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ひとり旅日記夜行バス3泊5日で盛岡へ

2022年9/1〜6

いい加減新聞の切抜き整理しないとな〜。と、行ってみたい所の切抜きが入ったクリアファイルを場所別に整理してみた8月30日。そのクリアファイルに入ってた切抜きダントツ1位は岩手だった。龍泉洞の切抜きなんて3つもあったし。

翌日試しに調べた夜行バス。盛岡への片道最安2700円は9月1日発のみ、東京戻りの最安は9月5日の2900円のみ。明日行っちゃうの?自分。手元には切抜き情報しかない…。ガイドブックなんてもちろんないから、どういうプランで回るのかも未知。明日行くなら、行程表作んなきゃならない。メンドクセ〜!

うだうだ悩んでるうちにバスが売り切れちゃったらそれもそれという思いが半分と、ちょうど仕事と仕事の合間で休みあるから行けるっちゃあ、行けるという思いが半分。切抜きを保存しといていつか行きたいと思ってたなら、なぜ今じゃないの?と自分に問いかけて、宿の空室確認もして一気に夜行バス往復と宿を予約した。この後すぐに図書館に行ってガイドブックを探すもない!書庫から岩手、東北、温泉の3冊を出してもらった。

行きたい所と温泉の組合せを考えて、現地のバス時刻表を調べて、混浴温泉に問合せて、パッキングして、出発当日家を出るギリギリまでかかってできた行程表。あとは現地でこなせることを祈るしかない。

最寄り駅でお金下ろして、Suicaは上限までチャージした。東京に向かうこの駅始発の快速がドアの不具合とのことで次に来た快速に乗り込むも、東京駅が近づいてきたらどこかの駅で人身事故のアナウンス。この先快速がドン詰まりで東京駅に着かなかったらどうすんだよ?なんとか東京まで無事に着いた夜行バス乗車1時間前。今回初めて鍛冶屋橋駐車場からの夜行バス乗車。外は雨模様だから、最寄り出口の京葉線口まで東京駅構内を縦断。着いたバスの待合室は小さい…。椅子はコロナ対策で間引きされていたからバス待ちの多くの人は立って待ってた。

20:30盛岡行き出発!過去の夜行バスの旅を振り返ってみても、これほど空いていて隣に人がいないのは初めてだった。大丈夫?この路線。途中トイレ休憩で3回停車して、朝5時過ぎに盛岡駅西口到着。

予め荷物を預かって欲しいと伝えておいた宿に向かって荷物整理して再び駅に戻った。腹減った…。google map で「盛岡駅 朝食」と検索してみるも、流石に朝5時台から開いてる所はマイミー。仕方ない…。早速今日行く龍泉洞のバスチケでも買うか。って、調べといた窓口が営業終了とは!龍泉洞までのバス片道2710円はなかなかの高額だから、窓口ならクレジットカードで支払えるかも!と思ってたのに…。みどりの窓口の管轄ではないけど、JRバス東北はグループ会社だろうからなにかしら情報ないかと尋ねてみた。「路線バスなんで、乗車時に支払いになると思います」とのこと。そうですか…。JRのバスなんだからSuica使えるよね…。

駅構内で一番早く開く蕎麦屋の開店まで再び待合室で調べ物。持参したバナナとナッツを食べたけど、足らーん!7時前に蕎麦屋前に立ってたおじさんの後に並んだら、開店数分前にお店が開いた。有難い。大好き駅蕎麦♪めかぶ温蕎麦にした。麺とめかぶをよく混ぜてすする。あぁ、おいしィ〜。自分の次に入店したおじさんは、盛岡名物じゃじゃ麺を朝から食べてた。じゃじゃ麺、いつ食べようかな…。盛岡3大名物そば全て制覇は、行程的にいつできるかな…。

蕎麦朝食終えても、龍泉洞行きのバスの時間まであと2時間弱…。宿に置いてきた荷物に本2冊入れといたのに、なぜ小リュックに移し忘れた?自分。仕方ない。またまた待合室で時間を潰した。通勤の人も何人かいた。電車来るまで少し睡眠をとっている人が多かった印象。朝早く起きて駅まで来て、電車が来るまでの隙間時間で今日1日の気力と体力温存してるんだろうな。働き方改革って、一体何が改革されたんだろう?ワークライフバランスって、バランス取れてないからこの隙間時間を仮眠に使っちゃうんだろうな。働く人はお疲れオーラが完璧に晴れる日ってあるのかな?自分はお疲れオーラが取れなかった方に属してたよなぁ云々。手持ち無沙汰だと、こんなこと考えちゃうんだな。

