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時は刻むチクタク秋桜


 チクタク、チクタク刻み続ける音のない時計。
 代わる代わる咲き出す野の花、数しれず、歩みを止めてしゃがみ込めば、足元に小さな花おはようございます。
 肉眼では小さすぎる、虫眼鏡を何時もポケットに入れて道草しよう。
 僅かな風にもふらりと顔を傾けコスモス、細かい緑の上でふわり、ゆらり咲き出した季節の営みを視る。
 遠くの不安を引っ張り出して、足でグチャグチャ揉み潰して、燃やして煙にすれば、綺麗サッパリ消えて行きますよ。
 コスモスの顔の上を風が通る、そのむこうに雲が流れ、青空が広がる。
 秋桜が咲いている。
 

#エッセイ

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