“エンドロール”の余韻

6人の7ORDERが届けてくれたプロジェクト、[ONE,]が完結した。
遂に終わってしまった。これからどうなっていくんだろうね。怖くて仕方ないけれど、私はライブタイトルの些細な違和感に少し救われたりしてる。

そもそもエンドロールは和製英語で、“end roll”って表記するらしい。辞書で【end】を引いてみると、いろんな形の終わりや、かなり強い意味合いの単語が並んでいた。スペースを消して
“Endroll”と表記するだけで、言葉から受ける印象が柔らかくなるし、“映像作品の最後に出演者・制作者・協力者などの氏名を流れるように示す字幕”というエンドロール本来の機能が発揮されやすいような気がした。

ONLINE LIVEもEndroll本編もステージに立っていたのは6人だったけれど、彼らのパフォーマンスには美勇人くんの面影があった。DUALを、7ORDERを、終わらせるのでも、区切りをつけるのでもなく、ただただ一緒に過去を振り返っていくのが、楽しくて、切なくて、大好きで、幸せな時間だった。

事実、1月1日に開催されたライブが形式的にはエンドロールと位置付けられるのかもしれないけれけど、[ONE,]というプロジェクトそのものが彼らと過ごした4年7カ月の“エンドロール”だったんじゃないかなって私は思ってる。改めてアップされていった7人との思い出が切り取られたたくさんの動画も、メンバー以外の人たちがステージ上でスポットライトを浴びていたのも、文字媒体を介していないだけで、本当に映画のエンドロールを観ているみたいだったから。
彼らが創り上げてくれた“エンドロール”。この時間を誰よりも必要としていたのは彼ら自身だったのかもしれないけれど、私もこの時間に救われた一人だったな。

そして、懐かしい人たちとの再会で生まれた7LAB。かっこよかった。かっこよすぎた。寂しいし悔しいけど、可能性を感じてしまった。ワクワクが止まらなくて、6人の7ORDERも見てみたいと思わせてくれた。

でも、物語の感想は一人ひとりの積み重ねてきた経験によって変わるものだから。どう受け取って、何を思うのかは人それぞれ違うはずだから。7ORDERへの想いに区切りをつける場にも、未来を信じられる場にもなり得たこの超贅沢な時間が、空間が、一人でも多くの人の救いになっていたらいいなぁと。

多くは語らず、いろんな形の表現に落とし込んで最後までメッセージを届け続けてくれた彼ら。最後の最後に“エンドロール”本編にはほとんど関わってこないクレジットを、映画コンテンツのパロディ的に文字媒体で流していた遊び心も私は大好きです。配信では流れていなかったけれど、あのクレジットはびっくりするくらい相変わらずな7ORDERだったし、みんなで共有できないところに、大事なことを残す彼らではないはずだから。第一章の“エンドロール”本編は限りなく、7ORDERと関わってきた全ての人たちで見届けられるように創られていたんじゃないかなと私は思ってる。

『7ORDER LIVE [ONE,] - DUAL Endroll』。
ライブの開催を知ったとき、久しぶりに彼らの音楽が聴けるの嬉しさと、タイトルに対する恐怖で感情ぐちゃぐちゃだったなぁ。エンドロールなんて見たくなかったし、勝手に終わらせてほしくなかった。終わらせたくなかった。7人の7ORDERが大好きだから。

今でも美勇人くんの歌声を聴くと胸がキュッってするし、気抜くと目元が緩む。7ORDERの話する時、あれ?あと1人足りない…あ、みゅっさんか…って何回もやっちゃう。きっとしばらく慣れないと思うし、これからも7人の映像何度も何度も繰り返し見ちゃうんだろうな。

現実を直視するのが怖くて、うまく気持ちがまとまらなくて、なかなか言葉にできなかったけれど、スペルが違うよ~って表示されて初めて気が付いたEndrollが造語である可能性と彼らの優しさに、今はほんの少し救われていたりする。向き合ってみてよかった。

この消えたスペースに[7ORDER]を終わらせないという意志が込められていたらいいなぁと思いつつ、あわよくばそこに7人で作り上げてきた色んな「景色」や「思い出」も含まれていたらいいなぁっていう願望も込めながら、これからも7ORDERと一緒に思い出を重ねていけたらいいなぁと思っているところ。

私は映画本編の余韻でエンドロールが終わっても座席から立ち上がれないことが多くて。物語の世界から抜け出すのに、いつもそれなりの時間が必要なんだけど、今もそんな感じ。放心状態でぼーっとしそうになるけど、思っていたよりも喪失感は少ない気がする。でもきっとこれって、6人で7人の7ORDERを描いてくれていたからだよね。そりゃ好きに決まってるんだよ…。彼らのことも、自分自身のことも、これからどうなっていくのか想像もつかないけれど、とにかく今はただ、7人にとびっきりの感謝を届けたい。たくさんの幸せをありがとう。

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