街灯さ〜ん明るくなったわよ

　半分青空、半分曇り空、空が割れている。
　午後からお天気崩れてギャーギャー泣き出すと、気象予報士が繰り返し話していたのよ。
　おまけ付きで風もグルグルザーザー、びゅうびゅう吹きまくると言っていたけど、静かな夜明けだったわ、とっくの昔にすっかり明るくなったわよ、街灯さ〜ん、未だ街灯さんには暗いのですか　？
 　私の可愛い瞳は何処を見ても暗い所なんて見当たらないわよ、空中なんて明るくってよ、そりゃあ太陽さん雲に隠れて顔出せなくているけどね、でも、私の可愛い二つのお眼目は遠く迄見渡せるのよ。
　不思議だわ、あ～分かった～、私の足元を照らしているのね、少し足が弱って来て至る所でけつまずくけどさ、まだ、ヒッ転んでいないわよ、あわやっというのは沢山あるけれど、草草、左手の手首の骨折れた時レントゲンに映らなかったのよ、なんでだか分かる　？
　キャハハハー　お医者様は首を傾げて折れていませんだって～　そう言ったのよ。
　でも痛いのよ、一週間しても痛いの、何かにぶつかると飛び上がる程痛くて、心なしか腫れているし、で、もう一回痛いのです～とお医者様に行ったら、唸ったのよ「う～～もう一度レントゲン撮ってみましょう」だって～
　でもなんともないのよ、それで今度はMRIを撮ったの。

「折れていました、１０センチの長さで斜めにねじれながらポッキリでした」

　だってさ～　それで次の言葉が骨が硬いからだね・・・なんだってよ。
　単純な私はそれから骨密度検査した事ないのよ、私は骨が丈夫なのね～とインプットしちゃった。
　街灯さんが明るいと・・・なんか楽しいわね、でも、もうそろそろ灯り消えても良い様に思うのよ、あらっ　未だ皆街灯さん消えていないわね。
　やっぱり皆と一緒がいいのね、君だけ消えたら人間様は故障と思ってしまうものね。
　
　かくして街灯の下で色々お考えしたりしていたけど、消える気配がないからおいて来ちゃった。

　

#エッセイ