やっと近づいてきた龍泉洞行きバスの時間。その前に4日に行く「絶景露天風呂とランチ」がセットになった期間限定のバスチケットをバス案内所で買うことにした。明後日の予定だけど、今買っちゃえ。って、窓口にクレジットカード一覧貼ってるのに、このセットチケットは除外とのことで現払い4100円。同じ日本でもホント現金持ってないと旅できないよなぁ。と改めて実感した。

トイレを済ませて、やっと龍泉洞行きのバス停に並んだ。ってか、この時点で盛岡に着いて4時間くらいって、どうよ?岩手で有名な観光地龍泉洞は土日に行くと混むだろうな…と思ったから今日金曜日にしたんだよね。

バスに乗ってしばらくは景色を眺めてたけど、夜行バスの途切れ途切れの睡眠では寝足りなかったから、心地よいバスの揺れでまぶたは勝手にシャットダウン。途中5分のトイレ休憩を挟んで11:24に龍泉洞に到着。昼食にいい時間じゃん?朝蕎麦じゃ足りなかったからさ。チケット売り場を通り越して売店併設の食堂に駆け込む。10食限定とのホルモン煮込み定食を注文。パンフレットによると、昔この辺りは炭鉱でホルモンの煮込みがよく食べられていたらしい。濃い味噌味のスープに大きめホルモンがゴロゴロ。副菜のきんぴらごぼうも美味しかった。

腹ごしらえして、やっと龍泉洞内部へ!ついにやって来た憧れの場所。って、入ってすぐ外に出た。寒ッッッ!手持ちのパーカーとウインドブレーカーとストールを身につけて、再度内部へ。上から滴ってくる水分を避けるために、フードをかぶった。内部気温14℃の表示。洞窟って、いつぶりだろう?2018年末のスロベニア世界遺産シュコツィアンの洞窟群以来じゃね?天然記念物の小さいこうもりが何羽か飛んでた。玉響の滝のごう音を聞いて、シュコツィアンの洞窟内の地下を流れてた川を思い出した。

ポスターや新聞、雑誌に載ってる第一地底湖までやってきた。ライトに照らされて青く見えてるのか?よくわからん。肉眼で見るのと写真に映ったのとでは色が違いすぎる。更に進んで第二地底湖と第三地底湖。第三地底湖は水深98mだって!最後は第一地底湖展望台へ。274段の急な階段を上る。マジ息切れ。途中腰をかがめたり。どこでも歩ける体力と脚力があるうちに旅はしとかないとダメだな…。と改めて思った。展望台に行く階段の途中に出口があった。ってことは、そこまでまた階段上るのか!展望台から第一地底湖を眺める。こんなもんか。龍泉洞。

出口から外に出ると、温度差でメガネが曇った。羽織ってたものをリュックにしまって、カフェに入る。この旅初のパフェ。名前が初恋パフェ。岩泉ヨーグルトのソフトクリームが、めっちゃくちゃ美味しかった。残念だったのは、コーンフレークでカサ増ししまくってたこと。この分、ソフトクリームで埋めてくれッ!

龍泉洞の湧き水(水温7℃)を空になったペットボトルに有難く汲ませて頂いて、龍泉洞と共通チケットの向かいの龍泉新洞科学館へ。自分は、龍泉洞よりこっちの方が好きだな。内部は写真禁止。いろんな形の鍾乳石がこの限られた洞窟空間で見られるとは!ここは龍泉洞よりも見応えがあった。縄文時代初期と見られる遺跡も見つかってるって、スゴくない?土器の破片やヘラジカの歯が見つかったって。貸切状態だったからゆっくり見学させていただいた。失礼だけど、ここは龍泉洞よりも訪れる価値があると思った。

14時のバスに乗って盛岡に戻った。行程表で盛岡駅周辺を歩くことができるのは今日くらいしかないと判明。盛岡駅の手前でバスの停車ボタンが押されて停車。行きの龍泉洞のバス乗り場で自分の前に並んでた男性だった。自分もここで降りよう。その男性のおかげで、諦めかけてた岩手銀行赤レンガ館の入館に間に合いそうだった。すでに去った男性にありがとう!と心の中で何回叫んだだろう。

入館16時半前に岩手銀行赤レンガ館に到着。東京駅と同時に建築が始まった辰野金吾の作品。原料も職人も現地調達とのビデオ解説。2012年まで現役の銀行として使われていたとは!ここで働くって、歴史と働くって、誇りだったろうな。直近で銀行として使われていた当時の写真を見ると、大ホールとして使われてる場所に業務に必要な机、椅子、パソコンがあって蛍光灯だったのが、修復されて建築当時に戻ったそこは西洋の舞踏会ができるようなホールだった。各部屋の仕様と銀行ならではの金庫、銀行の歴史がわかる展示をじっくり見学させて頂いた。

