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Primal Star

序章

 Primal Star。そう聞いて「Pileさんの曲だ。」とすぐに認識できる人はオタクや追い風(Pileさんのファンの人)でない限りそうそういないでしょう。

 ぼくはPileさんが好きです、大好きです。好きになったきっかけは他でもないラブライブ。
Pileさんはその中のメンバーである西木野真姫という女の子の声を担当しています。
その後、ぼくは初めて参加した武道館でのライブでPileさんの圧倒的な歌唱力と表現力に惚れ込み、2019年は合計10公演ほどライブに参加させて頂きました。
ぼくはその中でも"Primal Star"という曲が大好きです。というか聞くと泣きます。それぐらい好き。

 ここでは以上のことを前提に、なぜぼくがPrimal Starと言う曲が好きなのか、なぜ泣くに至るようになってしまったのか、そしてどう考察しているかを綴ります。冴えない文章になること間違いなしですが、温かい目で見守って頂けると幸いです。

ファーストコンタクト

 ぼくがPrimal Starについて初めてまともに言及したのは2018年11月30日のツイートが最初。

これ以前にもPrimal Starという曲そのものは聞いていたはずですが、これよりも古いツイートはどんなにエゴサしても出てきません。

 時は遡り、ぼくがDJを始めさせて頂くにあたり音源をかき集め始めたのが2018年5月ごろ。翌月の沼津で行われるイベントにDJとして初出演させて頂く直前でした。ちょうど5月はPileさんの誕生月ということもあり、当時リリースされていたSHOWCASEというアルバムまでぼくは音源を集めました。

そのSHOWCASEの6曲目にPrimal Starは収録されています。先述の通り、ぼくがPrimal Starについて初めて言及したのは同年の11月です。つまりDJデビューした当時はPrimal Starに対する思い入れが無かったということになります。
(参考までに、今ぼくが動かしてるTwitterアカウントの「@79Tailwind816」は2017年3月から稼働していますが、SHOWCASEがリリースされた2017年8月16日にはまだそういったツイートはまだ見受けられません。それもそのはず…ぼくがPileさんに本格的に惚れ込んだのは同年の2017年12月に行われた武道館ライブが大きな転機になったわけで…。)

 ではなぜ、ここまでPrimal Starという曲にぼくは惚れ込んだのか、解説してまいります。

きっかけ

 少し話は逸れますが、2018年はとてもぼくにとって激動の年でした。短大生になり生活リズムの大きな変貌、新しすぎる環境、慣れない長距離通学、と、前期だけでもぼくの心身はほとんどボロボロに近い状況でした。社会人になった今となっては懐かしい話です。
その後秋から冬にかけて4年間続けていたバイトを色々あり辞め、そして見えてくる就活という恐怖、何をするべきなのかという迷いなど、この時期のぼくは控えめに言ってゴミのような精神状態でした。

 先の見えない無限の闇のような佳境に立たされていたぼくは、当時通学時間中にiTunesで音楽を聴きながらTwitterをすることが唯一と言ってもいいくらいの楽しみでした。
余談ではありますが当時ぼくは同アルバムSHOWCASEに収録されていたClicheという曲の方が刺さっていました(オタク用語)(もちろん今も好き)。
これはFFで同じくPileさんが好きなとあるオタクにこのClicheの考察を聞いていたためで、当時はPrimal Star<<<<<Clicheくらいの序列が僕の中でありました。

 しかし先程のツイートに関する前述の通り、11月30日にぼくは改めてSHOWCASEの曲を聞いていたところ、同じくピアノの前奏の前奏から始まる曲として、ClicheとPrimal Starをふと比較するようになります。そして気づいたのが、Primal Starの「歌詞」でした。
Primal Starの歌詞の中には、どこか西木野真姫やμ'sといったものに焦点を当てているのでは無いか、と感じさせられるものがあると僕は感じました。(あくまでも僕個人の見解です。)

加熱していく思考

ちょうど自分の精神状態が良くなかった頃にこのPrimal Starという曲の新しい可能性を見出したぼくは、その曲を狂ったようにリピートするようになり、そしていつの間にか今のような状態になっていました。その後、Primal Starの歌詞を内々的に考察し、Twitterに投稿します。
この頃はまだ大分こじつけが過ぎていたためあまり共感してくれる方はあまりいませんでしたが、ちょうど時を同じくして、Primal Starをエモいと感じてくれたFFのDJさんと語れる機会があったのも、さらにこの曲が好きになった大きな要因の1つだと思います。

 少々話が二転三転してしまいましたが、以上がPrimal Starを好きになったきっかけでした。ここまで読んでくださった方には大変申し訳ありませんが要約しますと、「精神状態が良くなかった頃に改めてPrimal Starを聞き良いなと感じるようになった際、自分で考察をしてみたらエモくなりダメになってしまうようになった。」
という事です。

