零時の覚 / 朝の微睡
喉が焼きつくような夜に
この身の不幸が成仏していく
触れなければ出会わない苦痛に
この身の存在を確かにされる
泣き腫らしたまぶたの内側で
輪廻転生の宇宙が幕を開ける
眠りに着く弱った魂に
真っ暗な光がまとわりついていく
胎児は未だ現れず
腕を掻きむしる音だけが聴こえる
揺らぐ量子の海の中で
消える瞬間に蘇って吐く
救われることを望んではならぬ
救われることを望んではならぬ
救われることを望んではならぬ
救われるとはすなわち解脱である
解脱とはつまり消滅である
消滅とはつま