朝時間があった時に調べといたアイス屋は、赤レンガ館からすぐだったから行ってみた。エゴマソフトクリームにマロン味噌とキャラメル醤油のソースかけ放題とのこと。何もかけてないてっぺんのエゴマソフトクリームはあっさりしてて、おいしかった。ソース、もっとかければ良かったかな…。しょっぱめのソースとアイスの組合せは面白かったけど、味は感動にまで及ばず。

次。ガイドブックで気になってたローストチキン。温めてもらって、アーケードのベンチで早速食べた。7月に97歳で亡くなったばあちゃんとクリスマスに食べたチキンの方が美味しかった。ばあちゃんも美味しい美味しいって夢中で食べてたよな…。そのお肉屋さんは2020年に閉店しちゃったよな…。盛岡の地でチキン食べながら思い出に浸るとは!

あとこのエリアで行きたいのは、和菓子屋さん。しょうゆ団子って、何?ガイドブックで見て気になった。「こんばんは〜」しょうゆ団子3本、お茶もちとゆべしは1本ずつをお願いした。お店のおばさんに「居酒屋新幹線で来たの?」と聞かれて、「夜行バスで今日の朝に着いて、ガイドブックに載ってたしょうゆ団子がどうしても気になって。私はみたらし団子のタレはお皿の縁で削ぎ落とすか洗って食べるんです。だからしょうゆ団子は問題ないハズと思って。もうすぐ閉店だからまだギリギリ残ってて有難いです!」「Tシャツみたいに過激ね〜」って、髑髏のTシャツを見ながらのコメントしてくれたおばさん。

お団子をパックに詰めながら、「居酒屋新幹線じゃないの?」とまた聞かれて、さっきも夜行バスと言ったんだけどな…と思いつつ「新幹線は開通したばかりなんですか?」と噛み合わない会話…。するとおばさんが壁にかかった色紙を指差してながら、「眞島秀和さんの」と言った。彼は知ってるが新幹線は知らない…「あとで調べてみて!」と、おばさん。彼がこのお店に来たってことで、それを目当てで来るお客さんが多くなったから自分もそのひとりと思ったらしい。「純粋にしょうゆ団子のために来ました!」「どこからいらしたの?」との問いに自分がどこから来たのかを伝えたら、なんと!50年前くらいに友人を訪ねに行ったことがあるとのこと。このやり取りをしながら、去年の岡山の和菓子屋のおじいさんとのやり取りを思い出した。この店名物らしいあんこ玉?をおまけしてくれた。

日が暮れて、本日の〆は川沿いにあるジェラート。チーズケーキ味をチョイス。自分が愛して止まない阿佐ヶ谷のジェラート屋に敵う所って、なかなかないもんだな…。って思ったくらいにフツー。

駅ビルのお土産売り場をチェック。あれ?なぜ千葉ロッテマリーンズコーナー?そうか!佐々木朗希投手は岩手出身かぁ。まさか盛岡でマリーンズに触れるとは思わなかった。

宿に戻ってチェックイン。今回はビジネスホテル。できればゲストハウスにしたかったけど、数がなすぎたのと泊まりたいとも思えなかったから、やむを得ずビジネスホテル。広めの部屋で有難かった。部屋にもよるんだろうけど、仕事で前乗りした時に泊まったAホテル、ベッドでほぼ部屋が埋まってたのに比べたら快適だった。しょうゆ団子1本食べてみた。甘くない!イメージはサービスエリアの玉こんにゃくの味。残りは明日の朝ごはんにしよう。明日も早いぞ!

盛岡2日目
岩手のパンフレットの切抜きにあった滝観洞。2日連続で洞窟って、どんだけ自然に癒されたかったんだろ?自分。朝4時半起き。コンタクト入れるのがキツかった。滝観洞がある上有住駅までを乗り換え案内で検索すると片道1980円と判明。5時半頃に駅に着いて券売機で切符を買おうにもその金額はなく…。同じ金額なら宮古と記載ある金額で行けるんじゃん?と切符を買って有人改札に行って、念のため聞いたらダメとのことで、ぐるっと回ったところにあるみどりの窓口で行き先が上有住行きの切符に変更してもらえとのこと。あと10分弱で電車出発。ダッシュでぐるっと回って切符を交換してもらって、今度の改札は近くにある方から入場。出発5分前に2両編成の東北本線釜石行きに乗り込んだ。

