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クリニック人事 人が辞めない環境を作るために

先生の悩みの1つに、良いスタッフがすぐ辞めていってしまう…など、スタッフ管理でお悩みの方は少なくないはずです。
先生や業務内容が原因というよりは、人間関係で辞めるケースが多いですよね。
実際にクリニック内部で働いていた自分が気づいた「こうすればスタッフ同士の争いが少しでも減るのでは」というポイントについての内容です。
前回の投稿の後編になります。
結論を先にお話ししますが、女性社会の場合は女性の上に女性を置かずがベストです。
指示系統のトップは先生のみ、というほうがスタッフに平等感が生まれます。

クリニックは看護師さん、受付事務など、ほとんどの職員が女性です。
職員の人数にもよりますが、先生によっては職員の中に「リーダー」を決めて、何かあった際はリーダーを中心に動くような指示系統にしているところもあります。
この「リーダー」が人格者であれば適所適材なのですが、人間性ではなく単純に年齢やキャリアが1番長いという理由で抜擢されているケースがないでしょうか。

女性スタッフの中にリーダーを立ててしまうと、スタッフ内部で「リーダーに選ばれた人か、それ以外の人」という構図が成り立ってしまいます。
これが良いスタッフが辞めていってしまう原因にも繋がっています。

男性ばかりの職場ではリーダーがいたほうが現場が回りやすい場合もあるのですが、女性は余程の人格者でない限り、自分達の上に同じ女性が立つことを認めない特有の空気感があります。
嫉妬やねたみ、そねみです。
さらにリーダーに抜擢された人物が適任ではなかった場合「私1人が先生に全てを任されている」という特別感から独裁体制を敷いてしまい、意識的に他のスタッフを自分の都合よく動かしているケースもあります。
リーダーのみが楽に仕事ができる独自のルールを勝手に作っている場合です。 

こうなってしまうと、「先生のクリニック」ではなく「リーダーが都合よく環境を作り替えてしまったクリニック」になっているのですが、先生がリーダー以外のスタッフとのコミュニケーションや個別面談を頻繁に行っていない場合は先生がこの事実に気づくことはありません。

昔、しょっちゅう求人が出ているクリニックの面接に行った時のことです。
先生から「困ったスタッフがいて、この人のおかげでどんなに新しいスタッフを募集してもすぐ辞められてしまう。このスタッフを辞めさせる訳にもいかず、こうして頻繁に求人を出さなければいけないことになっていて…本当に…僕らもどうしたらいいか…」
と、先生からスタッフ同士の内紛について聞かされたこともありました。

ただでさえ長く勤めている立場のスタッフが「お局さん」と化してしまい、その人より歳上でも歳下でも他のスタッフが長期にわたり働きにくい環境が作られている職場もあります(お局さんにならず、面倒見が良い先輩になっている場合もありますが)。

先生が先頭に立って「スタッフは平等であり、みんなで協力してほしい。何かあったら何でも話してほしい」という姿勢で接することで、スタッフ側も安心して働ける環境になるのではないでしょうか。


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