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素人デザイナーに依頼することの危険性

先日、あるドクターに「デザイナーさんにお願いしたいものがある時は、ネットとかで見つけて発注するんだと思ってました」と言われた事があったんですが…。

いま色々な種類のお仕事受発注サイトがありますね。
でもこういったところで発注を受けているデザイナーの中には、元々デザイナーではない人が副業でデザイン業を始めるために実績が欲しくてこうしたサイトに登録している場合も多く、
実績作りのためにかなり低価格を掲げて受注しているケースが多いです。

デザイナーに仕事を発注したい一般の人(デザイン業界をご存知ない方)は「プロ」と「副業デザイナー(プロになりたい素人)」のデザインの区別がつかないために、低価格で仕事を受けてくれる素人デザイナーのほうを「格安で良心的なデザイナー」だと思ってしまうケースがあります。
(全てのデザイナーがそうである、とは言いません。下記に良いデザイナーの見分け方も記しておきます)

では「プロ」と「素人デザイナー」は何が違うの?と思われるかもしれませんが、分かりやすくお伝えしますと…。

素人デザイナーは、ブラッ◯ジャックを全巻読んで「1か月後にはオペできます!」と言っているようなものです。
医師もデザイナーも、1ヶ月や1年で1人前になれる業界ではありません。
様々な基礎基本があり、一般の方には区別がつきにくいかもしれませんがプロの作ったものはロゴでもチラシでも細かな気配りと技が冴えています。
私だったら、どんなに低価格だとしてもマンガを読んだだけ程度の人にオペはお任せできません。
(当たり前ですがw)

では身近にデザイナーがいなくてネット上で探さなければいけなくなった場合は、どのような人に仕事をお願いしたらいいのでしょうか。
個人的におすすめの見分け方ですが

●美大もしくは造形関連の大学を修了している人
デザイン業界に長くいますが、やはり美大などに入る基礎力がある人は、作るデザインにも底力が反映されます。
プロフィールに載せていませんが私もそうなので、周りでデザインをしているこういった学校出身の仲間を見ていてもやはりそのような人が多いと思います。
医大を出ていない人がドクターになれないのと同じニュアンスです。

●ある日突然デザイナーになっている人は怪しむ
デザイン事務所で働いた経験がなく、突然デザイナーになっているケース。
下積みせずに隙間時間に勉強するだけでアナタも1人前のデザイナーになれる!という広告もたまにネット上で見かけますが、前途したようにドクターもデザイナーも1年やそこらで1人前になることはできません。
通信教育や独学では現場で学ぶ技は得られず、実際にクライアントさんと仕事を作り上げていく過程で知るべきプロの学びも身につきません。
(臨床もそうだと思いますが)
付け焼き刃では生きていくことはできない厳しい世界です。
ちなみに最近、自分や仲間のデザイナーのところにも「在宅ワークの仕事がしたいからデザイナーになりたい」という問い合わせがたまに来るようになりましたが、そんなに簡単にはなれないのです(自分はきちんとした事務所に入ったほうがいいですよ、とお伝えしています)

●安すぎない価格かどうか
このポイントについては、何十万円もしたのに真っ当なデザインを納品しない代理店やデザイン事務所もあるので一概には言えません。
大きくて有名な代理店でも、酷いものを平気で納品するところがあります。
見極めが難しいかもしれませんが。。
(余談ですがウン十万払って有名デザイン事務所で作成してもらったものが酷すぎて、ウチにリテイク(作り直し)を依頼してくる方も普通にいらっしゃいます)

これら以外では、正直やはり「デザイナー本人に直接会って話をしてみる」ことをオススメします。
●自分の作りたいものに寄り添ったものを作ってくれそうか
●クライアントの話を聞くだけではなく、色々な業界を見てきているデザイナーならではの目線で意見をくれるかどうか

実際に会って話をしてみる際は、ご自分の依頼理由などたくさん聞いてほしい事があるかもしれませんが、こうしたポイントにも気をつけてみてください。

この他に、知的財産権などの知識も必要となってきます。
見た目がカッコイイものをデザインするだけがプロの仕事ではありません。

もしこれをお読みの方で(医療業界だけでなく一般の方でも)デザイナーを探している最中の方がいらっしゃいましたら、何か少しでもご参考になりましたら幸いです。

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このブログは主に医療業界で頑張っている
先生たちを応援する内容として発信しています
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