朝食は昨日買った団子類。買った中で1番美味しかったのは、お茶団子。ほんのり甘くておいしかった。ゆべしはよく見る小さい四角のものではなくて、長さ12cmくらいの小判形で結構なボリュームだった。味は普通のゆべしかな…。あんこ玉は激甘で、やっぱ自分あんこムリ!と思ったけど、せっかくのおまけだから残り半分はおやつとして取っておいた。自分の中でのヒットはお茶団子かな。もう1本食べたかった。

乗ったのは東北本線直通釜石行きだったけど、花巻からは釜石線(銀河ドリームライン釜石)とのことで、駅名標にカタカナの駅名が入ってた。恐らく宮沢賢治が作ったのかな〜って、あとで調べたら賢治のエスペラント語から付けられた駅名らしい。夢がある駅名標だな〜と思った。沿線の遠野は「フォルクローロ」で民話という意味らしい。

カヴェルノ「洞窟」上有住駅に8:24到着。滝観洞は8:30オープン。ここでの自分の持ち時間は1時間ほど。なのに、チケット売り場はどこ?google mapで調べといた場所にない!駅の方に戻ってみるとあった。分かりづらい…。券売機でチケットを買って、ヘルメットを渡された。ここも寒い…。入口で昨日と同様の装備で入洞。って、入ってすぐに中腰体勢にしてもヘルメットを岩にぶつけまくり!ゴツゴツと岩にヘルメットをぶつけながら中へと進む。予め調べたところによると、片道20分とのこと。

昨日の龍泉洞にはなかったアドベンチャー感と足元と頭を気にしないとならない緊張感。滴る雫が長い年月かけて下の岩に穴をあけてる。綺麗な丸ができあがってるのは、水紋が円だから?でも楕円もある…。どうして?ここでもコウモリさんとすれ違った。斜めってるところを冷たい手すりを頼りに進んだり。細い所や飛び石みたいな所を超えたり。水の音が聞こえてきた。「小滝」と書かれた看板があった。高さがコンパクトだけど、水量はあった。更に進むと、水のごう音が聞こえてきた。

かなり中腰でゆっくり進んだ先に目の前に現れた「天の岩戸の滝」は圧巻だった。パンフレットによると、上から一直線に落ちる水流の落差は29mで日本最大級とのこと。「わぁスゴーイ︎ッ!!」って何回言っただろう?朝イチで貸切で本当に贅沢な時間だった。ずっと滝を見て、マイナスイオンたっぷりの空間にいられるだけいたかった。ここは、本当に来て良かった!素晴らしかった!!龍泉洞よりも。名残惜しいのは山々だったけど、そろそろ去らねばならぬ。後ろ髪引かれながら、来た道を戻った。

9:36発1両編成の電車に乗って花巻へ。乗ってる間、盛岡3大そばを食べる日を検討した結果、わんこそばは今日じゃね?となった。わんこそば発祥の地は実は花巻らしいし。ってなことで、洞窟探検だけでは団子のカロリーを消化し切れなくてそこまで空腹じゃないけど、わんこそばに挑戦することにした。いざ毎年(コロナ期除く)わんこそば大会が行われているというお店へ。

土曜だけど、まだお昼のピークじゃなかったからか、お店は混んでなかった。わんこそば食べ放題をお願いして、席に通された。席にあった心得を読んで、紙エプロンを着用して隣の卓の同じくひとりで来てた女性と同時スタート。給仕のお姉さんがそばを器に入れながら、薬味の説明してくれた。女性の平均は40〜50杯とのこと。案外少ないんだな〜と思いながら、黙々と食べる。ってか、心得にあった「そばを噛まない」って、無理じゃね?って量が時々あって、喉詰まりそうだった。味わうというより、己との闘いですか?塩辛とそばって、合うんだな〜。あぐらより正座の方が食べやすいのか?この後温泉だから食べ過ぎヤバイかも。とかなんとか思いながら黙々と食べてるうちに、吐きそうになった。

ダメだ!大好きなそばを吐いてしまったら二度と食べられなくなる。小さい時に食べまくったホワイトチョコは吐いてから二度と食べてない。あんこもそう。幼稚園くらいの時に羊羹丸ごと一本食べて吐いて二度と食べられなくなった。目標100杯は、朝ごはんの団子類がなければ行けたかも知れない。残りの薬味をつまんでると、お椀を数えろと。結果は62杯。隣の女性は89杯で大関。自分は小結だった。これで、日本三大蕎麦を制覇できた。自分は出雲蕎麦が一番かな。旅から戻ってからも、出雲蕎麦を買い求めてたし。蕎麦の香りがちゃんとしてたからかな…。割子そば最高だったな〜。

