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39歳男性、スキンケア始めました

1月某日、恋人が突然、化粧水と乳液を使い始めました。以前やっていた時期もあるものの、結局面倒になってやめたと言っていたのに、どういう心境の変化があったのか。確かに元々肌が強い方ではなく、長時間外に出るときは日焼け止めを塗り、乾燥対策として冬場は顔にも塗れるタイプのボディークリームを使ってはいました。別に本人はそれで充分そうだったので私から何も言うことはなかったです。 

それに、彼には美学と言うほどの事でもないけれど、思うところがあったはず。付き合う前に一度だけ男性の好みを聞かれた時、私は清潔感のある人がいいと答えましたが、なら僕は該当しないかもなとぼやいていました。彼が好きなのはパンク、ロック、そして少し前の労働者の文化。品はあるも少し小汚いのが彼にとって格好いいものです。

彼が買ってきたのはハトムギ化粧水とその乳液。しかもよく見るとunoの透明タイプBBクリームまで買ってある。それらを選んだ理由は安かったからとのことだが、どうしたんだ一体。 
「なんかあったの」
「さすがに大学生と付き合っているんだから、ちょっと小綺麗にしようかなって。色々するつもりはないけど、最低限のことはやろうと思うから」
確かに私は今年22歳、彼は今年40歳と、18歳差です。そう考えると気持ちもわかるけれど、私も彼もちょっと頑固なところがあるので、まさか彼がスタンスを変えるとは思わなかった。言われてみれば私も色々と変わったところはある。自分を変える上で、身近な人の影響がここまで大きいとは知らなかった。

「ねえ、女性用の化粧品ってドラッグストアにいっぱいあるやん。あれって男性で使えるやつある?そっちの方が大量生産して値段が安いから、使えたらコスパ良さそうだなって思うんだけど」
「あー…男性と女性の肌は結構違いがあるみたいだから、ああいうのは使えないかもね。ユニセックスのはちょっと高いし、今のやつ使うのがいいんじゃないかな」
まさかこんなスキンケアに関する会話をすることになろうとは思いませんでした。体の効果が出るには3か月かかると言いますが、彼は3か月どころではなく1週間後には肌がつやつやし始め、今では肌荒れしにくくなったような。恐ろしいポテンシャル…
私も何とか負けないように肌の手入れしよっと…

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