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私の彼氏は魔法使い!?


第一回投稿から一週間経過したので、第二回目の台本投稿です。
先週投稿した台本と同じファイルに入ってあったやつをこれまたリメイクしたものです。新しいのを書けよってね。へへ。いずれ書きます。はい。
ということで、お読みいただければと思います。

※誤字脱字、文法ミス等のチェックはしていますが、それでも潜り抜けた猛者がいるかもしれませんが、畏れることなく、解読して倒していってください。



「私の彼氏は魔法使い!?」




あらすじ
元気っ子な新妻ひなのと、彼女想いでなんでもできる彼・日暮アリトは、一緒に楽しく日々を過ごしていた。そんなある日、ひなのはアリトの秘密を知ってしまう。

登場人物

新妻ひなの:社会人。20代。アリトの彼女。

日暮アリト:社会人。20代。ひなのの彼氏。

時間配分
10分程度。

性別配役
男:1 女:1

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下段より本編。



ひなの(独白) 「私の彼氏はちょっとすごい」
 
部屋で何かを探しているひなの。
 
ひなの 「あれー?」
アリト 「どうしたひなの?」
ひなの 「んー?ペンない?ペン」
アリト 「ペン?あーいつも使ってるあの?」
ひなの 「そっ。あれー?会社に忘れてきちゃったかなぁ?」
アリト 「そこらへん探した?」
ひなの 「探したぁ~」
アリト 「……あっ」
ひなの 「えっ?」
アリト 「あった」
ひなの 「嘘!?どこに!?」
アリト 「ここの引き出し」
ひなの 「えっ!?そんなところから!?入れてたかなぁ」
アリト 「んー……もしかしたら俺がさっき部屋の掃除してて、その時に入れちゃったのかも。ごめんね」
ひなの 「なんで謝るの!ありがとう!見つけてくれて!」
アリト 「どういたしまして」
 
ひなの(独白) 「私が探してるものをパッと見つけてくれるし、」
 
ひなの 「アリトー」
アリト 「どうした?」
ひなの 「お湯がでないの」
アリト 「えー?」
ひなの 「壊れちゃったかなぁ?」
アリト 「ちょっと見てみるね」
ひなの 「お願いー」
 
ひなの(独白) 「壊れたものなんかも」
 
アリト 「お湯出たよー」
ひなの 「うそっ!?」
アリト 「ちょっとみてみて」
ひなの 「うん!」
 
ひなの(独白) 「すぐに治せちゃう」
 
ひなの 「お湯でたー!」
アリト 「よかったー!」
 
ひなの(独白) 「それにそれに……」
 
ひなの 「うえっ!?明日雨!?」
アリト 「うそ」
ひなの 「噓じゃないよぉ、ほら~」
アリト 「あ~ほんとだ」
ひなの 「あーあー、明日のデート雨かぁ~」
アリト 「うーん……あっそうだ」
ひなの 「ん?」
アリト 「おまじない、してみようよ」
ひなの 「えーそんなの効くー?(笑)」
アリト 「やらないよりはマシじゃない?」
ひなの 「まぁ、そうだけど~」
 
ひなの(独白) 「冗談半分でやったことが」
 
次の日。晴れになっている空。
 
ひなの 「晴れてる……!!」
アリト 「すごい!おまじない効いたね!」
ひなの 「うん!」
 
ひなの(独白) 「普通に叶っちゃったり……本当に私の彼は……」
 
ひなの 「ねぇアリト」
アリト 「ん?なぁに?」
ひなの 「アリトはさ、なーんでも出来ちゃうじゃん?」
アリト 「えぇ?そうかなぁ……」
ひなの 「そうだよ!だからアリトって~魔法使いみたい!」
アリト 「……魔法使い?」
ひなの 「そう!なーでもできちゃう魔法使い!って、あれ?なんか、嫌だった……?」
アリト 「(微笑んで)ううん。すごく嬉しい」
ひなの 「ほんと?ふふふっ!よかった!!!」
 
ひなの(独白) 「ちょっと……ううん。とってもすごい!!!」
 
ひなの時計を見る。
 
ひなの 「あっ!いけない!!!こんな時間!」
アリト 「あっ、ほんとだ」
ひなの 「準備しなくちゃ!ちょっとシャワー浴びてくる!」
アリト 「うん、じゃあ朝ごはん用意しておくね」
ひなの 「えっ、いいの?」
アリト 「昨日ひなのが夜作ったから、作るよ」
ひなの 「ありがとう!じゃあちゃっちゃと入って来るねー!」
アリト 「うん。それまでに用意しとくよ。
ひなの 「はーい!」
 
