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4.各々のコンフォートゾーン

LGBTQ🏳‍🌈のクラブに「通い出して」
2回目の出来事(ナンパ)が
衝撃的すぎて、その記事を書く前に
ちょっとした体験の夜の事を書きたい。

11月7日(月)。
僕は月、水が休みなので、
ずっとダラダラしていた。

休日に生産的な時間の使い方を
できないのはいつもの事だけど、
先週は木金土とクラブ、金土は遅番で
日曜は朝10時から仕事だったので、
流石にこの日はダラケを正当化できる
レベルの疲労困憊だったと思う。
(そもそも次の日朝から仕事なのに、土曜
23時に終わってクラブ行くなという話だが)

魔女の宅急便の舞台にもなった、
ストックホルムの旧市街の街に位置する
🏳‍🌈ナイトクラブ。
The Secret Garden。秘庭。

きっとどの国でもそうだろうけど、
週明けのクラブは全く混まない。
そんな、
普通の人にはマイナスの要素でも、
スペースを取って踊る僕には
むしろ都合がいい。
適材適所。
捨てる神あれば拾う神あり。

そもそも踊ること自体を好きなのもあるし、
疲れて一人休んでいると、寂しさを
感じることもあるけれど、別にそれは
クラブが混んでない時に限った話じゃない。

誰よりも目立つのに、真似されない
(多分良くも悪くも真似できない)
踊り方していると、まるで皆の
バックダンサーになった気分で、
自分が人の輪の中に入れない
疎外感を感じることもままある。

そんな中男女二人組が
同じ部屋に入ってきた。

僕以外誰もいない中、
僕のやたら激しい動きに
気圧されることもなく、
二人は向かい合って
軽くステップを踏んだり、何度か手を取って
ペアダンスのような動きをしていた。

僕も僕で、マイペースに
踊っては休み、踊っては休みを
繰り返していたのだけど、
座っているときに、2人から
お褒めの言葉を頂いた。

これからも多分何度でも書くけれど、
素人の褒め言葉は既に貰いすぎている。

僕はありがとうと笑顔で返して、
普段どおり休んでいた。
場所が場所だし、男女二人組だからといって、
必ずしもカップルである必要はないけど、
二人はそれなりに親密そうに見えた。
だからこそ、疲れたから/曲が好みじゃないから
男の人が少し休んでいるときに、女の人が
一緒に踊ろうと言ってきたのには驚いた。

幸福度が高いから。
個々の自由を尊重しているから。
経済的に余裕があるから。

こういった、日本では珍しい事象に
遭遇するたびに要素を色々考えたりするけど、
結局はケースバイケースだったり、
複合的な理由だったりしそうだ。

ペアダンスは得意じゃないからと、
つい口をついて断るところだったけど、
「たまたま」その女の人の誘い方が
急かす感じではなかったので、
運よく僕が手を取って少し踊る流れになった。

やっぱりペアダンスは苦手である。。笑
無理もない。
「お前みたいに踊るやつみたことない」と
色んな人に言われる僕だ。

各30分のワークショップでかじった
サルサやタンゴの基本的なステップは、
後日復習を怠ったが故に
ほぼ全て忘れ去ってしまった。。爆
そんな僕が合わせやすいダンスを
踊れるわけもなく、
仕方なく個性を消して、
相手の動きを真似するフェーズになる。
少し手を取ったりもしたけれど、
一回転させるのが精一杯だ。

多分2曲とかそこらで、自然と
ペアダンスの感じは終わって、
その後はしばらくして男の人も入って、
また僕が自由に踊る時間になった。
彼らが帰る時、挨拶してくれたので
ありがとうとお礼を言った後での気づき。

独りで踊ることは僕にとって
(ほぼ)コンフォートゾーンだけど、
ペアダンスにおいては違って、
そこには普段ない学びや成長があるんだ、と。

〜コンフォートゾーンとは〜

文字通り自分が居心地良く
感じる空間のことだ。
英語で、座り心地のいいソファは
comfortable sofaと言ったりするが、
意味合いも使い方もそのまま当てはまる。

