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寄る辺

夜になった。
さっきまで朝だったのに。

苦しみをやり過ごすために、ずっと布団に丸まって、腕の隙間の暗闇に目をこらして、ひたすらに嵐が過ぎていくのを待っていた。

また明日も明後日もそしてずっとこの先も
このいつ来るともわからない嵐が通り過ぎるのをただ耐えるのか。

文字を打つ指先が冷えていく。
一文字一文字、私の憂鬱が苦しみがただ感情のない文字にかわって、黒一色の羅列でただ目の前を通り過ぎていく。

誰もみない場所で、一人でこれを打っている。
明日には忘れてしまうような文章を。

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