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PTA会長、バルーンリリースを企画した

PTA会長に就任していたのは3年間だったのですが、その真ん中の2020年度は世の中がコロナ真っ只中で休校から始まった年でした。

最初のバルーンリリースを企画したのはまさにその年。

厳密にはPTAとしての企画ではなく、学校の周年事業の企画としてPTAから提案したものです。
コロナ禍でも距離を取れば外でできて、子ども達が喜んでくれて、しかも華やか。もうこれ一択でしょう!というくらいの気持ちでした。

ここでは一般的なバルーンリリースについてというより、実際の経験を元にした内容や感想などをメインに書いておりますので、あまり専門的ではないかもしれません。
参考程度の軽い気持ちでお読みください。

そもそもバルーンリリースとは?

端的に言えば風船飛ばしです。
バルーン(風船)をリリース(放つ)。

ヘリウムガスが詰まった風船を子どもたちに1つずつ配り、合図と共にみんなで風船を空に放ちます。

ずっと制限だらけの学校生活で行事の中止が相次ぐ中、大きな声も出せなかった子ども達が空を見上げて盛大な歓声を上げた景色は今思い出してもうるっとします。

やってよかった。

そこから味をしめて、それから会長を退くまでに卒業式後など計3回も企画した人気イベントです。

バルーンリリースのメリットとデメリット

学校で行うことを踏まえてのメリットはコロナ禍でも距離を確保して外で開催できるところ、後片付けが容易なところ、華やかでお祝いごとにも向いているところ、そして学校まで来なくても近所から飛んでいるところが見られるところ、などです。

デメリットは言うまでもなく、天気に左右されるところ。
雨ならもちろん、強風でも飛ばせません。

ちょっと話が逸れるのですが、数年前近所に結婚式場ができて、最初はよく風船が飛ぶところを目撃していました。
しかし小雨が降っていたある日、結婚式場から飛ばされたと思われる大量の風船が道路にごろごろと転がっていた光景を目の当たりに。それ以来その結婚式場からは風船は飛ばなくなりました。
雨だと風船は飛び切らずに落ちちゃうんですね…

実際小雨の日にヘリウムガスを入れた風船を外に持って行ってみたのですが、外に出た途端に風船が下がってしまいました。

小雨の中で風船を持ち出してみた

多少ポツポツしている程度ならガスを多めに入れれば飛ぶかもしれませんが、おすすめはできません。

悪天候の場合は延期にするか、企画内容の変更が求められます。
私たちは運良く3回ともリリースできましたが、雨の時は風船をお土産にする、風船を使ったフォトスポットを作って開放したのち希望者にあげる、などの案がありました。

手段と値段

バルーンリリースを企画したいと考えたときに一番気になるのは風船の準備方法と値段ではないでしょうか。

結論から言うと、業者にお任せか自分たちで準備するかによってだいぶ変わります。

業者に頼む場合

業者に頼む場合は風船・ガス・糸など必要なものを準備してくれるのはもちろん、風船を膨らませたりするスタッフもいるので全てお任せで安心です。
こちらで用意するのは風船を膨らませる場所を提供することくらい。

ただし、風船代などの実費のほか、人件費・派遣費などがかかってきます。
規模にもよるので、業者に見積もりを取ってみましょう。
私たちは見積もりを取った結果予算オーバーだったので自分たちで準備することにしました。

自分たちで準備する場合

自分たちで準備する場合は、風船やヘリウムガスを用意し、さらに風船を膨らませるのも自分たちで行う必要があります。

風船やガスを扱っているお店やネット販売などを吟味し、最初のイベントでは風船・ガスボンベ・糸・紙のおもりが全てセットになっているところで注文しました。

風船の数とガスの量とお値段

ここに書いてあるのはあくまでも自分たちで膨らませる用に実際に購入した時の内容です(購入先や内容によって変動するので本当に参考程度に留めておいてください)。

最初のイベントは全校児童数に予備含めて風船600個購入。
ヘリウムガスは3000Lのボンベを2本レンタルしました。
レンタルボンベは送料無料(返送料も無料)で、2020年秋時点の値段は糸やクリップも含め全部で8万円弱。

次のイベントは卒業式だったので、前回より個数は減らし風船150個とヘリウムガス1500Lのレンタルで2万5千円弱。

次の卒業式でもバルーンリリースを企画したのですが、その時はレンタルできるところがなく、使い捨てのボンベを購入しました。

よく利用する風船屋さんに伺ったところ、今はバルーンリリースが人気なのか、ヘリウムガスをレンタルできるところが減っているそうです。

使い捨てのボンベなら400Lで1万円くらい。風船の大きさにもよりますが、素人が膨らませる(=何個か割る&大きさマチマチになる)ことを考えると一般的な25cmくらいの風船で40個〜50個くらいの風船ができるというアドバイスをもらいました。

最後の卒業式は風船100個と400Lのボンベ2本で2万ちょっと。
ただ季節的に乾燥してて静電気が発生しやすかったのか、膨らませた風船が結構割れて、最終的に用意できた風船の数が卒業生の人数ギリギリくらいでヒヤヒヤしました。。。ガスの量もギリギリ。。。

当日の準備

風船の用意をする時間

風船は、事前に用意しておくことができません
バルーンリリースをする3、4時間前から膨らませるようにしないとしぼんで飛ばなくなってしまいます。

なので、バルーンリリースを企画する場合は飛ばす時間を決めて、逆算して準備をする必要があります。

必要な人数

業者にお任せであればスタッフの数はそれほど考慮しなくてもよいのですが、自分たちで膨らませるなら何人くらい必要か気になりますよね。

ボンベの扱いはそれほど難しくはないので、慣れればどんどん膨らませることができます。
膨らませるより糸をつけたり、風船をまとめて保管する方が大変かも。
作業する人のスペックにもよると思いますが、600個の風船を用意したときは20人くらいで2時間弱でした。
150個用意した時は10人弱で1時間ちょっと。思ったよりはスムーズでしたが、時間には余裕を持って準備するのが良いかと思います。

風船を用意するほか、リリース前に配る時も人数が結構必要です。
むしろ配る時の方が大変かも?

