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【2-19】雨と雨の合間に(~488日目)
野生動物について
ミツバチの内検をしている最中、梨畑の方角が何やら騒がしい。
猿たちがキャッキャッと叫ぶ声と共に、ドドドドドドドドと地響きのような音。
どうやら、イノシシが突進している…???
今までイノシシが走り抜けていくのを何回か目撃していて、聞いたところによると奴らはカーブができないらしい。
こちらに向かって走ってきた経験はないけど、ちょっと怖い。
襲うつもりがなくても、突進してこられたらひとたまりもないので身構えたが、竹藪の方向に走り抜けていったように見えた。
梨畑は、今は手つかずになっているものの、去年も実がなっていて、あわよくば食べてみたいと持ち主さんにも許可を頂いている。
少しずつ大きくなるのを楽しみにしていたけど、猿たちはなぜわかるのか、ちょうどよいところを狙って食べてしまう。
ああ…。
彼らにとってみたら、私の方が新参者なわけで、横取りしているのは私の方なので、文句も言えないけど、少しだけ私にも分け前をくれまいか…。
ミツバチ達が飛び回って受粉したんですけど…。
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猿は目を合わせると襲ってくることもあるとかで、なるべく刺激をしないように気を付けているんだけど、あまりにも堂々と近くに来るし、相手は逃げも隠れもせず、悠々と私の仕事ぶりを眺めている始末。
猿はミツバチに手を出してくることはないので、共存できそうな気もするけど、もしも味を覚えたら襲ってくるのかしらと少し心配している。
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最近はクマの目撃情報も多くて、ミツバチが狙われないか不安。
地元の人に聞くと、小鹿野はいくつかの谷に分かれていて、谷ごとに出没する動物が違う。
今は通れなくなっているが、昔はあの谷とこの谷は人間が通れるような道があって行き来できたくらいだから、獣も渡っているだろう。など。
熊はいるけど、猿はいないとか、鹿が多いとか。
谷によって少しずつ違うらしい。
巣箱を置いている場所は、猿熊猪鹿のフルコンボ。
人も少なくて、農薬の影響が少なくて、花が豊富に咲く場所は、野生動物が多く生息するのは必然。囲いの中でミツバチの世話をしていると、人間が優位だと思っているのは大間違いなんだなと思ったり。
マサカリ担いだ金太郎は、森の動物たちと相撲を取っていたんだっけね。
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刺されること
素手で内検し始めて、とにかく一つ一つの作業を丁寧にするようになった。
今までも、雑にしているつもりはなかったけど、それでも集中力が違う。
刺されたくないから、という理由もあるけど、ミツバチ達をよく見ながら触るようになった。
とはいえ、こちらがいくら反省をして態度を変えても、今までしてきた仕打ちを簡単に忘れてくれないのは、人もミツバチも同じ。
なるべく丁寧に、ミツバチが触られていることさえ気が付かないようにと思っていても、やはり刺された。
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クリームパン2個目。
刺されてしまうと、他のミツバチも攻撃的になってしまうので、一旦場所を離れて、落ち着くのを待つ。
その間に針を抜いて、毒をなるべく外に出すようにする。
ミントを吹きかけて、匂いを消す。
体質にもよるけど、私はミツバチに刺されるとひどく腫れてしまう。
痛みレベル痒みレベルは、人によって感じ方が違うので、何とも表現できないけど、皮膚をペンチで小さくつまんで、ギューッと引っ張りながらネジって千切る感じか。
…嫌だな。それ。同じ痛さか試すのも嫌だな。
まあ、とにかく、想像以上に痛い。
そして、しばらくたつと、筋肉痛のような痛さに変って腫れてくる。
そして熱を持って痒みが残る。
それでも、やっぱり素手での作業のしやすさには変えられない。
ミツバチ達が荒れないように、丁寧に作業をしていこう。
暑さ対策
素手にしたとはいえ、暑さが異常。
流石に長袖長ズボン、長靴に面布を被ったスタイルなので、堪える。
ミツバチ達だって、暑すぎるのか外にわらわら出てきている。
少し気になって、50年の気温と今の気温のデータを比較してみた。
(※気象庁データより。
数値を拾って私が作成したので、どこか間違っているかもだけど…)
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とにかく気温が上がっていることだけは確か。
特に3月~6月まで。春の気温が高くなっている。
地元の養蜂家さんたちの、気候がおかしいという肌感覚は、間違いなくて、移住して1年半の私の去年と今年の違いというレベルではなくて、長い目でみると、気候の変化に合わせて、飼育方法も色々変えていかなくてはならないのかもしれない。
とにもかくにも、ミツバチのためだけでなく、自分のためにも、日よけを設置する。
空気が澄んでいるので、少し日陰を作るだけで、涼しさが違う。
カンカン照りよりは、ミツバチも過ごしやすいだろう…と想像しつつ。
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まだまだ夏はこれからが本番。
暑さをどう乗り切るか。楽しむか。
もしかすると、栽培できる作物の種類も変わってくるかも…。
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