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やつしろ未来創造塾【第1期】4日目:2020年10月3日(土)

講義3  「魚津三太郎塾の軌跡」 ~立ち上げから今日まで~
      ・・・富山県魚津市 産業建設部 商工観光課 前田 久則 氏

この日は、「たなべ未来創造塾」が参考とした「魚津三太郎塾」について学ぶため、魚津市 商工観光課の前田氏を講師に招き、お話を伺った。

魚津三太郎塾の特徴と言えば、テーマとして、全ての事業を「水循環」に関連させていること。

魚津市では、地域資源を生かしたまちづくりプロジェクトチームを発足し、行政の補助金に頼りがちだった地域を変えるため、自ら考え行動する(稼ぐ)人材を育成することとした。

メリットを提示し、金融機関を巻き込む、また、富山大学 金岡教授等にもブラッシュアップをお願いするため包括連携協定を締結することとなった。

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魚津市も、背景としては、やはり人口減少…

市外へ若者が流出。
近年では、出生率の低下から、流出する若者の人口も減少。
さらには、地域経済循環率(地域で使われるお金)も低下。
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低下する稼ぐ力 ・・・ どうする魚津!?

そこで、魚津三太郎塾が開講‼

・地域課題の解決をビジネスで ⇒ コミュニティビジネス!
・魚津の水循環        ⇒ 地域にこだわる!
・環境と経済の両立      ⇒ 地域課題と経済の両立!

起業、第2創業の手助けが目的

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塾の概要 ~カリキュラムイメージ~

何かストーリーがある小さな稼ぎ(大量消費ではない)
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他の地域にはない急傾斜
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テーマ「水循環」

視点のキーワード

・地元の地域活性化!?ではなく、自分が生き残るためにどうするか!!
・自分の強みを知っているか、当たり前に思っていることが実は強み!?
 (異業種の者同士で話すと、新しい発見があったりする。)
・環境ビジネス、ソーシャルビジネス、コミュニティビジネス、CSV

そんな感じで、第1期~第7期まで61名が修了し、事業の実行率は50.8%。

第8期も加えると69名になる。

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実際に事業化された事例としては、印刷業者が、企業課題「印刷物の減少」、地域課題「間伐の計画的な実施」を基に、森林組合と連携し、地域の木材を使った紙の価値を製紙会社に訴求し、資源の循環を生み出した事例。

料理人が、企業課題「売り上げの低迷」、地域課題「豊かな自然環境PR」を基に、魚津の自然環境をどんぶりで表現。地元客や観光客にPRするとともに、売上の一部を環境保全基金に積み立てる取組みを行った事例。

加えて、魚津三太郎塾倶楽部(修了生有志:生産者、加工者、プロデューサー、デザイナー、カメラマン)が制作・販売した取組みとして、ギフトカタログ「おつかいもん魚津」の事例について紹介があった。

「おつかいもん魚津」は、

出品企業にとっては、魚津の水循環を意識することにより、商品の個性を見える化。類似商品との差別化。企業生き残り(≒雇用の確保)。また、通常商品のブラッシュアップにつながり。
お客様(贈り側:購入者)にとっては、魚津らしい贈り物ができる。冠婚葬祭、中元、歳暮など、贈り物で迷わない。“魚津”の魅力の発信者になれる。
お客様(受け取り側)にとっては、魚津の産品で魚津を疑似体験 ⇒ 選択した商品のリピーターに。(魚津への訪問や魚津ファンへの誘導)

この取組みは、平成27年度地域づくり活動支援体制整備事業助成金(国土交通省)の採択を受けた事業でもあった。

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「やつしろ未来創造塾」の塾生にとっても、魚津の事例は、良い手本として、自分達がやるべきことのイメージを膨らませていただく講義であった。

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