風船を用意する場所

風船を膨らませて、イベント開始時間まで保管しておくにはある程度広さのある場所が必要です。
学校内で一番広いからといっても体育館は絶対にNGです。

風船は手を離したら飛んでしまうので、体育館のような天井の高い場所で飛んでしまうと取れなくなってしまいます。

校内なら膨らませた風船を1階の廊下に並べておくのがおすすめです。
外でイベントを行うときに持ち運びが楽だから。
膨らませたものを教室に貯めておくと部屋から出るときに扉などにぶつかるリスクもあります。

廊下に置いておけば外にも持ち出しやすい

イベント開始前の最終関門

風船を配って号令とともに放つ。
シンプルな工程なのに、とてもとても重要な最終関門があります。

それは、配るときに子どもの手から風船が離れないようにすること!

人数が多いとどうしても配るのに時間がかかります。
小学校低学年だと、どうしても手から離しちゃう子がいます。
高学年でもふざけてるうちにスル〜と風船が消えることも。

飛ばないようにクリップ(おもり)をつけて渡すこともできますが、肝心のリリース時に飛ばせない子が出てしまうので、保管する時にクリップをつけてても配る時にはクリップから切り離して糸のまま渡した方がよいです。
むしろ糸に何も付いてない方が絡まらないし、スルッと取って渡しやすい。

どうしても心配な子には糸の先に輪ゴムをつけて手首につけながら配る手もあります。自然素材の輪ゴムならそのまま飛ばしても自然に還るので安心。

演出

このイベントは準備の割に終わるのがあっという間なので、飛ばすときにはちょっとした工夫をしても良いと思います。

タイミングを合わせるためにみんなでカウントダウンするのが定番だと思いますが、代表の子に号令をお願いしたり、飛ばす瞬間のBGMを思い出の曲にしたり、サプライズゲストを呼んだり…。

余談ですが、うちの自治体では公式キャラクターの出演料が無料でしたので、最後の卒業式企画では子どもにも大人にも人気のあるキャラクターに来てもらい、一緒にバルーンをリリースしてもらいました。

留意すること

業者に頼もうが、自分たちで準備しようが、留意しなければならないことがあります。

風船の種類

風船は飛ばしたら飛ばしっぱなしです。
いつかは自然に還ることを考慮して、植物の素材で作られた風船を飛ばしましょう。ゴム風船が一般的です。

風船だけでなく、糸やクリップ(風船をとめたり、持ち手となる部分)も自然素材でできているものにしましょう。

ガスボンベの後始末

使い終わったガスボンベは、レンタルであれば返却するだけですが、使い捨ての場合は始末方法を最初に確認しておいた方が無難です。

自治体によってゴミの分別は違いますが、自治体で回収してもらえない場合は購入元に返却する必要があり、そのときに送料がかかることもあります。予算が限られているのなら尚更送料などは事前に確認しておきましょう。

ちなみに私が使い捨てのボンベを使った時は自治体に電話で大きさや素材などを伝えたところ無料で回収できるものだったので、ゴミの日に指定された方法で出しておきました。
…ですが、回収する人がよくわかっていなかったのか「回収不可」の紙が貼られる事態に…。再度自治体に確認し、確認した内容をボンベにメモで貼っておいたらちゃんと持って行ってくれましたが、回収されるまでドキドキしました。自治体で回収されないケースも踏まえて後始末方法をしっかり確認しておきましょう。

近隣にも気を配る!

学校が高層ビルの中にある、近くに大きな木が生えているなど、周りに風船がひっかかりそうなものがあるという場合はバルーンリリースに向きません。
風向きによるバルーンリリースはどちらに飛ばすというのは決められないので、安全のためにも広さを確保してイベントを企画しましょう。

イベント時の騒音はもちろん、バルーンリリースをすることをあらかじめ知らせるなら近隣道路に集まって見ることも避けてもらいましょう。
開けた空なら少し離れた場所からでも風船は見えます。

最後に

予算をおさえるために自分たちでやろうとすると準備はものすごく大変に思えますし、ボンベを最初に扱う時は戸惑いもあると思います。でもやってみると案外慣れるもので、企画した3回とも予定時間よりもだいぶ早く準備が終わりました。

色とりどりの風船が飛んでいく様子は本当にきれいで、子どもの記憶にもずっと残ると思います。

そんな大掛かりなイベントは個人では絶対に企画できませんでした。
みんなから集めているPTA会費や仲間である役員があってこそできるものなので、個人的にはとても有意義なPTA活動の一つだと思っています。

もう一つ、バルーンリリースに並ぶくらい(それ以上?)大掛かりな企画として花火業者を呼んで校庭で花火大会を開催した話があるのですが、これはまたいずれ書きますね。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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