ひなのバスルームへ行く。
 
アリト 「ふぅ、よかった晴れて」
 
アリト(独白) 「俺は日暮アリト。可愛い彼女・新妻ひなのと一緒に幸せな日々を送っている。……魔法使いという存在を隠して」
 
しゃがみ込むアリト。
 
アリト 「(小声)焦った~~~~……!!!バレたかと思った……!!!マジで危ねぇ~~~~~……!!」
 
そのまま顔だけ上げる。ひなのがいないことを確認する。
 
アリト 「よし……」
 
するとキッチンにあるフライパンやまな板たちが勝手に動き始め、朝食の準備をすすめていく。
 
アリト(独白) 「ひなのが会社に置き忘れたペンも、壊れた給湯器も、この天気だって、全部本当に魔法の力。」
 
アリト 「ちょっと使いすぎたかな……」
 
アリト(独白) 「別に魔法を隠し通さなければならないという決まりはない。むしろ大切な人にはいずれ明かさなければいけない。けれど。」
 
アリト 「付き合い始めて早二年……今まで魔法でどうにかなって、ひなのにカッコイイ姿みせてたし、今からバラすなんて、出来やしない……あー……魔法でどうにかなんないのかな……」
 
するとひなのがいきなり登場。
 
ひなの 「そういえば、朝ごはんなんけど、食パンがそろそろ消費期限だから……」
アリト 「……」
 
ひなのの目の前には、アリトが何もしていないのにキッチンで物が勝手に動いている光景。
 
ひなの 「え?」
アリト 「ひ、ひなの?」
ひなの 「う、浮いてる……ふぇ?」
アリト 「そ、その……」
ひなの 「ぅええええええええええええ!?」
 
間。
 
向き合って正座する二人。
 
ひなの 「そっか、今までのはそういうことだったのか……」
アリト 「そう、です……」
ひなの 「魔法使いかぁ……」
アリト 「……うん。今まで黙ってて、ごめん……」
ひなの 「…………」
 
アリト(独白) 「そりゃ呆れるよな。こんなこと、ずっと隠して……」
 
ひなの 「……い」
 
アリト(独白) 「あぁぁぁ俺の人生終わりだ……振られる確t……」
ひなの 「すごい!!!!!!!!」
アリト 「……えっ?」
ひなの 「アリト本当に魔法使いなんでしょ!?」
アリト 「え、あ、うん、そ、そうだけど……」
ひなの 「すごいすごいすごい!魔法使い!だって女の子のあこがれだよ!?すごいよ!!!!」
アリト 「えっ、で、でも……」
ひなの 「ん?」
アリト 「幻滅とかしないの?」
ひなの 「なんで?しないよ? だって魔法使いだよ?すごくない?そこら辺にいる人とは違うんだよ!?そんな人とと彼氏なんて!……私、私、超嬉しい!」
アリト 「か、隠してたんだよ?いいの?」
ひなの 「それはまぁ、仕方ないというか、だってそんなことすぐに言えない、でしょ?」
アリト 「そ、そうだけどっ……!」
ひなの 「だけど?」
アリト 「隠したあげく、こっそり魔法使って、ひなのに良いところ見せてたんだよ?……それでも、いいの?」
ひなの 「うーん……そうだなぁ……」
アリト 「……(ゴクリ)」
ひなの 「そりゃ、アリトが魔法使いだって……私は、」
アリト 「……」
ひなの 「私は、アリトが私のために魔法で会社にあるペンを持ってきたことも、お風呂のお湯を直してくれたことも、今日のデートだって良いお天気にしてくれたことも、全部、ぜぇぇぇんぶ、私が喜ぶためにしてくれたんでしょ?だから私はどんなことがあってもアリトのこと、嫌いになんてならない。もっともっと好きになる!」
アリト 「ひなの……」
ひなの 「むしろ彼女のためにこんだけのことする彼氏、離したら私が罰当たっちゃうよ。えへへ」
アリト 「……ありがとう。ひなの。」
ひなの 「なぁんにもしてないよ!あっ!そうだ!」
アリト 「うん?」
ひなの 「魔法使いってことがわかったってことは、あれができますね?」
アリト 「……あれ?」
ひなの 「ふふふ♪」
 
ひなの(独白) 「私の彼氏はとってもすごい」
アリト(独白) 「俺の彼女はとってもすごい」
 
夜の街。空を二人の影が飛んでいく。
 
ひなの 「うわぁぁぁすごい!すごい!本当に飛んでる!!!」
アリト 「あんまり暴れないでね。落ちると大変だよ」
ひなの 「わかってる!うわぁぁぁあああ……!!!綺麗……!!」
 
ひなの(独白) 「優しくて、カッコよくて、何でもできて」
アリト(独白) 「優しくて、可愛くて、何でも受け入れてくれて」
 
アリト 「ひなの、上も見て。上」
ひなの 「上?うわぁぁぁ!!!」
 
満面の夜空。
 
ひなの 「星!捕まえられそう!!!」
アリト 「捕まえみる?」
ひなの 「え?うわぁぁ!!」
 
急上昇する二人の影が夜空に消えていく。
 
ひなの(独白) 「魔法使いなんだから!!」
アリト(独白) 「俺なんかより魔法使いだ。」
 
完。

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