って、お店を後にして時計を見たら意外と滞在時間が短くて、バスの時間まで結構あった。観光案内所で花巻の情報パンフレットを入手しつつ、バスの時間がネットで調べたものと同じかどうか教えてもらった。花巻は温泉郷というだけあって、魅力的な温泉がたくさん。その中で1番行ってみたい!と思ったのが鉛温泉。名物白猿の湯は混浴が基本だけど、女性専用の時間帯もあると温泉宿のホームページにあった。それに間に合うようにしたから、滝観洞滞在時間が1時間くらいとなってしまった。

鉛温泉のバス停で降りたのは自分だけ…。14時のからの女性専用の時間になるまであと15分。自分のあとから来た男性2人組が慌てて白猿の湯に向かってた。温泉を急いで入ってはもったいない。14時になって、女性専用の暖簾に架け替えられた。階段で降りて脱衣所と浴槽が一緒の空間へ。天然に岩をくり抜いたという、深さ1.25mの湯船の底から湧いている源泉100%の立ち湯。もちろん端の方に段差はあるけど、立って入ることで、全身に湯圧がかかるから血行促進にも効果があるらしい。

あぁ源泉!短い時間でよく温まった。小さいぬる湯の浴槽に入って休憩。また源泉へ。自分と入れ替えでぬる湯に入った2人組の女性、ずっとぬる湯を占領して喋りまくってる。自分以外の5、6人へのも配慮ナシ。コロナで温泉黙浴って、仕方ないけどルールだと思う。母娘は静かに入ってたし、若い姉妹もまた然り。熱いから浴槽の縁に座って足湯にして、上半身を冷ましてまた浸かって…を繰り返したけど、我慢できなくなってぬる湯へ。定員3人はギリギリだった。自分が入っても止まない2人のおしゃべり。

偏見で申し訳ないけど、自分の体型管理できてない人たちって、他人にまで配慮できてない人が多い気がする。公共交通機関のひとり分の区切りを平気ではみ出してる人とか。2人のダレた腹の肉。温泉は非日常だからリラックスしながらおしゃべりもしたくなるだろうけど、小さいぬる湯占領はなくね?

女性専用の時間の終わりを告げる放送が流れたから、次の女性専用の時間になった白糸の湯へ。ここはさっきの2人組は来なかったから、静かにゆっくり入れた。

去年の岡山の砂場温泉以来じゃね?やっぱ温泉はサイコーだ!バスに乗って花巻駅に到着17時過ぎ。盛岡までの切符を買うのに、券売機にチャージしまくったSuicaを差し込むと戻ってきた。え?よく見ると、「オレンジカードのみ」とテプラが貼ってある。え??オレンジカードって、販売終了じゃなかったっけ???仕方なく現金で切符購入。17:18発盛岡行き4両編成に乗って、17:59盛岡着。

夕飯はパスだな…。でも、盛岡にもあったJA系列レストランの季節限定桃のパフェは食べたい!夕飯時にパフェのみ注文。岡山以来の桃のパフェ。って、フルーツ王国の桃の方が美味しかったけど、ソフトクリームは盛岡も負けてない。ミルク感たっぷりでコーンフレークなんて一切入ってなかったし。今年はこれで桃を食べ納めだな。まるごと1個分の桃のパフェ。ごちそうさまです。

盛岡3日目
今日は朝ゆっくり目。持参したバナナとナッツの朝食じゃ足りなかったから、駅でガイドブックに載ってたじゃじゃパンを買って、バス停に並びながら食べた。じゃじゃ麺の具がコッペパンに挟まったもの。こんなもんか〜。って印象のパン。可もなく不可もなく。

期間限定のバス往復+入浴料+昼食+小さなプレゼントのおトクなバスチケ。ガイドブックには混浴とあるだけで他に情報がなかったけど、バスの時刻表を検索してるうちに知ったこのおトクなセットチケットのホームページに「混浴エリアは水着OK」とあった。マジで?家を出る前に温泉のホームページに載っていた衛星電話番号(どんだけ山ん中なんだろ?)にかけてこの情報は本当か尋ねたところ、「温泉成分でどうなっても良い水着の方が良いですよ。ただ、お天気が悪そうですよ」とのことだった。

