警視庁は詩織さんの産婦人科カルテを押さえていた!


伊藤詩織さんは事件があった2015年の4月4日に産婦人科「イーク表参道」を受診して、アフターピルを処方してもらいました。
その産婦人科を、警視庁の捜査員が2015年の6月25日に訪問し、詩織さんの問診票とカルテを入手していました。
tassさんのnoteで知った衝撃の事実です。

【タス通信】先週のまとめ(7/4の週)
tass
2021/07/11
https://note.com/tass/n/n166657f48a17
『<7月7日>
【タス通信】

控訴審とは別の資料でまたまた発見!
イーク表参道の「診療録」のコピーを見つけた。

所定フォーマットには3つの出来事が記載されていた。
①4/4の来院時のこと、②6/25の捜査員2名訪問のこと、③2019/6/29の来院証明書発行のこと、の3点。
(中略)
<診療録から分かること>

・伊藤氏は(当然だが)問診票を書いている。最小限のメッセージを伝えることは可能だったはずだ。

・カルテ/問診票ともに刑事捜査段階で警察に渡っている。

・6/25は捜査が本庁に移った後。A捜査員はカルテも問診票も確認せず「逮捕状」を請求していた!?』

     *     *     *

このカルテには、「coitus(性交)AM2~3時頃、コンドームが破れた」旨が記入されています。
「Black Box」に書かれている朝5時からの強姦致傷とは全然違う内容です。

ちなみに、詩織さんが2015年に高輪署に提出した告訴状では、被害を受けた時間を特定していません。

性被害者を侮辱した「伊藤詩織」の正体 【後編】|小川榮太郎
2019年11月20日
https://hanada-plus.jp/articles/231
『他方その間、4月30日、高輪署は山口氏に対する刑事告訴状を受理した。
 
告訴状は短いものなので全文を引く。

被告(山口)は伊藤詩織(25)を酒に酔わせて姦淫しようと企て、東京都渋谷区恵比寿の飲食店「鮨の喜一」で同女に飲酒を勧め、同女を酔いのため意識不明の状態に陥れて抗拒不能にさせた上、平成27年4月3日午後11:30から4月4日午前05:30頃までの間、東京都港区のシェラトン都ホテル233号室に連れ込み、意識不明の同女のパンティーなどを脱がし全裸にした上で、同女の体の上に覆いかぶさるなどして同女を姦淫したものである。』

     *     *     *

山口さんの主張では、警視庁による取り調べでは「午前2時から3時」の準強姦について繰り返し聞かれた、ことになっています。

lisanhaのPansee Sauvage
2020-09-04
新資料、控訴審における控訴原告陳述書(一部抜粋)2
https://lisanha1234.hatenablog.com/entry/2020/09/04/195720
『(前略)
そして、伊藤氏が警察に対して「午前5時頃に意識が回復し、激しい犯罪被害を受けた」などと主張していなかった事は、警察や検察による私への事情聴取の内容から も明白です。平成27年6月、伊藤氏の提出した被害届に基づいて、私は警視庁の担 当者の任意の事情聴取に4回応じました。聴取では毎回、4月3日から4日にかけて 何が起きたかを聞かれましたが、質問内容は専ら「午前2時か3時頃の性行為がどの ような形で行われたか」に集中していて、「午前5時頃の性行為や暴行、傷害」とい う、伊藤氏が後に主張するようになる虚偽の訴えについては、一切聞かれていないの です。そして書類送検後の検察庁での2回の聴取でも、質問は「午前2時か3時頃に 何があったか」に集中し、「午前5時頃に性行為をしたか」「午前5時頃に暴行や傷 害行為をしたか」は、一切聞かれませんでした。 伊藤氏の当初の主張をより正確に解明するために、私が警察で何を聞かれたかを詳 述します。警察の資料と照合していただければ、私が真実を語っている事はすぐにわかると思います。
(後略)』

     *     *     *

前述のように、詩織さんが高輪署に提出した告訴状では被害を受けた(と彼女が自称する)時間は特定されていません。
しかし、警視庁の取り調べでは「午前2時から3時」の行為について山口さんはしつこく訊かれています。

この「午前2時から3時」についての情報を、どうやって警視庁の捜査員は知ったのだろうと、前から疑問に思っていました。
が、種を明かせば簡単な話で、彼らは産婦人科を訪問してカルテを入手していたのですね。

山口さんとの性交渉の時間が「午前2時から3時」ならば、レイプの成立は難しくなります。
ことが終わった3時から、ホテルから出て行く5時半以降の間、自分をレイプした男と過ごしていたというのも妙な話です。
何より、詩織さんは山口さんのTシャツを着てホテルから出たのです。急いでいたわけでもないのに、自分をレイプした男のTシャツなど着用しないだろうという結論になります。

     *     *     *

カルテにある「午前2時から3時」という記載については、警視庁の捜査員は詩織さんにも確認しているはずです。
詩織さんは何と答えたのでしょうか。非常に興味があります。
ぜひとも、警察内での取り調べの様子を秘密録音した音声データを公表していただきたいものです。

     *     *     *

なお、詩織さんが産婦人科で問診票を書いていたことについては、「Black Box」ではまったく触れていません。

P61〜62
『妹に、どこか近所の店で洋服でも見ていて、と声を掛け、一番近くにある産婦人科へ出かけた。そこは、結婚前に診察を受けるブライダルチェックをメインにした小綺麗な病院だった。受付を訪ねたところ、予約がないと診察できない、という返事だった。
 とにかく緊急なので、モーニングアフターピルだけでも処方して下さい、と必死で頼み、何とか診察室に入ることができた。
 対応してくれたのは、四十歳前後のショートカットの女医さんだった。
「いつ失敗されちゃったの?」
 そう淡々と言い放ち、パソコンの画面から顔も上げずに処方箋を打ち込む姿は、取りつく島もなかった。私の精神状態のせいもあったのかもしれない。しかし、もしもあの時、目を合わせて、
「どうしましたか?」
 と一言聞いてもらえたら、その後の展開はまったく違っていたのではないか。そう思ってしまうのは、私の甘えだろうか。
 緊急で次の朝までにもらうピルが、モーニングアフターピルだ。だからこそ、この段階で被害を表面化できるチャンスはある。簡単な質問でいい、ここで救われる人がいることを考えてチェックシートを作り、モーニングアフターピルを処方する際に書き込んでもらうようにしたらどうだろうか。婦人科にもレイプキット、つまりレイプ事件に必要な検査が受けられる証拠採取の道具一式が用意してあったら、早い段階で対応ができるだろう。』

いやいや。
詩織さんが問診票にレイプされた旨を記入しておけば、というより、受付でその旨を伝えれば、女医さんも適切な対応をしてくれたでしょう。
レイプなど無かったのだから、そんなことしなかったのでしょうけど。

個人的推測ですが、詩織さんは問診票に「コンドームが敗れた」的な回答を書いたのではないでしょうか。
女医さんは、それに目を通したからこそ、避妊に失敗した時間だけを尋ねたのでは?

tassさんの情報のおかげで、細かいところの辻褄が合ってきました。

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