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「家族」がお題の脚本コンクール

今の「家族」を描いてください。
(中略)
この賞では、設定の奇抜さ、企画の斬新さは求めていません。人間を描いてください。人と人とのふれあいを描いてください。

グローバル配信の時代に、世界に通用する筆力は、日本の「家族」をいかに描けるかで決まると考えています。今後の映像業界に貢献できる新人脚本家との出会いを期待しています。

令和5年度 橋田賞新人脚本賞 応募ページより
https://hashida.or.jp/newface/

 あの橋田寿賀子の名前を冠した橋田文化財団がやっている新人脚本コンクールにこんな文言が載っています。正直、この文言読んで「うわあ、説教くせえ……」とか思っちゃった私は未熟なんでしょうね。

 家族っていうのが全面に出てる映像コンテンツが私、すごい苦手です。大体説教くさいから。なので、橋田寿賀子さんの作品も好きではないんです。
 映画だと山田洋次氏の作品が私の中では同じカテゴライズに入ります。やっぱり説教くさいので嫌です。
 なんなら、ドラマ、映画だけではなく、「大家族もの」や「はじめてのおつかい」とか、寒気がします。人んちの知らない子どもが路頭に迷うのを観察する超絶悪趣味な番組、正月からやってる意味がわかりません。という、私、そんな人なんです。

 とはいえ、家族ってなんでしょうね? ってなんとなく考えたに考えたことはあるにはあるんです。
 過去に「人と人との関係」とか「つながり」とか、そういうのをテーマにしたシナリオを書いたことはあって(世に出してないけどね)、こんなことを登場人物に言わせてるんですよね。

「無償の愛の究極の形じゃないですかね。人ってそれぞれ弱いとこ、嫌なとこもいいとこもありますけど、全部受け入れて愛せるか試される気がしますよ。その嫌なとこ、自分も含めて受け入れられるかじゃないですかね。ウチも大変ですよ。長男ヤンチャだし、娘反抗期だし。それでも、自分の家族ですから。平たい言い方ですけど、結局愛ですよね。理屈じゃないと思います」

 家族って、一番濃い関係なので、真面目に書きはじめると説教くさくなるから難しいんですよね。がっつり家族を扱った作品で、私がちゃんと楽しく最後まで見られた映像作品は『銀河鉄道の父』かな。あれは本当にすごく上手くまとめてあって見るのが苦にならなかった。あのぐらいうまくやんないとダメなんだよな……。

 どんな作品が入賞するんだよ? というのは気になったので、過去の入選作、知ってる人が入選してたので読んでみました。
 まあ、上手いと思う部分はたくさんあって、なるほどなとも思いましたが、こんなの書きたいかどうかは別で、私はいいかな別にとか思っちゃった。仕事で書くならそりゃ書けたほうがいいんでしょうけど……。


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