UWCにおけるGlobal Politicsの面白さ

 IBのカリキュラムでは、社会科目を最低一つ取る必要があります。IBにおける社会科目には、Economy(経済)や、History(歴史) Global Politics(国際政治)などがあります。どれも楽しそうな教科ですが、私は、Global Politics が一番UWCらしさが現れる教科だと思っています。IBのカリキュラムでは、ディスカッションなど生徒の思考力を使う授業が多く、Global Politics でも多くの議論を行います。

 ついこの間まで、私たちのクラスでは、Peace and Conflct(平和と紛争)という題材を扱っていました。授業中に、論点が提示されてクラスみんなで議論していくのですが、おのおのが別々のケーススタディを用いて論理を展開します。それらの主張には、各国の生徒のお国柄がでます。例えば、紛争地域から来ている生徒は、自国の紛争をケーススタディに多用します。彼らの主張では、彼らの視点から紛争が語られます。そのほかにも日本における原爆投下や、植民地支配など、生徒によって異なった背景に基づいた主張がなされます。このようにUWCにおける国籍の多様さを感じることができるのが、Global Politics の魅力です。

 そういえば、私のGlobal Politics のクラスには、スペインからの生徒とモロッコからの生徒がいます。スペインとモロッコは歴史問題から仲が良くありませんでした。そのような2つの国の生徒が、おなじ教室で国際政治を学んでいるというそのこと自体が、UWCの面白さだと私は思っています。


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