11時前に標高1400mにある温泉に到着。入浴券とランチ券を受付けのおじさんに渡して、有料ロッカーに貴重品を預けて、水着を着用していざ混浴露天へ!うぐいす色の硫黄臭プンプンの温泉。天気悪いって言われた時に、「そっちの方がいいです!」と答えたのに、雲の切れ間から太陽…。今回も天然シャワーを浴びられないのか?温泉の底から泡がぷくぷく。湯の花も沈殿してたけど、人毛や藁が入ってて、これを顔に塗ったと口コミ書いてた人、強い…と思った。

源泉を長いパイプで冷ませているのか、色々な温度の温泉があった。熱めの女性専用露天風呂に入ったら、ポツポツ…。来たァ〜!更衣室に戻って、シリコンスイムキャップをかぶった。アイスランドで、頭を濡らすと冷えてしまうと聞いたから、雨で濡らさないようにと用意した。なのになぜ?キャップかぶって外に出たら、既に止んでた。残念過ぎるッ!雨に打たれながら露天温泉入浴はいつになったら実現できるんだろう?木の板で行ける1番上の温泉は硫黄成分が濃すぎたのか、ふくらはぎが痒みだしたから急いで出て、最初に入った浅いぬるめの所と熱くて油膜が浮いてる女性専用の交互浴に落ち着いた。

そろそろ内湯に入ってランチに間に合うようにしようと思ったら、次々とやってくる入浴客。外の混浴に小さいタオルで行こうとしてた若いママとすっぽんぽんの小さい女の子に、「外は混浴でおじさんがいますよ…」と伝えたら、ママが「シャツかなにか着せたほうが良いですかね?」と聞いてきたから、「あるなら着させた方が良いですよ」とも伝えた。ロリコンのジジィの可能性もなきにしもあらずだし。彼女たちは一度脱衣所に戻って、ママはバスタオルを巻いて、女の子はスリップみたいのを着て出直してた。結局水着は自分のみ。受付でバスタオル生地の細いストラップで背中がガッツリ開いてるものを1000円で売ってたけど、バスタオル生地ってお湯吸ったら重そう。せめて湯浴み着を売れば良いのに。

2時間近く硫黄温泉に浸かって、水着を水でゆすいでもゆすいでも水が透明にならない…。テキトーにゆすぎ終えて、絞って着替えてランチへ。天ぷらそばにしてみた。アスパラガスの天ぷら、初めてだった。おいしい。そのほかの天ぷらは衣がしつこいからはがしてそばと一緒に食べた。

盛岡に戻るバスが来るまであと1時間半。この時間で近くに見所があるかをスタッフのおじさんに聞いたら左手に行くと鏡沼があるとのこと。一周1時間くらいなら、そこに行こう。

言われた通り、温泉を出て左方面に進んだ。行けども行けどもおじさんが言ってた鏡沼入口の看板がない…。そのまま山の道路の上っていくと、秋田県に入った。え?このままいくとどこよ??あいにく山の中でwifi不通…。昨日の滝観洞でかがんだりしながら歩いたからか、お尻が筋肉痛。上り道もケツ筋に来るゼ。ズンズン歩いていくと、お店らしきものが見えてきた。よし。あそこで折り返そう。って、来てしまった予定外の八幡平頂上。来るつもりなかったのに…。山の天気は変わりやすい。濃い霧が立ち込めだした。せっかくの山頂なのに何も見えない…。

ここからもバスに乗れるけど、温泉に戻ろう。盛岡に戻ったら18時までしかオーダーできないシャインマスカットパフェ、盛岡3大そばの残り2つの冷麺とじゃじゃ麺それぞれハーフサイズを食べるんだから、歩いて天ぷらそば分消化しきらないと。歩いてるうちに、霧が晴れた。ってか、家出る前にチェックした盛岡の天気予報の雨マークどこいった?山の天気は変わりやすくても、雨は温泉でポツレベルだっただけ。

バスに乗って、今日も心地よい揺れで眠りについた。17時頃に盛岡駅到着。駅ビルの18時までしか注文できない季節限定シャインマスカットパフェを注文。岩泉牛乳の濃厚なソフトクリームとメニューに書いてある通り、このソフトクリームはヤバかった。下のぶどうシャーベットが邪魔なくらい。このソフトクリームだけでいいんじゃん?と思ったらくらい。今年初めてのシャインマスカット。あんまり甘くないのはナゼ?皮のパリっと感はあったけどさ。冷凍のブルーベリーとラズベリーも入ってた。フルーツパフェで感動したいなら、やっぱ岡山なのかな?もし今の時期に行ったら、なんのフルーツパフェなんだろ?と心ここにあらずで味わったパフェ。

