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犬か鹿か2【埴輪紹介所その72】

これなーんだ。

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埴輪。動物埴輪。そこまでだ。

当初、犬だと思われていた。

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右耳にその記録あり。

その後、鹿ではないかとの意見が出た。

このときの展示の表記は「埴輪 犬 大阪府堺市 伝仁徳陵古墳出土」(東京国立博物館サイトの2012年『動物埴輪の世界』展示作品リスト)。

書き換えるには証拠が足りないのか。
しっぽが出てこないと無理か。

2017年の、三の丸尚蔵館での『第78回展覧会 古代の造形 ―モノづくり日本の原点』の図録によれば「他の犬形埴輪と比べると首が長いこと、また、犬形埴輪によく見られる首輪の表現がないことなどの点から、近年、雌のシカではないかとの指摘がなされている」とのこと。

目が丸くないところも、犬より鹿っぽい。

所蔵は宮内庁。

いまだ犬形埴輪ということになっている。

大阪府堺市の大仙古墳(大山古墳、仁徳天皇陵、百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)出土の、動物埴輪。
この記事の撮影は2012年、東京国立博物館にて。

他にも犬とされているが鹿ではないかと思われる埴輪がある。

自信を持って犬であると言える埴輪はこちら。

またね。

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