器の使い方

この家は、諸事情(?)あって、家の中と土間の二か所にキッチンがある。
夢のダブルキッチン…?
どちらをメインに使うかは悩み中なのだが、とりあえずどちらも稼働できるようにガス管を設置してもらった。
キッチン小の方は給湯器のお湯が使えないので、湯沸し器を設置。
実はこの湯沸かし器、学生のころ友人の家にあるのを見たり、映画の中で見たことはあるものの、実際自分で使ったことがなかった。

湯沸かし器

一見、昭和感漂って古い設備に見えるけど、実際はすごい優れもの。
給湯器を通す場合、お湯が出るのに少し時間がかかるけど、これなら一瞬でお湯が出る。
電池式だから、コンセント不要。
電気が止まっても、ガスが生きていればお湯が出る!
やはり、昔の設備をなめちゃあかん。
新しいのもが良いとは限らないのだ。

実際、家電も昔のものの方が圧倒的に壊れにくいし、壊れても修理がしやすいように感じる。
ここにきて、新しいものは、便利だったり省エネだったりもするけど、古いものの良さをしみじみ感じるようになった。

障子の張替

目下引っ越しまでに障子を入れなければ寒すぎる。
古い障子を剥がして、桟を洗って、ステインを塗って、障子紙を貼って、はめ込んで…。
正直この作業を甘く見すぎていた。
めっちゃ手間がかかるし、大変だった。
完成してみれば、我ながら上出来!

はめるのにも一苦労

黙々と作業をしながら、ここに住んでいたご夫婦の暮らしに思いを馳せる。
血縁関係もないし、私はこの土地の人間ではないけれど、こうして暮らしが引き継がれていくのかもしれない。
知恵とか技術とか、日々の生活の中の楽しみとか。
おじいちゃまが、相当手マメな人だったみたいで、手作りの部分があちこちに見受けられる。
そういう所をなぞりながら見て学ぶ部分が多くて、私の生活にも受け継がれているのがなんだか不思議で面白いもんだな~と思う。

暮らしを作る

ミツバチ達は、冬越し中。
春、私もミツバチ達と一緒に、イッキに忙しくなる(予定)。
(ならないと困る…)
それまでに、自分の暮らしにかかわる環境を整えたい。
新しい環境に体も心も慣らして、春を待とう。
木工のお仕事の依頼も頂いているので、引っ越しを急がなくては。

体を動かす

移住して新しい家が見つかるまでおよそ1年。
私にとっては、この期間があってよかった。
今の季節じゃなければ、ここまで時間をかけて修繕をすることもできず、そもそも引っ越しをしている余裕もなかっただろう。

さあ、新天地へ!

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