クリエイターに敬意を。
こんにちは。
見出しの画像はフリー素材のサイト、写真ACで「クリエイター」と検索したらでてきたニューステラさんによる写真です。
……というふうに、「クリエイターにきちんと敬意を払っていこう!」そんな意思表明、呼びかけのnoteです。
暗黙の了解で拡散されるツイート
自分はみるようのツイッターアカウントを持っているのですが、よく好きなタレントさんの写真をツイートしている人を見かけます。
そのときに、「今日もかわいい女の子に癒される」というような文面とともにツイートされていたりして。多分フォロワーの間では誰のことで、どこに掲載された写真なのかは暗黙の了解なんですよね。
でも、そのツイートにたくさんイイネがきて、フォローしていない人のTLにも流れてきたりします。
はじめてみたひとにとってはどこのなんていう人で、なんていう雑誌に載っていたのかわからない、でも素敵だからイイネ!……イイネ!……イイネ!というふうにどんどん拡散されたりする。
すごいもったいないな〜って思います。
だってそのタレントさんがなんて人なのか、どこの雑誌に載っているのか広まらないまま、その写真つきツイートだけ拡散されていく。
クリエイターの未来が危うい!
もったいないを超えて、もっと危惧しているのはクリエイターにしかるべき評価とお金が支払われないことです。
タレントさんの魅力が最大限引き出されている素敵な写真は、被写体の方の素質はもちろん、クリエイターの技術によるものだと思います。
編集者さん、カメラマンさん、メイクさん、などなど……クリエイターたちによって作り上げられた尊いビジュアル!
出典が表記されずにツイートされている写真の多くは、ファッション誌によるものが多い印象です。(あくまでも自分のTLでは)
公式SNSや電子版から引っ張られた画像だけがインターネットを一人歩き。その素晴らしいビジュアルを作りあげた人々には還元されない。
今ファション誌がどんどん売れなくなっていますが、もしみんなのツイートにどの媒体から引っ張ってきた写真なのか、きちんと表記すればもっと雑誌を買う人が増えるのかもしれないのです。
そしたら、そのお金でもっと素敵なビジュアルを撮影できます。
ファッション誌はクリエイターを輩出してきた
出典が表記されないSNSの投稿が乱発され、雑誌も売れない、そしてクリエイターにきちんと対価が払われない、その先にあるのは文化の衰退です。
例えば、ポカリスエットの広告写真で有名な奥山由之さん。
彼の転機は雑誌GINZAで大々的に取り上げられたことでした。
No.223 GINZA 2016年1月号(マガジンハウス)
奥山さんは2011年に第34回写真新世紀優秀賞を受賞。業界では注目されていましたが、まだ世間の認識は薄かった奥山さん、受賞後にGINZAで度々活躍します。そして2016年1月に大きく特集が組まれると、その年の4月に第47回講談社出版文化賞写真賞を受賞します。
この記事では奥山さんとGINZAの関係性について当時編集長だった中島さんと対談されています。GINZA223号は、奥山さんの持ち込み企画でした。
奥山:そうですよね。「これ撮りたいんですよ」と話したら、中島さんが「いいね、やろうよ」って言ってくれて、本当にびっくりしました。
中島:じつはこの企画を販売部に説明したときは、全員キョトン。「ダレですかそれ?」って。でも一大プロジェクトとして編集部の精鋭を2名送り込んで、まる二か月かけて撮りまくったんですよね。
認知度が低く、売り上げの目処がたつのかはっきりしないなかで実現した企画でした。GINZAというファッション誌がなければ、今の奥山さんの活躍はなかったかもしれません。
クリエイターに敬意を。
書店でアルバイトをしているとき、人気アイドルのグラビア写真が載っている雑誌を盗撮して去っていく人がいました。捕まえても注意しかできません。
著作権新外物のダウンロードの対象は今のところ音楽と映像のみです。
2019年、著作権法改正案には漫画や写真などのコンテンツにも広げられる予定でした。しかし、インターネットには著作権侵害をしているアカウントが多く、規制が困難になるとして法案は見送られました。
本当にその推しのことを考えるなら、盗撮は推しの将来に繋がらない。(アンアン狩りはそういった意味で素晴らしいです。推しの活躍にとんでもなく繋がっている!)
自分も昔は、SNSのアイコンやヘッダーにいいな、と思った作品を勝手に、表記せずに使用していました。今は考えを改めて、すべて自分で作成したもの、あるいは撮影したものに設定しています。
犯罪にならないからって、出典を表記しないままで本当にいいですか?
本当にリスペクトするのなら、愛があるのなら、誰の作品なのか、どの媒体で撮影されたものなのか、誰がモデルなのか、発信していきましょうよ!
おわり