冷麺は「冷麺の火付け役」みたいな店に行くことにした。駅近の冷麺。17時半過ぎで並んだ。辛さ別盛りのハーフ冷麺を注文。大辛があったらそっちにすればよかった。辛さ別盛りって、キムチが別皿で来ただけだった。キムチ投入前のスープを一口。こういうもんなのか…。キムチをブッ込んで味変。ちっとも辛くない…。テーブルにあった粉唐辛子をかけまくっても、そこまで辛くなく。ちゅるっと冷たい噛みごたえある麺がおいしいの?よくわからないまま完食。さ、次行こ。

じゃじゃ麺の老舗本店に行ってみるも、既に閉店の時間︎︎…。歩いた分、じゃじゃ麺をおいしく食べられるハズ!と、駅方面に戻った。店内は盛岡最後の晩餐とみられる、スーツケースを側に置いてるお客さんが多かった。夕飯時だからか並んだ。小サイズを注文。写メったガイドブックで食べ方チェック。カウンター席で麺を茹でてるおじさんの腹が出てしまってるのは、麺の茹で具合をわざわざ食べて確認してるからだろうな…。ある意味職業病なのかな。

茹で時間が13分とのことで、席に通されてからしばらく待った。別のテーブルで大盛り注文してる若者。麺の量ヤバ。自分の前に来た小サイズでも、麺が多い気が…。酸っぱい赤い何かとおろし生姜をどけて、麺の上に乗っかってる肉味噌ときゅうり、ネギを混ぜまくる。全体に味が行きわたったところで、味わう。ん?うどん??うどん派ではない自分が認めるうどんは、うどん県だけなんだ…。と悟った瞬間だった。これは…、話のネタ、一生に一度でないと食べないかも。味薄ッ!急いで味変。おろしニンニク大盛り2杯、オリジナルラー油を適当に回し掛けて、しょうゆを足してやっと完食できるレベルになった。メニューに書いてあったちーたんたんの依頼法に従って、麺一口分を残して、カウンターにある卵1つを割ってかき混ぜて、スタッフに「お願いします」と声をかけた。スープと味噌が入れられて戻ってきた自分の皿。一口スープを口に運ぶ。味がない…。隣に座ってた女性がスープ残して席を立った理由がわかった。彼女も調味料を色々入れて好みの味にしようとしてたけど、ならなかったんだ…。自分もそうだった。

今日感動した食はパフェのソフトクリームだけだったか…。明日も早いからもう寝よう。

盛岡最終日
朝4時半起きで、身支度とパッキングしてホテルフロントに荷物を預けて、5:45am盛岡駅発宮古駅行きバスに乗車。宮古の目的は、青の洞窟と海鮮。最終日も温泉に行きたかったから宮古滞在時間は3時間強。青の洞窟に向かうバスに乗車。

初めて訪れる東日本大震災の被災地。海沿いを走るバスから見える風景を見つめた。あちこちに表示されている津波がここまで来たという目印や避難所への標識。震災前の景色を残念ながら知り得ないけど、海沿いの道路近くには綺麗な家々と公園、でも空き地も多かった。海の側には防潮堤の高くて白いコンクリートがずっと連なってる。気付いたら左目尻から涙が出てきた。関東にいても酷い揺れで、実家は断水してたけど、宮古はそんなレベルじゃ済まない、津波で家が流されて多くの命が奪われたんだ。震災を思い出しながら重苦しい気持ちで乗車してたら、青の洞窟の最寄りのバス停に到着。

青の洞窟行きの船は予約不可だったから、バス停を降りるなりダッシュで船乗り場へ。ラッキー!誰も並んでない9時前。料金を支払うと小袋のえびせんを渡された。ライフジャケットとヘルメットを装着してしばらくしたら、船が戻ってきた。自分ひとりだから小船に案内された。船頭のおじさんがえびせんはウミネコにあげるといいと教えてくれた。袋を開けるとウミネコが寄ってきた。茶色は幼鳥とのことだったけど、成鳥と体格は同じくらいだった。えびせんを取り合うウミネコたち。おじさんが手からも上げられると言ったけど、それは遠慮した。直で動物にエサやりはどうも苦手で。キリンにエサあげた時を思い出した。あんなに舌が長くて巻き取るように食べるとは!恐怖でしかなかったんだよね…。

いろんな形の奇石をガイディングしてくれたおじさん。穏やかな海面。この海も津波と化したんだろうな。15分分くらい乗ったところで青の洞窟に到着。晴れた方がより青いらしいけど、それでも周りの海と比べたら青かった。船は洞窟の奥まで行くわけではなく、少し入った所でUターン。青の洞窟付近にはウニがたくさん見えた。昼はウニ丼食べたいな…。陸に戻って浄土ヶ浜へ。曇りだったから、ポスターのような写真は取れなかったけど、美しい景色だった。