では、なぜそのような考察に至ったのか。

 あまりこういう事をここで綴ると怒られてしまうかもしれませんが、Pileさん本人のスキャンダルや、ラブライブのコンテンツそのものの伸び悩みなど、2018年は本当に自分にとってつらい1年でした。
しかしそんな中でPrimal Starと出会い、考察等で打ち込めることが出来たところ少し気が楽になりある程度自身の精神も落ち着きました。
しばらく考えるうちに、‪Primal Star‬には西木野真姫とμ'sを感じさせられる要素があったと僕は感じました。

流れとしては、
1番は「μ'sの僕光を俯瞰して見ているPileさんと真姫」、2番は「Pileさんと真姫という存在のありかた」、
3番(ラスサビ)は「真姫とPileさん自身のこれからについて」。
というような構成になっていると考察します。以下には各パートにおいて核となる部分の考察を述べていきます。

考察 1番 〜前奏から歌い出し〜

「水面(みなも)の上 広がるように」
「言葉 ひとつひとつ」

「Ah 心の奥 突き刺さったまま」
「求めていたい」

「夢の中なら出会えたでしょう?」
「その続きを ここから始めよう」

 ここでの水面とは、μ'sがFINALで僕光を歌ったあの場所。「言葉ひとつひとつ」というフレーズが特にそれを引き立てており、僕光ではμ'sのメンバー1人1人にフォーカスされる際にそれぞれ花が添えられますが、歌詞の中に込められた「ひとつひとつ」の「言葉」はメンバー1人1人の「花言葉」という意味を持たせてると感じました。
それを踏まえて「心の奥 突き刺さったまま求めていたい」と歌ったものは何なのか。
もしかするとこの曲はPileさんがμ'sを思い歌った曲ではないのか。ぼくがこの曲を聴いた当初、そう思わされたフレーズがまさにここでした。

Pileさんはラブライブ!9周年前まではあまり自分から真姫ちゃんやμ'sといった特定のワードを口にしたりSNSに投稿したりすることはあまり多くありませんでした。
(実際、サーキットツアーでPileさんと写真撮影を行う際、真姫ちゃんの誕生日の翌日である4/20の湘南公演でもLLポーズには応じてくれませんでした。その際Pileさんは「それはしっかりやるべき時が来たらやろうね。」と話していました。※友人の追い風さん情報)

しかし、その湘南公演(真姫ちゃんの誕生日の翌日)ではラブライブ楽曲を惜しみなく歌ってくれたり、毎年FINAL開催の4/1や真姫ちゃんの誕生日にはそれぞれに関する投稿をされていたりなど、普段は表に出さない「愛」がPileさんには深くあると思います。(ちなみに僕は藤沢が地元ですが、その地元でDaring!!を食らう快挙。誠にありがとうございました。)

それを踏まえると、Pileさんにとって
「心の奥 突き刺さったまま求めていたい」
ものは何かと考えると、やはりμ'sの1人として活動して来たこれまでの6年半の思い出なのではないでしょうか。
FINALでの光景は今でも夢に見ると、湘南公演のMCにて話していました。やはりPileさんにとってもあのFINALの舞台は間違いなく夢のような物語だったのかもしれません。

考察 1番 サビ

「My Star 光が舞う」
「愛を伝えたがってる」

「触れた熱で 変わり始める」
「重ねた未来 確かめてみて」

「My Star 幾度巡り」
「愛は輝き続ける」

「Believe その先へと」

 サビに入ります。
ここでのMy Starとはまさに真姫ちゃんの事を指しているのではないか、と考察します。
かなり軽いですが、真姫ちゃんに充てられているキャライラストや記号は"星"で、Star→スター西木野という塩梅です。(例として穂乃果は「ほ」とか)
Star(星)はもちろん曲名にも刻まれており、この曲を語る上で最も大事なワードになると思います。

また「愛を伝えたがってる」とありますが、ここでの愛は何を表しているのか。
これも安直な考えですが、愛=Loveでラブライブとの関係を表してるのではないかと考察します。(あくまで1人のこじらせオタクの能書きなので細かいツッコミは無しでお願いします🙇‍♂️)
「愛を伝える」とはなにか、それは「ラブライブ!」の名を出さずに伝えたい何かがあるのかと予想されます。

考察 2番

「飾らないで まっすぐ進む」
「そんな自分でいたいの」

「向き合いたい その瞳(め)にうつった」
「願いのPiece」

「花の色が溶けだしてくの」
「染められてく この世界 愛しくて」

 飾らないでまっすぐ進む自分
これは私的に"西木野真姫"を切り離した"ありのまま"のPileの姿をμ's FINAL後に描きたいという葛藤なのではないかと感じられました。
直後の向き合いたいというワードも、本当の自分を見つめ直したいというような想いの現れなのではないかと考えます。

しかしその瞳に写ったのは、西木野真姫と歩んできたこれまでの軌跡。このフレーズはどこか悩みや葛藤がいつしか理解へと時を経ていくように感じます。
さらに"花"というワードがここに来て姿を現します。
冒頭の水面というフレーズから花へ。
また「直後の染められてく この世界 愛おしくて」への繋ぎはまさにFINALでの僕光のステージでのことを表してるのではないでしょうか。

