95000字の長編を書き終えて思ったこと
こんにちは。ななゆきです。
以前、こちらの記事で書いていた長編小説につきまして、無事に完結までこぎつけることができました。
書いたお話はこちら↓
こちらのお話は同人誌として発行し、9月8日の文学フリマ12にて販売予定です。
人生ではじめて書いたオリジナル長編小説ということで、書いていて思ったことや感じたことをまとめました。
※本編のネタバレはありません
思ったこと
書き切ることへの勇気
今回の長編の目標は「とにかく書き切る」ことでした。
今まで私が書いた文章で一番長いものは、二次創作の長編でおよそ4万5千字。そこで、オリジナルで長編(もともとの目標は10万字)を書いてみたい!と思ったのが、このお話を書き始めたきっかけのひとつでした。
なので、面白さとか構成とか、そういうのはいったん置いておくとして、とにかく最後まで書き切ろう!という思いをずっと持っていたのです。
結果として、出来上がったものを読み直してみると「この作品をここまで書いてきたの、すごすぎるな……」となんだか清々しい気持ちを感じました。自分、すごい。
目標の10万字には届かなかったものの、文字数よりは、これだけ長いお話をオリジナルの構想で書けた、ということが私にとって大きな自信となりました。
少なくとも今回書けたのだから、次もまた、長編を書くときはきっと最後まで書ける!と思えるようになったのです。
コンスタントに書くことの大切さと難しさ
一方で、執筆速度に課題を感じました。
このお話の構想はかなり早い段階で初めていましたが、実際にお話を書き始めたのが昨年末、そこから完結までに約六か月を要しました。
一概に早く書くことが良いとは言えませんが、正直、長編としては時間をかけすぎてしまったように思います。
では、なぜ時間がかかったのかというと、正確には「書いていない時間」が長かったんです。
というのも、一度書く習慣を失って作品から離れてしまうと、なかなか復帰できないんですよね。
それまで書いていたこと、書こうと思っていたことが、頭から抜け落ちてしまって、そのせいでますます筆が進まなくなる、そんな悪循環に陥ります。もちろん書くことはメモしているんですが、考え方や脳のスイッチが入りにくくなるような、そんなイメージです。
平日は仕事と家のこともあり、あまり執筆時間を取れません。それでも、「短時間でも書く」ということは重要だと感じました。
とはいえ、毎日作品に向き合ってみても、なかなか書き進められない……ということもあります。
個人的に、これには大きく二つの要因があるように思います。
プロットの重要性
ひとつめは、プロットとの整合性です。
プロット、必要です。世の中にはプロットいるよ派といらないよ派の方がいらっしゃるように思いますが、私としてはプロットなしでの執筆は本当に厳しいと感じています。
プロットはいわばお話の地図。自分がどこに向かって書いていくかを整理しているものです。これがないと、私の場合は筆が止まってしまうと気付きました。
今回もある程度のプロットは立てていたのですが、やや作り込みが足りないまま執筆を始めてしまい、結果としてお話の中盤で筆が止まってしまいました。
もちろん、その場しのぎの思い付きで書いていくこともできます。しかし、私の場合、それをするとなぜか面白くないお話になってしまうのです。この仕組みは私自身もまだ説明できないのですが、私の性格や書き方の性質なのかもしれません。
逆に、プロットの時点で「どうすればもっと魅力的な作品になるか」を時間をかけて吟味できるのではないか、と思っています。
今回のお話は、舞台やキャラクタを十分に活かしきることができなかった場面が多くありました。それらも、プロットの時点でもう少し詰めることができたのではないかな、と反省しています。
メモレベルの内容から始める
ふたつめは、最初からしっかり書こうとしたこと。
「最初から完璧に書くことを目指さない」、というのはよく言われていることですが、実践しようとすると意外と難しいのです。
今回の長編は、どちらかというと最初から完璧に書きすぎていました。だから途中で「書けない」と感じてしまい、筆が止まり、完成が遠のいたように思います。
お絵描きで言うところの、アタリをつけて、ラフを描いて、線を引き、色を付ける、みたいな段階が必要なのではないかと、書き終えてから思いました。
つまり、文章も、最初はメモレベルで、非常にラフで、かつ書けるところから書いていくのが良いのかもしれません。そして、ラフでも全体を完成まで持っていき、細部を書いていく。
そして、ここでもプロットが重要になってくるように思います。
私の感覚では、プロットからお話はシームレスにつながるもので、場合によってはお話を書きながら、足りない部分や違和感を覚える部分をプロットで練り直す、という段取りがいるように思います。
まとまりが無くなってきてしまいましたが、要するに、本文を書いていくプロセスを次の作品では意識していきたいな、と思う次第です。
今後のこと
次は何を書きましょうか
気が早いですが、次の長編を書きたいなー!と思っています。
ファンタジーものを考えていましたが、やっぱりずっと温めていたSFをまず世に出したい気持ちもあり、どちらを書くか悩んでいます……。
スケジュールとしては、今年末からプロットを組み始め、次は三か月をめどに執筆にチャレンジしてみます。そして、来年の夏頃になんらかの形で公開できたらいいな、と思っています。
今回の長編執筆で、幸運だったことがあります。
それは、書き終えたお話を自分で読んで「面白いのか、これ?」とほとんど感じなかったことです。
やっぱり、私のお話は「私が書かなければそこにない」という動機のもとに生まれているもので、そこに間違いはないということを実感しました。
だからこそ、次の長編を書くときは、もっと魅力的な作品を書きたいという気持ちがあります。今回の反省をふまえて、より自分の作品の深みを出していきたい次第です。
いよいよ文学フリマ大阪です
宣伝です。
いよいよ来週末、9月8日(日)は文学フリマ大阪です!
開催日:2024年9月8日(日)
時間:12:00〜17:00
場所:OMMビル2F A・B・Cホール
入場料:無料!
当ブース、七雪珈琲は「く-26」に出店しております。
1月の文学フリマ京都で販売した短編集のほか、今回のお話「生まれる前から、私たちは」の文庫本も販売に向け、鋭意制作中です。
ウェブカタログもご覧いただき、ぜひ「☆気になる!」を押していただけると大変喜びます。
https://c.bunfree.net/c/osaka12/!/%E3%81%8F/26
当日お越しになれない方向けに、架空ストア様での通販も予定しておりますので、こちらも合わせてお気に入りに入れていただけると嬉しいです。
お品書き等の詳細は後日、各SNSにて告知いたしますので、もうしばらくお待ちください。
文フリ京都以来、久しぶりのイベント現地参加でウキウキワクワクです。
いぇいいぇい。
立ち読みはもちろん、ご挨拶のみでもぜひお立ち寄りいただけますと嬉しいです。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
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