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ひとり旅日記ギリシャとイタリアへ29日目:シチリアの州都パレルモの世界遺産へ

※私が旅をしようと思ったのは、11年前の今日の東日本大震災で、突然当たり前の日常を奪われて、無念の想いのまま亡くなってしまった大勢の方々の、人はいつ死ぬかわからないんだ。ということを強烈に突きつけられて、後悔しない生き方をしなければならない。と痛感し、勝手にシフトで有休消化させられて、自由に休めない仕事を辞めて、好きな旅ができる融通の効く仕事に変えました。コロナで、日記を振り返り、書いておいたからこそ思い出せるワンシーンがたくさんありました。今日は、東日本大震災を思い出して、改めていつ死んでも後悔しない生き方を今もできているか?と自問しながら、無念の思いで犠牲になられた方々へ祈りを捧げたいと思います。

2018年1/29パレルモ

5:45am起床。港着く1時間の船内アナウンス。朝早くからコンタクト入らない。肌荒れも生じてる。今日は目も肌も休ませよう。下船したら、港近くにバスが停まってた。近くにいたお兄さんにどこ行きのバスか聞いたら、港のゲート行きまでとの事で乗った。バスを降りる時に、町の中心部の行き方を訪ねたら、まっすぐ進むと中心部との事で、少し行った先のカフェで、宿の方向を聞いてみると、こっち方面ではないと判明。となると、市バスで駅方面に行かないと着かない。カフェにあった売店では「あいにくバスチケは売ってないから、カフェ出て右の方にタバコ屋があるハズだから、そこに行って」と言われた。

日本人夫婦のだんなさんにバスの番号聞かれたが、自分もわからないと伝え、「バスチケ買わないと乗れないので、タバコ屋探します」と歩き出した。タバコ屋の看板はあったが、そこは自販機だった…という。マジ困った。

別のカフェがあったから、そこに入って「誰かエーゴ話せる人いませんか?」と、カフェのお姉さんが手を挙げるも、バスに詳しくなく…。エーゴ話せないけど、感じが良いお兄さんがバス停教えてくれた。ここ?随分わかりづらい。小さいプレートが建物にくっついてる。これがバス停?しかもこのカフェの前。でも、バスチケないんですけど…。そのお兄さんが、「ドライバーに聞いてごらん」と言ってくれた。

なぜか自分の後をついて来た日本人夫婦。この人たちは空港に行きたいらしい。力になりたくても、駅行きのバス171番が来た。「スミマセン。乗ります」昨日おんじが言ってた。「90%の乗客は無賃乗車だ」と。仕方ない。自分もその中の入ってしまう。許してください。どうにもこうにもバスチケ買えなかった事を。無賃乗車にドキドキしながら車窓見ると、面白そうな建物が見えたり。駅っぽい建物が見えたから、近くの席のヤングボーイに「駅?」と尋ねたら、「そう」と。降りよう。

ここから宿までは写メった地図が頼り。なんせ、フェリー内のwifi有料だったからさ…。地図通り歩くが、こんな市場の中(幸いまだ準備中)歩いて、この辺りのハズ…。という所まで来たが、見つからない。朝からまたまた汗だく。ダウンを脱いで、近くのお店のおじさんに聞くと、「あそこだ!」と伊語で言われたが、全然確認できないし。このやり取りの横を、車から降りて登校するティーンエイジャーの男の子が”May I help you?”の天の声。”Yes, please!”おじさんが言ってる事を訳してくれた「緑の所?」まだ見つけられずにいると、男の子が「コレだよ!」と言った先は、灯台元暗しな程近かった…。もっと遠くの緑を探してた。見上げないと目に入らない看板だった。グラッチェ!

宿に着いた8am前。フェリーが港に着いたのは6:45am。時間かかったね…。朝から濃かった。チェックインすると、この宿に関する説明なく、パスポート預けろ。とか。荷物から解放され、ほっ。と一息。朝食まだだったから、ロビーで
果物一式を食べ、再度reception へ。パスポートを返却してもらい、地図をもらってどこに何があるかを教えてもらった。wifi接続できるか聞いたら、今はできないと。ま、後でも良いか。どう行けば、メイン通りに行けるのかを教えてもらい、いざ出発。

まずは大きな通りを目指して。地図で示してくれた通りの道順で大通りに出られた。大聖堂は左側を見るとすぐあった。果物だけでは満たされず、大聖堂前のカフェに入ってライスコロッケ注文。出てくるの遅い💢「温かいの出すから」と言いつつ、出て来たものは熱くもなく。フザケンナ💢2.5ユーロ。味も大した事なく。

大聖堂は外観美しいが、その他の印象は特になく。王宮は後に取っておいて、先にサン・ジョバンニ・デッリ・エレミティ教会へ。西でも見たアラブ式庭園だったが、小さいし。感動も何もなく。これで6ユーロか…。6ユーロ分は味わうことができず、退散。