考察 2番 サビ

「My Days 会いたいから」
「ずっと 走り続けてた」

「伝える事 大切な物」
「全部あなたが 教えてくれた」
「My Days たった一度の」
「愛が時間(とき)を紡いでいく」

「まだ 伝えきれない」

 2番のサビに入り、想いがさらに加速していくような印象を受けます。
一番の"My Star"と変わり、"My Days"から始まる部分ですが、共に二人三脚で歩んだPileと西木野真姫という存在を振り返るように感じられます。
"会いたいから走り続けてきた"というフレーズも、どこかFINALから1年半経ち、少々疎遠になってしまっていた2人の間を表しているように受け取れます。また、それが実現した2017年12月の武道館ライブ。このステージには高坂穂乃果役の新田恵海さんもスペシャルゲストとして共に出演してくださいました。

μ's1期のアニメで穂乃果は
「歌上手だね!ピアノも上手だね!それに、アイドルみたいに可愛い!」
と作中で初めて西木野真姫の素質や才能を見抜きました。武道館ライブのゲストとして穂乃果役の新田恵海さんをお招きしたのも、西木野真姫という存在を誰よりも理解している穂乃果役だからこその抜擢だったのかもしれません。

 当時このライブに参加していた私は後に"Pileと西木野真姫の再会の瞬間"に立ち会っていたとは思ってもなかったでしょう。
会いたいという思いから走り続けてた願いがようやくここで叶ったように感じます。

西木野真姫と再会したPileから思いを綴るような歌詞は続きます。
"伝える事 大切な物 全部あなたが 教えてくれた"

 このフレーズに気づいた当時の自分は、知らないうちに涙を流していました。
お互いがお互いを高め合い、そして成し得た西木野真姫役Pileとしての6年間への感謝を、"P.S.ありがとう…"とは違う形で改めて伝えているような印象です。

たった1度の愛が時間を紡いでく。これはラブライブ!のオーディションを受けた当時のPileさんは、「もしこのオーディションに落ちたら音楽生活は辞める。」と語っていましたが、無事にオーディションに受かりPileさん自身がこだわっていた音楽生活がμ'sとして、西木野真姫として、Pileとしてのそれぞれが時を紡いでいった比喩としての表現なのかもしれません。
そしてそれらに対しての感謝はまだ伝えきれていない。と言うようなPileさんの心中が綴られているような印象です。

ここから約30秒ほど間奏が入り、ラスサビへと移行されます。この間奏も音の作りがとても美しいので必聴です。

「My Star 光が舞う」
「愛を伝えたがってる」

「変わってゆく まだ見ぬ世界」
「その言葉で 確かめてみたい」

「My Star 幾度巡り」
「愛は輝き続ける」
「Believe その先まで」

「今 愛を歌う」
(Pileさんと真姫ちゃんの出会いからFINALの僕光のステージまで。そして『これから』の2人の歩みのメッセージがこのPrimal Starに込められた『愛』なのかもしれない、と考察。)

 ラスサビの歌詞は比較的1番と大きく変動はありませんが、一部のフレーズが変わっています。
"変わってゆくまだ見ぬ世界"
これからも想いが紡がれて続いてゆくであろうラブライブ!という作品の比喩でしょうか。
その言葉とはLLポーズと共に発する"ラブライブ!"もしくは"μ's Music Start!"かもしれません。
そして再び歌われる"愛は輝き続ける"というフレーズ。
しかし最後に、"その先まで"と、それまでの「へと」が「まで」に変わっています。
再びμ'sの西木野真姫役Pileとしてステージに立つ日が訪れる日を思い、気持ちの理解がついたのかもしれません。
そして最後、追記(P.S.)のような形でラストフレーズの"今 愛を歌う"と歌われます。

 私の中ではこの‪「Primal Star」‬と「P.S.ありがとう…」はどこか対極に位置するものと受け取っております。
歌詞の中に西木野真姫への思いを直接綴るP.S.ありがとう…に対し、比喩やマジックフレーズ等を用いり表現された‪Primal Star‬。
両曲ともピアノのイントロで始まり、バックにはストリングスの音色が重なりとても重厚感のあるメイン、そしてラストもピアノのアウトロで曲が締めくくられるというのもどこか気になります。
もしこの先機会があれば、P.S.ありがとう…と‪Primal Star‬の対比についても考察出来たら良いなと考えております。

さいごに

 当初このnoteは本来2年前にはアップできるものとして書き始めてましたが、考察に考察が重なり結果としてここまで時間がかかってしまいました。
文字数も6000字を超えるというとんでもないシロモノになってしまいましたが、お読み頂いた方の中でどこかのフレーズや考え方等で共感頂けたり出来ましたらとても幸いです。
ここまでお読みいただいて本当にありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。それでは。

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