詩「本の中の先生方へ」

普段はつぶやきで投稿するのですが、画像が収まりきらなかったのでこちらで。
アプリ「書く習慣」、本日のお題は「君と出逢って」でした。

二十一歳として最後の一編です。

「本の中の先生方へ」

小さな出逢いにありがとう

私が遅く生まれたので

話したこともないけれど

確かにこれは出逢いです


一首が無ければどうでしょう

三十一文字に込められた

人と交わる喜びを

私は知りもしないはず


一編無ければどうでしょう

他人に分かり得もしない

己に渦巻く葛藤で

私は溺れてしまうはず

一話が無ければどうでしょう

頁の一枚一枚が

非常扉であることに

私は気づきもしないはず


遺してくれてありがとう

遅く生まれてくる人と

私も出逢えるのでしょうか

ひとまず書いて生きてみます


入山夜鷸

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