通いなれた通学路/自室/ベッドの中など、
自分がリラックスできて、
常に周りに注意を払わなくていい場所は、
安全ではあるけれど、言い換えるとそれは
新しい学びや成長がない環境とも言える。

コンフォートゾーンから出て、
定期的に新しい環境や
刺激に身を置くのが
成長の場を与え、
人生を充実させるコツらしい。

僕はダンスの振り付けには反対派なので、
この曲のサビでは必ずこの動き、など
「身体が事前に決めてある/準備してある
動きを無意識に実行/表現する」事はない。
(振付師に関してはそれはそれで尊敬している)

だから、毎回少なからず
バリエーションを持たせて
曲を流してくれるクラブでのダンスが、
全て僕のコンフォートゾーン内に
収まることはない反面、
同時にどれだけ即興できているつもりでも、
そこに緊張、恥じらい、ストレスがほぼない
僕の能天気ダンスは、言語化して客観的に
伝えられる学びや成長がほぼないのだ。


新しい動きをしたとて(毎晩しているつもり)、
それを何らかの形で残してしまうと、
それがいずれ体系化されて、自分のスタイルが
凝り固まってしまうのではないか。
そんな心配ゆえの、新しい動きのメモや、
自分自身での動画撮影は一切せず、
「今自分の身体を使ってできる、
目一杯の自己表現」が
僕のダンスのモットーなわけだ。

だからこそ、この態度で独り踊る僕には、
技術面以外の伸び代は楽観しようもないけど、
(ステップやトレーニングして
体力の向上など、技術的な側面、
特に基礎は伸び代しかない)
他人と踊るペアダンスでは、
ちゃんと相手の動きを見なきゃいけないし、
独りの時ほどの自由さが無い分、
僕にとってそこはさしずめ、
通学路を外れた林の中と言ったところである。

タイトルにわざわざ「各々の」
コンフォートゾーンと書いたのは勿論、
人によって学びの得られる場所や環境が違うから。

ダンスレッスンや、社交ダンスで
定期的にペアダンスをしている人にとって、
場所がナイトクラブになったところで、
踊る相手さえいれば、リラックスして
相手と自分が踊りたいように踊れるだろう。

でもその人達が、皆が座ってお酒飲んで
喋っている中、独りで踊る事になったら、
そこは挑戦し続ける限り学びや
成長を与えてくれる絶好の場所になる。

これ以降、口癖のようになっていた、
「ペアダンスは踊れないから」を
極力封印して、誘われたら
席を立つようにしている。
(向かい合って踊っているときに
言い訳として口をつくことはある 笑)

ステップで、フォーマルな感じを出す
ペアダンスだけじゃなく、明らかに
性行為を彷彿とさせる動きにも、
体の接触がギリない距離感で、
ノリを合わせようとしている。
(これは前々から)

とにかく踊るのが楽しいと、
どんな曲にでも踊っていた3年前
(そうと知らずロシア語の曲ばかり掛けている
クラブに入ったとき、ダンスフロアで独り、
一時間以上踊っていた全力疾走の自分)
から見れば最近の僕は、自分がどの曲調なら
良く踊れるか/苦手かを把握しているので、
最近はお気に入りのジャンルR&Bを待って、
得意でない曲調では休んでいた。

だけど、自分のこの行動も
コンフォートゾーンの中に籠もって、
挑戦を避ける結果に繋がることに
気づいたので、以来苦手な曲こそ
踊らねばと思っていて、
息切れ切れでもない限りは
「腰が重くならないように」
早い段階で立ち上がって
身体を動かしている。

最後まで読んでくれた皆さん、
ありがとうございます。
どうでしたか?

生きている限りは皆学生
(常に新しい学びがある)
という言葉があるけど、
上達したいことに時間を費やしているのに、
成長や学びを感じられないのであれば、
自分がコンフォートゾーンの中から
暫く足を踏み出していないせいかも知れません。

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