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「学費値上」問題での総長側の行動批判

前置き

拝金主義的な批判では大学は単なる就活予備校にすぎないというものがあるが、それを行ってるのは拝金主義的な思想に基づくものであり、大学の学びが全く出来ていないため、そのような発想になるだけにすぎない。

では大学の学びとはどういうことだろうか?私が考える大学の最も重要な学びとは、本や記事などから情報を入手し、それから論理的に分析し、最後に分析結果に基づいて行動を実施するといった、学び考え実行するということだ。

もちろんこの方法を訓練を受けずに習得する一部の天才はいるかもしれない。しかし、現代の科学的手法が使われる今日ではそのような先達の努力と成果を無視して、才能などという不特定であり、不確定なものに強く依拠し、一部の才能ある人だけを祭り上げる方法は時代遅れだ。

現代では天才とまではいかなくとも、全ての人が秀才であることが求められる。その秀才を作り上げる機関が大学機関だと考える。

 さらにいえば、日本の人口でいわゆる金持ちと呼ばれる人がどの程度いるだろうか?少なくとも貧乏人と呼ばれる人よりも多くないことは確定しており、世の中は金持ちよりも貧乏な人で溢れている。

では金持ちは皆能力が優れており、貧乏人は全員能力が劣っているのだろうか?もしこのような主張を真に受ける人がいるのであれば、その人はきっと江戸時代の人だろう。この主張が馬鹿げていることは歴史が常に証明し続けている。このことは各自が思いつく人物を思い浮かべてくれればそれでよい。

問題はそこではなく、能力は十分兼ね備えているのにもかかわらず、金銭的理由という援助すればすぐに解決するような問題によって、大学に進学できない人物が現れることは我々の社会と、未来にどれだけの損害を与えるかは計り知れない。人は万能ではないので、ある分野では極めて優秀な人物であっても、他の分野では一般人より劣っているといったことは至極当たり前のことだ。

もし、そのある分野が研究などの非常に強く社会貢献する分野であった場合、苦手な分野をしなければならない理由として望んだ大学に行けなかった場合、我々は非常に高い授業料を払わないといけない。

つまり、少し援助すればそれ以上の恩恵を我々にもたらしてくれる人物を放置することで、その人物が仕方無く苦手とする分野に就職するなどした場合、我々は有能な人物を無能な人物に変え、その面倒を我々が見なければならない。これほど最悪なことはないだろう。

本題


  この誰しもが簡単に予想しうる悲劇を食い止めるため、勇気ある人々が「総長対話」に参加したが、予想通り「対話」は非常に学生を軽んじた実績を作るためのものでしかなかった。対話に参加した学生は話し合いが大事だと述べ、彼ら総長側も話し合いが大事だと述べる。

しかし我々は、互いの立場を理解し合うことで建設的であり、発展的に物事を進めるために議論するのに対し、彼らはただ単に「我々は非常に激しく議論し合い、その結果どうしても値上げが必要である」という結論を導き出すためのアリバイを作るため、話し合いが大事だと述べる。

このような相手側のふざけた姿勢からも、どちらが正しい行動かがよくわかる。言い換えると、学生側の主張は自身や後輩のためだけでなく、日本を引っ張る人材育成という面の長期的視野から述べられているのに対し、総長側はただ単に「より良い授業にするため」といった曖昧であり、そのデメリットを吟味されていないことが明確な単眼的視野から述べられていることははっきりしている。

  それどころか、彼らはあくまで対話のために集まった平和的な人々に対し盾と棍棒という暴力の象徴をもって解散させた。全く持ってナンセンスであることは言うまでもない。だがこの行動によって一つ判明したことがある。それは、総長側も自身の主張していることがナンセンスであることをある種自覚しているという点だ。

なぜなら、もし自身の述べる主張に一貫性と正当性があるのであれば、堂々と自身の主張を述べ、相手側の主張も冷静的に返答することが可能だからだ。現実はそうではなかった。総長側は「検討」という逃避的言動を繰り返し、あまつさえデモ活動を警察という武力を利用して解散させた。ここに主張の自信のなさ、根拠のなさの自覚が現れている。

正当性がないこと、自信がないこと、根拠が薄いこと、理解されないことを理解していること、これら全てを見ても、まず彼ら自身が彼らの主張を声高に主張できない、つまりナンセンスであることを自白している。

  我々が共に戦う人々は自身に溢れているのに対し、彼らは非常に臆病だ。我々が共に戦う人々が述べる主張は全国に響くのに対し、彼らの主張は空虚だ。我々が共に戦う人々の行動は正しい行動だと認められているのに対し、彼らの行動は尽く非難されている。

この3点だけでも学生側が行っている行動が正義であり、総長側が行っている行動が不義である事がわかる。すでに彼らは敗北宣言を行っており、我々はそれを追求するだけだ。


「学費の値上げ取消宣言」という勝利の日は近い!


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