映画「福田村事件」を見ました!
当地の上映開始日が10月6日と若干他地域よりも遅かったようですが、開演と共にさっそく見に行きました。
恐ろしい映画です。実際に、関東大震災時の千葉県で起きた集団殺戮事件をもとに作られた映画です。100周年ということで製作されたようです。
10万人余の死者、行方不明者がいたという関東大震災、その多くは火災によるものだといわれています。ちょうど昼前の火を使っていた時に襲った大地震であること、台風が日本列島を通過して南風が強かったこと、東京といえどもまだまだ木造の家屋が多かった時代であったことなど、多くの要因が重なったためだと考えられています。
時代は大正時代、日本にやっとデモクラシーが芽生え始めた時期ではありますが、日露戦争に勝ち?、1910年に韓国を併合して植民地化し帝国主義的な牙を剥き始めた日本でした。軍需関連産業の成長による一部富裕層の発生と、明治末期の東北地方を襲った飢饉、米の買い占めによる全国的な米騒動の発生など社会的な不安要素いっぱいの中、ロシア革命による社会主義台頭の余波で労働者の権利拡大や貧富の差を糾弾する動きも見られました。すべてが混とんとした時代であったようです。
このような時代には、庶民は漠然とした不安におののき、不安は流言を助長し、疑心暗鬼から突拍子もない行動を起こします。強きに頼り、それを笠にして弱きをいじめる風潮が蔓延し、ひいては殺人にまで発展しました。映画「福田村事件」ではその様子が鮮明に表されていました。ネタバレしますので詳細は語りませんが、興味ある方はぜひご覧ください。
関東大震災という未曽有の大災害に直面した時、人々を不安は憎悪に変わり、国内の異民族(朝鮮人や中国人)に向けられました。また、これを好機に軍を中心とした勢力は社会主義者の排除へと向かいました。流言飛語の流布に惑わされて、6千余名ともいわれているこれらの人々が惨殺されました。
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話はかわりますが、久しぶりに田中麗奈さんが映画「福田村事件」に出ていました。結婚、出産して円熟した姿がまた見られてうれしいです。ますますのご活躍を祈念します。
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