朝着いた時は寒かったが、日なたではかなり暑い。王宮の方に戻り、入口を探した。さっきの教会の方からそのまま来た方が近かったかも…。気を取直して、窓口でチケット買ってセキュリティチェック。ここは世界遺産に登録されてる一部。パラティーナ礼拝堂は宮廷付属の礼拝堂という。入場してすぐに立ち止まってしまった。去年のアーヘン以来の黄金モザイクタイル画。アラブノルマン様式が世界遺産になった理由の一つ。もはやここは伊を感じさせない異国な空間。そして木のモザイク。凄いよね…。フレスコ画や彫刻も手がかかるけど、モザイクは一度タイルにする所から大変だし、ビッシリ敷き詰めて。どんなに時間が流れても、ここには居られるだけいたい空間だった。

次は王宮見学。王宮も黄金モザイクタイルで、ここでは動物たちが表現されていて、可愛いらしかった。ポンペイの間と名付けたられた部屋は、当時ポンペイ発掘に触発された職人が作成したらしい(有難い事に日本語パンフ置いてあった)。ポンペイの影響、スゴイ!壁紙の青緑の所は恐らくポンペイに残っていたフレスコ画をモチーフにして、それっぽく仕上げたんだろう。ポンペイのフレスコ画の背景は赤が多かった気がするけど。印象に残ったのはこれくらいかな。

大聖堂と王宮があるこの道は土産物がたくさん並んでた。シチリア島、海の幸ありますか…?と、クレジットカード使える店発見。そしてメニュー見ると、ローマとナポリでは見かけなかったウニという単語があるではないか!18ユーロ。計算機叩いてみると、約2500円。高いが、後悔したくないし。で、店のおばさんにウニがどのくらい入ってるのか聞いてみたが、エーゴがわからない人だった…。高齢のじいさんが出てきて対応。自分はコレなんですか?とは聞いてないのに、おばさんはスマホで検索して見せて来たのはウニの写真。知ってんよ。ウニは。量だよ量。どのくらいウニ盛ってくれるの?露天の兄ちゃんが呼ばれて、やっと会話成立か?量は、ウニ1個分。で、「そのウニはシチリア産?」「もちろん!」との事で決まり。シチリア産のウニを味わってみようじゃないか。パレルモは見たい所もう見ちゃったし。そんなに慌てる事はないし。

で、やっと出てきたウニとあさりのスパゲティ。肝心のウニの量は、ハイ、終わった。ショボかった。2500円でこれかよ?と思う程。観光地プライス。日本でスパゲッティを外食しないけど、この値段ならもっとウニ乗っけてくれたでしょうね…。歌舞伎町の海鮮丼屋のウニ丼だって、同じ値段でてんこ盛りだよ。はぁぁぁ。余市のウニ丼美味かったな〜。と思い出してしまうレベル。カチ割立てのウニなのか?殻がけっこう入ってたし。こんなもんか…。注文した事を後悔(苦笑)。だから外食って嫌なんだよね。字面だけのメニューって、つくづくサギだと思う。食品サンプルが世界スタンダードになればこんな思いせずに済むのに。せめて写真くらい載せろよ💢そしたらこんなもの注文しないから。ウニに関してはガッカリだったが、20日間伊旅行した所で、ローマで食べたスープパスタでない本場パスタを初めて食べた訳だが、茹で加減は流石だった。麺が超おいしかった。おばさんに「どうでしたか?」と聞かれ、まあまあ。と伝えた。グッドではないから。

支払い終えて、引き続き大通りを歩く。交差点渡った所に人がけっこう入ってる店発見。何屋?近寄ると揚げ物とスイーツ屋だった。揚げ物は午前中にコロッケ食べたから良いとして、スイーツはガイドブックに載ってたパレルモ原産のお菓子、カンノーロ。「あなたの目の前でクリーム注入します!」との謳い文句に釣られて試してみる事に。ガイドブック情報だと、甘さ控え目サッパリリコッタチーズ云々とあったが、この店のクリームは甘くて重かった。半分食べてサヨナラ2ユーロ。マテーラの不味いジェラート捨てたのに続いたね…。

伊って、ホントに美食の国なの?絶対それは幻だと思う。「※イメージ」はホント、あくまでイメージ。現実はそうではない。つくづくワンコインで定食食べられる日本は素晴らしい。伊で出会ったいろんな国の人が日本は高いって「※イメージ」持ってるけど、それはあくまで「※イメージ」だから。サイゼの話したら驚いてたしね。3ユーロ出せば、伊のそこら辺の店よりウマイパスタ食べられるから。日本でお金出して買った食べ物をマズイ!って捨てた事ないし。ってか、これまで旅して来て、食べ物マズくて捨てたって、記憶にある限り、10年前のニューヨークのドーナツが甘すぎて捨てたくらいじゃん?

もやもやした気持ちで歩いてると、カルフールがあった。ランチ用のパンとパックサラダ、果物一式を買って、これらを置きに一度宿に戻った。

次に行きたい教会が開くのが15:30〜ってな事で出直した。マルトラーナ教会。ここも金ピカモザイクタイル。こういう様式をこんなに見られる所はなかなか無いよな…。だから世界遺産に登録されたんだろうけど。比較的最近、2015年に登録されたけど、どうしてもっと早く登録できなかったんだろう。隣のサン・カタルド教会は金ピカとは正反対で、シンプルな作り。丸屋根は異国さを放ってるが。昨日のフェリー乗るまでの移動〜朝の移動でもう体力の限界。日暮れ前に宿に着いて、サラダパック食べて、シャワって寝た。


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