お猿ですね【埴輪紹介所その51】
分かりやすいって大事。
ちょっと顔が赤い。
目が寄っている。
鼻の下が長い、というか、口の位置が低い。
鼻は長い。ちょっと欠けている。
おそらくニホンザル。
その顔の右に
C字の剥離痕。
左には逆さのC。
痕だけでも猿らしい耳だったことがわかるよ。
聞こえないか…
背中にも、何かが剥がれたあと。
子猿であろうと皆が言う。私もそう思う。
だとすると、この猿は母猿。雌猿ということになる。
猿の性別は見分けにくそう。しかも埴輪の猿。全身像は未発掘。
性別はともかくとして、この埴輪はほんとうにうまい。
どう見ても猿。
動物埴輪はモデルが何かはっきりしないことがある。
しかしこの埴輪は明らか。
いつ見ても、毎回すごいと思う。
埴輪界ではその珍しさとポイントを押さえた造形とで知られた存在。
伝茨城県行方市の大日塚古墳出土の猿形埴輪。現存長さ21.9cm、高さ27.3cm。
所蔵は東京国立博物館。
撮影は2011、2013、2016、2017年など。
ちなみに、猿形埴輪は少ないですが、ほかにも出土しています。
目撃しました。
こちらは出土地不明も耳あり。
またね。
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。