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理系の事業家のためのファイナンス

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理系の事業家が知っておいたら得するファイナンスの基本的な内容や実務での事例などを紹介、事業の一助になればうれしいです。(一部、会計に関わることも。)
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記事一覧

理系の事業家 | 研究開発系スタートアップの負債調達の現状

前回の融資関連のポストはこちら  最近の株式市場、特にグロース株の大幅な下落から、将来の…

Nobu Fuke
1年前
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理系の事業家が気にすべき、ファイナンスと事業の関係

前回はこちら:  事業の資金繰りについてポストしたが、少し内容が上手く整理できていなかっ…

Nobu Fuke
2年前
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製造系の理系の企業家が陥る、資金繰りの話

前回はこちら:  これまで、理系の企業家(特に起業家)から距離があり、事業に重要な資金に…

Nobu Fuke
2年前
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コラム)ファイナンスの知見の投資応用|これからの理系の企業家向け

 これまで、理系の企業家(起業家や企業内起業家、新規事業担当者など)にファイナンスへの興…

Nobu Fuke
2年前
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投資家と議論がかみ合わない時に参考になるかも、エージェンシー問題の研究

前回はこちら:  理系とは縁遠い、スタートアップの事業に資金の供給に重要な役割をもつプラ…

Nobu Fuke
2年前
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理系の事業家が関わる投資家の類型とその基礎情報

前回はこちら:  二回にわたって、アントレプレナーファイナンスの概要について書いてきた。…

Nobu Fuke
2年前
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数式好きな理系の企業家向けアントレファイナンス入門

前回はこちら:  前回は投資家と企業家の企業価値に関する考え方が、分散投資できる投資家と自分の企業だけに投資する企業家では異なることについて書いた。今回、数式好きな理系の企業家であれば、具体的に企業価値がどのように数式で表現できるかについて興味があると考えポストしてみる。以前ポストした現在価値の考え方のみを用いて、基本的な部分が抑えることができればと考える。(現在価値については下記を参照) 将来キャッシュフローから導く企業価値(DCF) 貸借対照表(BS)の考え方で説明し

理系の企業家も知っておきたいアントレファイナンス入門

前回はこちら: 以前、事業資金と貸借対照表の概要をポストした。これは、貸借対照表の右側…

Nobu Fuke
2年前
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投資家の基本的な考え方|分散投資入門

※コロナワクチンにアセトアミノフェンで対抗したが完敗して、先週は更新できず 前回はこちら…

Nobu Fuke
2年前
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ケース|研究開発型スタートアップの負債調達

前回はこちら:  負債の貸し手(~銀行)は借り手に定常的な収益を有することを前提とし、負…

Nobu Fuke
2年前
3

コラム)米国企業による最近の負債による株主還元

 前回はこちら:  特に理系の事業家に向けて、負債による調達について書いてきた。最近、企…

Nobu Fuke
2年前
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理系も知っておきたい事業資金と貸借対照表の関係

前回はこちら:  資金調達のアドバイスをしていた関係で負債による調達を知ってもらいたく、…

Nobu Fuke
2年前
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理系が最初に戸惑う現在価値(PV)の考え方

前回はこちら  理系(だけでもないかも)がMBAでいきなりあたる小さな壁に現在価値という考…

Nobu Fuke
3年前
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金融の専門家でない理系の企業家:現在価値の応用方法

前回はこちら 理系(だけでもないかも)が現在価値の世界観に慣れてしまえば計算は平易で、理解も難しくないと考える。ここで疑問となるのは、それではこれがどのように使えるか(使われているか)?を知ることは有益である。加えて、自身の事業を考える際にも、ファイナンス的な企業のポジションについて思いを巡らすことにも有効である。  まず、ある世界で自身が企業を運営していると考えてみよう。現在の企業が稼ぎ出す利益*はA(>0)であり、ありがたいことに毎期g%ずつ成長しているとする。その