バスで宮古駅に戻り、早めのランチとすることにした。駅を背にしてまっすぐ行くと魚市場があるらしい。そこに行ってみよう!宮古の海で獲れた海の幸。あ〜いいなァ!冷凍じゃないムール貝が売ってる!安い!!新物ウニもある!太刀魚の刺身だって!!初めて見た。ウニより太刀魚の刺身に釘付け。海鮮丼屋のメニューをチェック。残念…。ウニ丼ないや。じゃあ、宮古丼に太刀魚の刺身乗っけちゃえ〜。ってなことで、太刀魚の刺身を買ってリュックに忍ばせ、海鮮丼屋に入店して、宮古丼を注文して、厨房とレジから見えにくい席に着いた。

出てきた宮古丼の刺身を少し食べて、太刀魚の刺身を手早く乗っけて早速人生初の太刀魚の刺身を食べてみる。太刀魚って、生だと脂を感じられるんだ!身はプリッとした歯応え。この食感に近い魚って、どれだろ?美味いゼ、太刀魚の刺身!太刀魚はムニエルでしか食べたことないから、同じ魚とは思えなかった。夢中で食べて、完食。ごちそうさま〜。お店の出入口付近の壁には大谷翔平選手の号外が貼ってあった。そっか!彼も岩手出身だ。岩手、スター選手多いなぁ。

宮古滞在時間残り1時間を切った。魚たくさんの口の中をスイーツで清めたい。駅に戻る道の途中で左折して、宮古のパンフレットに載ってたパン屋へ。ヤギミルクのクリームパンを求めた。おかんへの土産用に。支払い時に、ヤギミルクアイスが売ってると知った。お店のお姉さんにアイスを追加でお願いしたら、羊ミルクアイスもあるというではないか!羊なんてラムしか知らない!羊ミルクって、何??870円というカップアイスにしては、高過ぎると思いつつ、一生に一回なら出せる。と買ってみた。

お店を出て、カチカチアイスを手のひらで温めつつ駅前ベンチで食べてみた。フツー。取り立てた特徴なく。むしろ、味薄くね?あの値段は希少価値ってことなんだろう。牛ミルクの方がずっと濃厚だね。うーん。納得できん。残りの滞在時間はあと20分。宮古駅近くのさっきのパン屋の姉妹店で口直しのヤギミルクソフトクリームを注文。ってか、カップ大きくて量が多いソフトクリーム450円。ヤギの勝ちだな。ヤギチーズの酸味の後味が残って、さっぱりした味わい。ソフトクリーム、美味しかった!盛岡駅に戻るバスに乗り込み、うつらうつら眠ったら盛岡駅到着14時過ぎ。

駅で時間を潰して、14:55発のバスでこの旅最後の温泉、つなぎ温泉へ。30分ほどで到着。入湯料が安い方の宿は残念ながら休館中とのことで、隣のホテルへ。まずは露天風呂へ。熱めの源泉掛け流しの温泉。すぐに汗だく。そして内湯に行ってみてびっくり。こりゃ入湯料1000円だわ。って納得するほどの広〜い湯船。即暖まる温泉だったから、出たり入ったりしてたくさん汗を流した。温泉って、やっぱり素晴らしい!着替えてホテルを後にしようとしたら、来るときに気付かなかったけどホテル玄関脇に飲泉所があった。久々の飲泉。うす〜いゆで卵味だった。

バスで盛岡駅に戻って、駅ビルで最後の晩餐。ローストビーフと牛カツのハーフ&ハーフ丼。この値段では岩手ブランド牛の前沢牛ではないだろうけど、それでもおいしかった。〆はやっぱりパフェでしょう!かぼちゃのパフェ。マッシュされたカボチャのクリーミーなこと!コーンフレークではない、丸いサクサクした何かがイイ感じの食感のアクセントで、パフェの一番下には煮込んだりんご。美味しかった。

ホテルに荷物を取りに戻って、22時発の夜行バス乗り場へ。行きとは違って、ほぼ満席だった。朝6時に東京駅到着。この時間なら、アレ買えるかも!と向かったら、まさかの自分が先頭だった。本を読みながら待って1時間半並んで買ったグミ。家に到着して食べてみたけど、食感は面白いけど味は…。これも一生に一回のものだった。おかんに渡したつぶれてしまったヤギミルクのクリームパンを少し分けてもらった。これまた一生に一回で結構です。ヤミツキになるほどのものに出会うって、難しいよね。

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