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コロク【埴輪紹介所その114】

青海波が刻まれた中央がふくらんでいます。入れ物です。

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何を入れるか。

上のほう、二重線で何か描いてあります。

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羽ですね。

矢羽根です。
この埴輪は、矢を矢羽を上にして収める「コロク」です。

矢入れといえば、鏃(やじり)を上にして矢を入れるユギが埴輪ではお馴染み。

コロク形埴輪はめずらしい。和歌山県に多し。

コロクの鏃は下を向いていることになりますが

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見えません。これ以上、上からのぞき込めませんでした。

右下にくっついているバナナはなんでしょうね。というのは置いておいて

代わりに側面を見ましょう。

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板を二枚、貼り付けて作られているのがわかります。

復元高さ96㎝、復元横幅39㎝。コロクは腰につけるもののはずだから、実物より大きい。

和歌山県和歌山市の岩橋千塚古墳群の大日山35号墳出土のコロク形埴輪。

所蔵は和歌山県教育委員会。保管は和歌山県立紀伊風土記の丘。

撮影は2018年、東京国立博物館の「特集展示 和歌山の埴輪 ―岩橋千塚と紀伊の古墳文化―」で目撃したとき。

大日山35号墳からは、ほかにも珍しい埴輪が出土しています。

またね。

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